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「玉梓の使の言へば蛍なすほのかに聞きて(万葉集)」の現代語訳
日本語を勉強中の中国人です。「玉梓の使の言へば蛍なすほのかに聞きて(万葉集)」の現代語訳を教えていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
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まず、 http://www.bioweather.net/column/ikimono/manyo/m0606_1.htm をご覧ください。引用なさった万葉集の歌の「玉梓の使の言へば蛍なすほのかに聞きて」という部分の前後の部分が紹介され、歌が読まれた事情や、歌の意味も説明されています。 万葉集の歌で多用される「枕詞(まくらことば)」と呼ばれる種類の語については、ご存じでしょうか。 「枕詞」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%95%E8%A9%9E 引用部分では「玉梓の」は「使」にかかる枕詞、「蛍なす」は「ほのかに」にかかる枕詞です。 「玉梓の」 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E7%8E%89%E6%A2%93&dtype=0&stype=0&dname=0na&pagenum=1&index=11635700 「蛍なす」 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E8%9B%8D%E3%81%AA%E3%81%99&stype=0&dtype=0 枕詞は、その後にくる、かかる言葉を飾るだけで特に意味をもちませんから、引用された部分の現代語訳は、 「(夫の死を知らせに来た)使いが(夫が死んだと)言うので、(その知らせの言葉を)ほのかに聞いて」というくらいになります。 「蛍なす」という枕詞の意味を、この枕詞の語源から考えてあえて入れると、「使いが言うので、蛍の光がほのかに光るように、ほのかに聞いて」ということになります。
お礼
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。枕詞は少しは知っています。ある語句を導き出すために、習慣的に置かれる言葉で、口語訳する時は訳さなくてもよい部分ですね。蛍が好きなので、最近、蛍について調べています。中日は蛍に対して結構違う理解があるようです。今回は偶然に『万葉集』に近寄ってまいりました。古文はぜんぜんだめですが、現代語訳もあるページをご紹介いただき大変助かりました。挙げていただいた段落の現代語訳を拝見して、千年以上前の方の苦しみを分かち合うことができ、心の奥に痛みが強く感じられました。特に、「大地(おおつち)を 炎と踏みて」などの表現はすばらしいです。いまの私には読めない作品ですが、機会がありましたら、ぜひこのすばらしい作品を拝読してみたいと思います。 心より厚くお礼を申し上げます。大変参考になりました。