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ディラック方程式
こんにちは、 「超重力理論入門」という本を読みますと、P1に、「スピノルは一般座標変換のもとで一定の変換を示すのだろうか? 実は、一般座標変換には、そのような既約表現は存在しないことが知られている。」 と記載されています。 ディラック方程式は、一般座標変換のもとで、不変性を保たないのでしょうか? また、特殊相対論の式も、同様でしょうか? よろしくお願い致します。
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ご質問は微分を共変微分に置き換えなければ一般座標変換の下で不変でないのはなぜかというように読めなくもないのですが、それは常識なのでご質問はそうではないと仮定します。スピノルの共変微分については 中原幹夫;「幾何学とトポロジーI」§7.10.2 p.252 に詳しく書いてあります。さらにこの本の第2巻では曲がった時空上のディラック方程式が最先端の物理や数学にいかに応用されるかが解説されており、一読をお勧めします。
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- grothendieck
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特殊相対論の方程式を一般座標変換のもとで不変にするためには微分を共変微分で置き換える必要があることは言うまでもありません。一般座標変換のもとで不変な場の量子論の研究は"Quantum Fields Theory in curved Space-time"と呼ばれています。高階のスピンではconsistentな方程式になりませんが、スピン1/2の場合は大丈夫です。ところが量子論の場合は強い重力場から粒子の対生成が起こりうるのである座標系では真空だが別の座標系では粒子が存在するとかいうことになります。このような困難がありますが、これがHawking放射という重要な概念につながってゆくのです。
補足
お世話になっております。 >一般座標変換のもとで不変な場の量子論の研究は"Quantum Fields Theory in >curved Space-time"と呼ばれています。 そのような特別な呼び名があるのですね。覚えておきます。非常に参考になりました。 >高階のスピンではconsistentな方程式になりませんが、スピン1/2の場合は 大丈夫です。 大丈夫と言いますと、スピン1/2の場合(ディラック方程式)は、一般座標変換のもとで、不変性を保つということでしょうか?超重力理論のP27には、「局所 ローレンツ系で、重力場のないときのディラック理論を作っておき、それを 多脚場を使って曲がった時空の理論にするのである。」と書いてあります。 つまり、ディラック方程式は、一般座標変換のもとで、直接的には不変性を保たないということではないでしょうか? >ところが量子論の場合は強い重力場から粒子の対生成が起こりうるのである座標系 >では真空だが別の座標系では粒子が存在するとかいうことになります。このような >困難がありますが、これがHawking放射という重要な概念につながってゆくのです。 すいません。難しすぎてわかりません。 一般座標変換がどんなものかは、何となくわかるのですが、なぜディラック方程式が 一般座標変換について不変にならないのか?きっちりと、理解できません。 このあたりを説明した日本語の本はないでしょうか?超重力理論は非常に素晴らしい 本ですが、なぜそうなるのか?は書かれていません。 恐れ入りますが、教えてください。
- masudaya
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具体的にはちょっと無理ですが, 特殊相対論が,慣性系間に対する座標変換に対して不変となり, ディラック方程式は量子力学と特殊相対論から導かれているため 慣性系に対する座標変換に対しては不変です. 一般相対論はそれより広い座標変換に対して不変ですので ディラック方程式は一般相対論を不変にする座標変換に対しては 一般に不変ではありません.
補足
お返事ありがとうございます。 >ディラック方程式は一般相対論を不変にする座標変換に対しては >一般に不変ではありません. やはり、そうですか。 相対論の本を見て、一般座標変換について調べています。 一般座標変換がどんなものかは、何となくわかるのですが、なぜディラック方程式が 一般座標変換について不変にならないのか?きっちりと、理解できません。 (直感的には、理解できるのですが、、、) 「相対性理論の考え方」(砂川重信著)を読みますと、P109に 2点間の微小距離dsは ds^2=gμν(x)dx^μdx^ν, gμν(x)= gνμ(x) で定義され、これが一般座標変換に対して、不変に保たれる空間を リーマン空間、この空間で成立する幾何学をリーマン幾何学という。 と書かれています。 gμν(x)が直交座標、すなわち、ημνの場合は、慣性系間に対する 座標変換に対して不変になるので、 一般座標変換に対しては、不変にならないような気がします。 しかし、そもそもディラック方程式は、 ds^2=gμν(x)dx^μdx^ν という2次式の形ではなく、 ds=gμ (x)dx^μ ?というような1次式です。 1次式は、どんな式でも、一般座標変換に対して、不変にならないのでしょうか? ディラック方程式が、一般座標変換に対して、不変にならないことを説明した 本はないでしょうか? 一般座標変換について調べるには、相対論の本以外にどのような本を見れば良いでしょうか? 恐れ入りますが、更に教えてください。
補足
お返事有難う御座います。 >ご質問は微分を共変微分に置き換えなければ一般座標変換の下で不変でないのは >なぜかというように読めなくもないのですが、それは常識なのでご質問はそうでは >ないと仮定します。 それは無いです。しかし、「どんな式でも、単に微分を共変微分に置き換えたら、 一般座標変換に共変になることは無い。」ですが、下記の基本的なことをご教示願います。 2点間の微小距離dsが (ds)^2=g11(dx)^2+g22(dy)^2+2 g12 dx dy の場合(一般的な式を使うと難しいので2次元の具体的な式としました。)、 この微分の部分を、共変微分に変えると、 慣性系間に対する座標変換に対しても、一般座標変換に対しても、共変性 を持つ。 (ds)^2=g11(dx)^2+g22(dy)^2 の場合、この微分の部分を、共変微分に変えると、 慣性系間に対する座標変換に対して共変性 を持つが、一般座標変換に対して、共変性 を持たない。 と考えてよろしいでしょうか? >スピノルの共変微分については > 中原幹夫;「幾何学とトポロジーI」§7.10.2 p.252 >に詳しく書いてあります。 了解しました。入手して読んでみます。 >さらにこの本の第2巻では曲がった時空上のディラック方程式が最先端の物理や >数学にいかに応用されるかが解説されており、一読をお勧めします。 了解しました。難しそうです。