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Y精子はX精子の2倍??
いつもお世話になります。 下の「男女比率」に関する質問にお答えするうち、自分でも大きな疑問にぶち当たりましたので、知識がお有りの方、どうか教えてください。 「減数分裂で性染色体XYも半分になるのでXとYは同数=1:1になるはずです。そもそもの性別決定因子(つまりX精子とY精子)が同数ずつ入っているので、生まれる男女比率もほぼ同数になるわけです」 と、ここまで書いて...色々なサイトを見ていますと、主に男女産み分け系ですが「Y精子はX精子の2倍も多い」という記載があるのサイトがいくつもあるのです(「男女産み分け」自体、科学的根拠の希薄なものが殆どだということは承知してますが(^_^;))。 http://www.ishiguro.or.jp/infertility/umiwake.htm http://www.jyosansi.com/toshokan/puremama/umiwake.html http://www.sn-chiryo.com/column/no17.htm http://baby.goo.ne.jp/member/ikuji/umiwake/1/ どれもこれも大元のソース(誰のどんな研究による)が全く示されていないのですが、これは事実なんでしょうか?Y精子数自体がX精子の2倍というなら、X精子の半分が精子形成過程のどこぞで淘汰されていることになりますね?それとも、受精能力のある精子がX精子の2倍という意味なのか?? ご存知の方がおられましたら、どうぞ教えてくださいませ。
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「Y精子はX精子の2倍??」とは初めて耳にしました。 専門は生物系ですが、この話題には詳しくないので調べた限りのことをご紹介させていただきます。 古いですが、1973年のNatureの論文を見てみました。 Ericsson RJ, Langevin CN, Nishino M. "Isolation of fractions rich in human Y sperm." Nature 1973;246: 421-4. 上記論文では、X精子とY精子の運動量の違いに着目し、粘液(ウシ血清アルブミン;BSA)を用いてヒトのX精子とY精子を分離する実験を行っています。 実験の結果、対照区のY精子割合がおよそ50%前後なのに対して、粘液(25% BSA)へ移動した精子のうちのY精子割合はおよそ65%前後となりました。分離された精子の運動量からもX精子とY精子の分離が示唆されました。 斜め読みですが、おおよそ以上のような内容です。 Natureの記事なので、環境によってはご覧になれないかもしれません。 おそらくですが、「Y精子はX精子の2倍??」というのは、ある一定の条件下における話であって、精子形成および射精時点ではX精子とY精子はほぼ同数と考えて間違いないのではないでしょうか(Y精子の寿命に関連付けて2倍となることを正当化する説明を目にしますが私は理解できません)。 上記論文の内容を勘案しますと、粘度などの物理条件やpHなどの化学条件(pHが高いほどY精子の適応度が高まる)を仮定した上での話だと思います(たとえば25% BSA粘液中ではY精子はX精子の2倍も多い)。
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- ga111
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>Y精子数自体がX精子の2倍 違うようです。約1:1と考えていいでしょう。わずかな差に関してはさらにこの論文かインターネットで情報があるかもしれません。 1: J Assist Reprod Genet. 1999 Oct;16(9):492-4. RESULTS: There was no increase in the proportion of Y-bearing sperm for men with only sons (49.7 +/- 1.3%) or of X-bearing sperm for men with only daughters (44.8 +/- 2.6%).
お礼
やはり違いますね。ありがとうございました。
- nayu-nayu
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最近出版された発生学の書籍だと下の書籍では「男女産み分け法には何ら科学的根拠はない」と否定しています。 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%93%AE%95%A8%94%AD%90%B6%8D%48%8A%77 実際、家畜繁殖の分野では雄を多く産ませたい、雌を多く産ませたいという要望があるようで、人工授精用に精子を抽出して特殊な方法でX、Yに分ける方法も研究されているようですが発生率が悪く未だ実用的でないみたいです。
補足
はい、確かに。そのことは私もよく認識しております。 ということは、「Y精子数はX精子数の2倍」説もまた何ら科学的裏付がないという理解でよろしいですか?
お礼
>粘度などの物理条件やpHなどの化学条件(pHが高いほどY精子の適応度が高まる)を仮定した上での話だと思います(たとえば25% BSA粘液中ではY精子はX精子の2倍も多い)。 なるほど、そういうことはあるかも知れませんね。...にしても2倍というのは「?」ですが(^_^;) 教えて下さった実験は、のちのパーコール法やスイムアップ法などに活かされているのでしょうけど、実際にそれを実施しても産み分け率は高くないようです。パーコール液を用いての人工授精をしている病院の報告では、出生した子供の男女比に偏りはなかったということですし。 いずれにせよ、この情報は間違いであると考えていいようです。ありがとうございました。