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パルスと磁化の傾き
NMRなどでRFパルス(例えばπ/2パルス)をかけると磁化方向が90度傾くとありますが、『RFパルスというのは(短時間だけ)回転する磁場と同じだからです。』という記述をみたのですが、よく理解できません。 パルスの幅つまりπパルスやπ/2パルスと、それをかけられた磁化の傾きの関係について教えていただけないでしょうか?
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RFパルスの幅 tp と磁化の傾きθとの間の関係は θ = |γ| B1 tp (1) で与えられます。ここでγは核磁気回転比で、B1はRFパルスが作る回転磁場の大きさです。ただし、RFパルスが作る振動磁場は 2 B1 cos(ω0 t +φ) (2) で与えられるものとします。ここで ω0 = |γ| B0 (3) はラーモア周波数を 2πで割ったもの(またはラーモア角周波数)、B0は超伝導磁石(または電磁石または永久磁石)が作る静磁場の大きさです。φは時刻 t=0 におけるRFパルスの位相です。 式(1)の導出については、例えば参考URLにある引地先生のNMRノートの「3. 2 回転座標系」をご覧下さい。 パルスが作る振動磁場と回転磁場の関係については、同じく「3. 1 古典論」をご覧下さい。 他の参考書としては ファラー, ベッカー共著 “パルスおよびフーリエ変換NMR” 吉岡書店 北丸竜三著 “核磁気共鳴の基礎と原理” 共立出版 C.P.スリクター著 “磁気共鳴の原理” シュプリンガー・フェアラーク東京 をお勧めします。 または回転座標系と振動磁場をキーワードにネット検索してもいいです。
お礼
101325さま お礼が、大変遅くなり申し訳ないです。 ご教授ありがとうございます。 やはり参考URLが貴重なのですね。 勉強させていただきます。