RFパルスというのは(短時間だけ)回転する磁場と同じです。その回転周波数がスピンのラーモア歳差周波数と同じ場合(これが共鳴条件)、回転磁場とスピンは互いに止まっていることになります。この時スピンは、静磁場中の場合と同様に、この”回転磁場にも”ラーモア歳差運動します。これにより、スピンを自在に傾けることが可能となります。つまり、適当な時間でパルスを止めると90°傾いた状態にも、45°や180°傾いた状態にもできます。
スピンの状態は、α状態(低エネルギー;s=1/2)とβ状態(高エネルギー;s=-1/2)の波動関数の線形結合で表されるので、スピンの向きの変化にはエネルギー変化を伴っています。変化したエネルギー状態が、再び熱平衡状態に戻る過程が、緩和過程(T1)です。
お礼
ryumuさん。ありがとうごさいますヽ(^o^)ノ 磁化方向の倒れる理由。またラーモア周波数でなくてはならない理由がわかりました。