• ベストアンサー

中国の「太々」という呼び方について

 戦前の中国のことを書いた小説を読んでいると「太々」とか「○○太々」というのが出てきます。  ニュアンスから日本の「小母さん」「おかみさん」などに当たるのかなと思いました。 (Q1)中国では今でもこの呼び方は使われていますか。 (Q2)「太々」の語源というか、どうして「太々」という呼び方ができたのか教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • TeaTrees
  • ベストアンサー率49% (68/138)
回答No.3

補足です。 1)「おばさん」という感じを受けるのも無理はないと思います。もともとは奥様に対する尊称のみでしたが、今はもっと多様化しています。 尊称だけではなく、自分の奥さんを指す場合、または「~おばさん」に近い使い方の筆頭は「李太太食譜(李おばさんのレシピ)」のようなものでしょう。料理などの作り方解説に出てくる家庭料理を得意とする中年女性は、「~太太」が多いです。小姐とか、おばちゃんを意味する呼びかけに使われる「アーイー」はあまり見たことがありません。このように、太太には一家を切り盛りする主婦のイメージもあります。 2)また、小姐は「ネーチャン」ではないですね。たしかに、レストランでウェイトレスには「小姐」ですが、決して見下した言い方ではないのです。たとえば、スチュワーデスは「空中小姐」といいます。女性を呼ぶ場合に最も無難かつ一般的な呼び方が小姐だといえます。 3)太皇太后という呼び方は中国でもあります(皇帝の祖母ですね)中国語では、太とか大を2つ、甚だしくは3つつけて「尊称」にしていることがあります。例えば、マフィアの親分がいい例です。自分より先輩のいわゆる「アニキ」は「大哥」、それより偉い親分は「大哥大」、そのまた親分は「大哥大大」です。冗談みたいな呼び名ですが、これで序列の区別がつけられているらしいです。 中国の家族呼称や序列を表す言葉は日本よりはるかに細かく分けられています。例えば、巴金の「家」という小説を読むと、多くの親類呼称が出てくるので、誰が誰だかさっぱりわからなくなってきますが、これがわかるようになると、かなりスッキリ理解できます。

noname#24488
質問者

お礼

 よくわかりました。  ウンとエライ人にだけ使われていた尊称が、だんだんと一般の人に対しても使われるようになってきたが、まだその形骸が若干のこっているということでしょうか。  ていねいなご解説に感謝します。ありがとうございました。  

その他の回答 (2)

  • TeaTrees
  • ベストアンサー率49% (68/138)
回答No.2

(Q1)はい、現在でも使われています。文革~80年代ぐらいまでは、誰に対しても「同志」でしたが、今では奥さん、またはおかみさんの意味が主流です。例えば「自分の奥さん」なら、「我的太太」です。 また、姓の後ろに「太太」をつけて「張太太」とか「李太太」ということもあります。英語のMrsと似てはいますが、公式な文書などでこう書くことはありません。書き言葉の場合は結婚していようといまいと「~小姐」、またはまれに「~女士」です。広東などの南方では太を一つ省略して「張太」とか「李太」もあります。 (Q2)起源は漢の時代に、皇帝が自分の祖母に対する尊称、「~王太后」を「~皇太太後」と変えたのが起源だそうです。明の時代になって、高級官僚の奥さんを「太太」と呼ぶようになりました。

noname#24488
質問者

お礼

 明快なご回答ありがとうございます。  書き言葉の場合は「~小姐」ですか、日本人の私は「ネーチャン」のような印象を受けましたが、中国では敬称に近いんですね。  中国は広いですから地方によっては言い方がかわる。なるほど。  ご回答ありがとうございます。感じがよくわかりました。

  • ANASTASIAK
  • ベストアンサー率19% (658/3306)
回答No.1

中国では文革終了までは「太々」はブルジョア階級の「奥さま」を 称することばとしてタブーでした。現在では普通に使います。 「○○太々」の○○にはその家の主人の姓を入れます。 語源については詳しくありませんが、「太」ということばは 「すばらしく好い」ということで目上の人に対する敬称として使われ たものと思われます。

noname#24488
質問者

お礼

 早速のご回答ありがとうございました。  「奥様」という感じですか。一種の尊称なんですね。私の読んだ小説ではそんな改まった感じはしませんでしたが、小説家(日本人)の表現方法や私の受け取り方が悪かったのかも知れません。小母さんという感じであったように思いました。  それとも文革特有の何か(日本の戦時中の敵性語排撃のようなもの)があったんでしょうか。  「太」は、たしかにそうなんでしょうね。日本でも中国を真似したんでしょうが、「太皇太后」なんて二つも入っているのがありますね。  ありがとうございました。

関連するQ&A