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影像法
接地された導体表面から真上に垂直距離aだけ離れた点に電荷Qがある。 点電荷の真下からの水平距離xの地点における、点電荷により誘導された導体表面の電荷密度を求めよ。というのがあるんですが。 昔やったことがあったんですが、忘れてしまって、色々調べて、影像法というものを使うとわかったんですが、影像法を使って、FやEは求められるんですが、電荷密度はどうやってだせばいいのかわかりません。 どういう風に導くのでしょうか。
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(1)inaraさんの回答でσ = -a*q /( 2*π*x^3) となっていますが、マイナスはなんのマイナスですか? san7さんが見つけた参考資料 [1] ではマイナスがついていませんね。この資料 [1] には、「電界Ea, Eb の向きは図2 のとおりで,大きさはEa = Eb = q / (4*π*ε0*r^2)」と書いてあるように、大きさだけの話をしているのでマイナスをつけていないのです。Figure 2 の図面では、x軸の向きは上側(↑)ですが、 y 軸の向きが書いてないので、電界の符号については何も言えないのです。Figure 2 の導体表面での矢印(電界の向き)は(→)の方向になっていますが、その向きががプラスなのかマイナスなのかは、その方向の座標軸がどっち向きをプラスにしているかで変わります。私が説明した資料 [2] の座標は図1のようになっていました。 ' y ' ↑ ' 電界←┃A 電界←┃A ' ┃ ┃ ' P ┃ P' ┃ ' ─○──╂──●→x ─○──╂──●→y ' -q ┃ q -q ┃ q ' 鏡像 導体 電荷 ↓ ' x 【図1】「電磁気学演習」の座標 【図2】san7さんの問題の座標 導体上の点Aでの電界の向きは x < 0 方向なので電界の向きはマイナスとしてあったのです(符号はそう決めるのが普通です)。一方、san7さんの問題はたぶん図2のようになっていると思われまます。問題文に「点電荷の真下からの水平距離xの地点」と書いてあったからです。この場合も点Aでの電界の向きは y<0 の方向なので、慣例にしたがって式にマイナスをつけたのです。電荷密度は σ = ε0*E ですが、この式は符号も入っています( E がマイナスなら σ もマイナス)したがって電荷密度はマイナスとなります。 (2)このサイトで、E = a*q/{2*π*ε*(a^2+x^2)^(3/2)}、F = q^2/{16*π*ε*a^2} となっていたのですが、この二つで F=qE が成り立たないのは何ででしょうか? 問題文が書かれていないのですが、問題は「点電荷に働く力」ではありませんか?資料 [2] にも「板と点電荷との引力を求めよ」という問題があります。 E = a*q/{2*π*ε*(a^2+x^2)^(3/2)} というのは、点電荷真下の導体から距離 x 離れたA点での電界です。点電荷に働く力は点Aとは無関係で、鏡像 P' による電界によって、点電荷 P が受ける力です。鏡像 P' と点電荷 P との距離は 2*a ですので、点電荷 P に作用する力は 1/( 4*π*ε0 )*q*(-q)/(2*a)^2 = q^2/{16*π*ε*a^2} です。 ちなみに、「 F=qE が成り立たないのは何ででしょうか?」ですが、点Pので荷は q でなく、 電荷密度が a*q/{2*π*(a^2+x^2)^(3/2)} なので F=qE は成り立ちません。このA点に働く力は ΔF = σ*E*dx*dz です。 【訂正】ANo.1で最初に揚げた資料 [3] のページ数は32ページの間違いです。この資料の式では σ = -2*a*q / { 4*π*( a^2 + y^2 + z^2 )^(3/2) } となっていますが、導体はyz平面(x = 0)上にあると思います(図3.5に図がありますが座標軸が示されてない)。ANo.1の回答での以下の文は間違いです(済みません)。 【誤】a^2 + y^2 + z^2 というのは、ご質問にある「点電荷の真下からの水平距離 x 」の2乗ですから、σ = -a*q /( 2*π*x^3) になるかと思います 【正】質問にある「点電荷の真下からの水平距離 x 」というのはこの資料の座標系では、式の y^2 + z^2 を x^2 に置き換えたものなので、σ = -2*a*q / { 4*π*( a^2 + x^2 )^(3/2) } になるかと思います [1] (お礼に出ていた参考資料) http://www.if.t.u-tokyo.ac.jp/~mita/EM/TD20051024-answer.pdf#search='%E9%8F%A1%E5%83%8F%E6%B3%95 [2] 詳解 電磁気学演習(共立出版) p.101 [3] http://soliton1.ph.sci.toho-u.ac.jp/em1.pdf
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- inara
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ANo.2の訂正です。 点電荷に働く力のところですが、符号の話をやかましくしていたのに、私も符号を落としてしまいました。また P と P' は逆でした。 【誤】鏡像 P' による電界によって、点電荷 P が受ける力です。鏡像 P' と点電荷 P との距離は 2*a ですので、点電荷 P に作用する力は 1/( 4*π*ε0 )*q*(-q)/(2*a)^2 = q^2/{16*π*ε*a^2} です。 【正】鏡像 P による電界によって、点電荷 P' が受ける力です。鏡像 P と点電荷 P' との距離は 2*a ですので、点電荷 P' に作用する力は 1/( 4*π*ε0 )*q*(-q)/(2*a)^2 = -q^2/{16*π*ε*a^2} です。 力がマイナスというのは、図2で言えば、y<0 の方向に力が働いているという意味(点電荷 P' は導体にひきつけられる)。それと、ちゃんと説明していませんでしたが、点電荷 P'と導体に働く力は、鏡像法の名前が示しているように、導体を取り去って導体と対称な位置に鏡像 P を置いたときの力と同じです(発生する電界も同じ)。
お礼
分かりやすい説明ありがとうございました。 よく理解することができました。 また機会があったらお願いします。 本当にありがとうございました。
- inara
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>昔やったことがあったんですが ということは試験問題ではないわけですね? 参考URLのに34ページに解き方が出ています。鏡像法(あるいは電気映像法)は導体を鏡に見立てて、点電荷が2つあるとする考えですね。 参考URLの式では、電荷密度は σ = -2*a*q / { 4*π*( a^2 + y^2 + z^2 )^(3/2) } となっていますが、 a^2 + y^2 + z^2 というのは、ご質問にある「点電荷の真下からの水平距離 x 」の2乗ですから、σ = -a*q /( 2*π*x^3) になるかと思います。 私の手元にある参考書「詳解 電磁気学演習(共立出版) p.101」にも同じ問題があって、解は - a*q / ( 2*π*r^3 )となっています。参考書の解き方は、点(x,y,z)での電位 V = 1/( 4*π*ε0 )*( 1/r - 1/r' ) から、電荷密度 σ = ε0*E = ε0*(∂V/∂x)[x=0] = -a*q / { 2*π*( a^2 + y^2 + z^2 )^(3/2) } となっています。 r と r' は観測点(x,y,z) から真電荷 q と像電荷 -q までの距離です( r = √{ ( x - a )^2 + y^2 + z^2 }, r' = √{ ( x + a )^2 + y^2 + z^2 } )。
お礼
回答ありがとうございます。 影像法って鏡像法とも言うのですね。 それで調べたら多少わかりました。 http://www.if.t.u-tokyo.ac.jp/~mita/EM/TD20051024-answer.pdf#search='%E9%8F%A1%E5%83%8F%E6%B3%95' というページがあって 電荷密度の求め方がでていたのですが、inaraさんの回答でσ = -a*q /( 2*π*x^3) となっていますが、マイナスはなんのマイナスですか? 知識不足ですいません…。 あと、このサイトで、E = a*q/{2*π*ε*(a^2+x^2)^(3/2)} F = q^2/{16*π*ε*a^2} となっていたのですが、この二つで F=qE が成り立たないのは何ででしょうか? 良かったら教えてください。
お礼
図まで書いていただき、とても分かりやすかったです。 解決できました。 ありがとうございました。