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広島の7人遭難について
広島で7人の遭難がありましたよね。 廃屋のようなものを見つけて避難したそうですが、その際、床板を燃やして暖をとったとのこと。 この話、法律的にはどうなるのでしょうか? 刑事的には、緊急避難が適用されて無罪なのは間違いないでしょうが、民事的にはどうなるのでしょうか? この場合、廃屋ですから、価値無しとされるかもしれませんが、これが廃屋じゃなくて、普通のちゃんとした家だった場合どうなるのでしょう。 社会常識的には賠償責任があって当然と思われますが、例えば台風で隣の家の木が倒れそうで自宅に被害が及びそうな場合、その木を切り倒しても賠償責任は生じませんよね?(これが間違っているかもしれませんが) 実際に賠償責任はあるのでしょうか。また、法律的にはどのように考えたらよいのでしょうか?
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民法に以下の規定があります。 第七百九条 (不法行為による損害賠償) 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 今回の場合“故意”に他人の所有による“床板”を“燃やし”(所有権の侵害)たので、第七百九条により損害賠償義務を負います。 同条による損害賠償義務を免れるには幾つかの条件がありますが、今回該当しそうなのは、 第七百二十条 (正当防衛及び緊急避難) 他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。 2 前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。 です。 第一項は“他人の不法行為”なので、今回論ずるにはあたりません。 第二項は“他人の物”から生じ、“その物を損傷”なので、これも該当しません。 他の可能性としては、 第七百十三条 精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。 があります。“遭難”という状況下で“能力を欠く”状態にあったのであれば、第七百九条の賠償義務を免れます(今回この状況にあったか否かの評価は必要です)。 よって、状況の評価は必要ですが、損害賠償義務は存在すると考えられます。 “隣の家の木が倒れそうで自宅に被害が及びそうな場合”に“その木を切り倒”すことは、まさに第七百二十条第二項に該当する可能性があります(但し真に“急迫の危難”があったか否かの評価は必要ですが)。
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- hiroki0527
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>普通のちゃんとした家だった場合どうなるのでしょう。 実は緊急避難的に山小屋の一部を壊す等は昔から有る話です。 それこそS30年代からの山岳ドキュメント等を良く読めばた~くさん話があります。 当然ながら、緊急避難で壊した場合、後日持ち主に連絡をし、損害分を持ち主に補償する必要があります。 木でも持ち主がいれば持ち主に対処をお願いするのが筋でしょう。 木だって持ち主がいる場合が多いですよ。 緊急的に対処した場合でも、持ち主に後日連絡し必要な対処をする必要はあります。 警察・自衛隊の出動自体は税金ですので、請求はありませんが、山岳遭難は民間が動く場合も多いので、その場合は捜索費用は請求されます。 (かなり高額な請求になります。山岳保険等で有る程度カバーできますが、かけていたのかなあ?)
お礼
>実は緊急避難的に山小屋の一部を壊す等は昔から有る話です。 そういう話は私も聞いたことがあります。 中には、そのまま逃げたという話もちらほら(^^;
- akamanbo
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>例えば台風で隣の家の木が倒れそうで自宅に被害 これは土地工作物責任に基づく不法行為に対する民法上の緊急避難になるような気がします。 あんまり自信ないですけど。 民法の緊急避難について - Yahoo!知恵袋 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1110783801
お礼
リンク先、参考になりました。ありがとうございます。
- 6dou_rinne
- ベストアンサー率25% (1361/5264)
この場合は木が倒れて自宅に被害が及ぶのとは違いますので、ふつうのちゃんとした家なら実損分については損害賠償が必要でしょう。 捜索費用は原則としては本人・家族が負担します。 ただ自衛隊とか警察とか公的機関の活動については請求されません。(国民の負担です。)
お礼
ありがとうございます。 >この場合は木が倒れて自宅に被害が及ぶのとは違いますので、ふつうのちゃんとした家なら実損分については損害賠償が必要でしょう。 違うにしても、「法律的に」どのように違うのかが解らないのです。 どのように考えたらよいのでしょうか?
- zenkiti
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普通のちゃんとした家に辿り着けたならその時点で一件落着。 って事ではなくて?
- debukuro
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賠償義務はあるでしょう 自宅で暖を取るのと同じことです 燃料を買わないで他人のものを盗って来れば窃盗です それよりも膨大な捜索費用は誰が負担するのだ
お礼
ありがとうございます。 >第二項は“他人の物”から生じ、“その物を損傷”なので、これも該当しません。 なるほど、この場合、生命の危機がその家によってもたらされているわけではないですからね。納得です。