ご質問の「え」が副詞であることは間違いありません。動詞「得(う)」の連用形から副詞に転成したものです。
意味・用法は次の通り。
(1)達成・可能の意味。語源の「得」の意味・語感を残した用法。
(2)打ち消しや反語の文末と呼応し不可能を表す用法。現代語の「決して(~できない)」「おそらく(~だろう)」などの陳述の副詞と同じ種類。
(3)打ち消しなどの文末を伴わず、単独で打ち消しを表す。
歴史的に(1)→(2)→(3)と変化しましたが、あくまで中心は(2)です。(1)が用いられたの大昔の一時期(上代)に限られ、(3)はあくまで例外的な用法です。
なお、現在関西方言で現在も使われている「よう~ん」は、この「え~ず」の形が変わったものと言われています。
例 よう言わん←え言はず・・・「言うことができない」の意。
また、「よう言うわ」といった言い方もありますが、これは反語の用法が転じたもので、やはり上の(2)が変化したものです。(1)の意味・用法ではないのでご注意ください。
お礼
回答ありがとうございます。 よく理解できました。