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偏微分方程式で変数分離形を仮定する根拠は?

物理を勉強してるものなのでこちらに質問させてください。たぶん皆さんも絶対に考えた問題なんじゃないかと思いまして。 シュレーディンガー方程式やその他偏微分方程式で解を変数分離型に仮定しますが、今まで見てきたどの教科書もその根拠の解説はありません。 どうにかそこを理解したいのですが自分で考えても頭がボヤボヤして前に進みません。解説のある参考書など教えていただければ勉強したいと思いますのでよろしくお願いいたします。

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回答No.5

一般には変数分離はできないのですが、水素原子の話に限って考えてみたらどうでしょう。 初級者への説明として「変数分離して答えが得られればラッキーだしやってみましょう」、というニューアンスの説明が多いですね。少ししっかりした本なら、系の回転対称性から曲座標表示で球面調和関数で展開できるという話があるはずです。この展開は近似ではなく、完全系による展開です。つまり回転対称性からθ、φについては球面調和関数で展開して、それは対称性の分類で尽きているわけです。よって本当に解くべきなのはr方向の動径波動関数だけです。クーロン力の場合にはr方向にも対称性が存在していますが、一般にはr方向の方程式は微分方程式を直接的に解かなければなりません。 このように見れば水素原子問題で変数分離するのは近似ではなく、対称性の分類による完全系展開ということになります。複雑な問題や分子などの理論は水素原子が出発点ですから、そこからの摂動を扱うことになります。よって球面調和関数やるジャンドル倍多項式などが顔を出すわけです。 一般に物理で現われる問題の微分方程式を厳密に解くのは困難、または不可能です。通常は対称性を頼りに解を分類していく事ができなければほぼお手上げです。そうなればまさしく物理的直感に頼り答えを見つける事になります。

kyongsok
質問者

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返信が遅れて大変申し訳ありません。 atmicmolecule先生、またしてもご回答ありがとうございます。とてもスッキリです!前からOKWAVEに聞いてばかりで…もっと調べて質問するようにいたします汗 ありがとうございました!

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回答No.4

再回答させていただきますが。 シュレディンガー方程式についての疑問を抱かれているように感じました。 この方程式をとくときに変数分離型にする物理的な根拠(私がNO.1で書いた物理学者の直感というやつです)は、どの教科書にも載っていると思うんですけど? 解を変数分離にするのは、物理的な直感に基づいた近似ですよね。 実際の原子・分子では、独立だとして変数分離したはずの座標間にインタラクションが生じるのはありふれてます。bibronic couplingなど。 数学的な根拠と物理的な根拠(物理的な意味ともいう)は違う話でしょう。どちらの方に疑問を抱かれているのでしょうか?

kyongsok
質問者

お礼

たびたびありがとうございます。 シュレーディンガー方程式の他にも何度か疑問に思うことはあったのですが特にシュレーディンガー方程式についてお聞きしたいです。 そうなのですか、読んだ本の数が足りなかったようです…すみません。 近似だと思えばいいんですか、確かに原子分子では水素原子モデルは成り立たないのにも関わらず電子のエネルギー準位は化学結合によってほぼ変わりませんね。変数分離型が一番自然で第一近似としてはもっともですね。感覚的には理解しました、ありがとうございます! 数学的に理解したいのですが、もっと勉強しないと話を聞いてもわからない様な気がします汗

noname#20644
noname#20644
回答No.3

解の一意性のことでしょうか。 変数分離の方法によって偏微分方程式を常微分方程式に変換するとき、こういった方法によって得られた解は、確かにこの微分方程式の解かもしれないけれど、他にも解が存在するのではないか、と心配になるかもしれません。 偏微分微分方程式には、さまざまな形の解が存在するので、確かにこの心配を解消しておく必要があるように思えます。 そこで、境界条件が与えられた場合のHelmholtz型の偏微分方程式を例に取って、解の一意性証明の概略を記してみます。 境界条件を満たす解が二つあるとします。時刻tにおけるそれらの函数の差wを自乗し、境界条件を満たす仮定した解によって仕切られた閉曲面内の体積について、w2 を積分したものを、時間に関する函数 J(t)と定義します。この函数 J(t)は、常に正か 0です。 J(t)を時間で微分し、Greenの定理を使い、元の微分方程式の境界条件を入れて変形して得られる J(t)のtに関する一階の微分方程式を解いて J(t)を求めますと、J(t)は、負か 0の値をとることが分かります。 従って、J(t)は恒等的に 0でなければならず、wは 0でなければならないことになります。 つまり、解は一つに限られます。 このことから、変数分離できるという仮定は、境界条件を満足する結果が得られれば、正当化されるといって良いことになります。 なお、偏微分方程式の境界値問題に対する、一般的な解の一意性の定理というのはないので、境界値問題に応じて考慮されなければなりません。

kyongsok
質問者

お礼

数学の知識が圧倒的に足りない… ちょっと私には難しかったです、が解が一意性を持つということを知れてよかったです、ありがとうございました!

  • Xaval
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回答No.2

同次形方程式に対する、数学的根拠です。 同次形と呼ばれる方程式は,変数分離形に帰着できる. 同次形の微分方程式とは, y' = f(x, y) において,すべてのa に対してf(ax, ay) = f(x, y) となる方程式である. このとき,必ずy' = g(y/x) の形に書ける.ここで,y/x = u とおいて,未知関数をy からu に変換すると,u についての変数分離形の方程式になる(必ず変数分離形になる)

kyongsok
質問者

お礼

常微分方程式では目にする形ですが、ちょっと偏微分方程式へのつながり方がよくわからないです…汗 例えば3次元極座標の水素原子モデルでシュレーディンガー方程式を解く時にどれがどれに対応するのでしょうか。よろしくお願いします。

回答No.1

数学的な話は分からないのでおいときますが、シュレディンガー方程式で 変数分離がどうこう、というと断熱近似とかスピン座標を分けて、とかの話ですか? 根拠ってあるんですかね? 物理学者の科学的直感だと私は思ってるんですが。 自然科学ってそういうものではないのですか?

kyongsok
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 それもなかなかロマンチックでいいですね~笑 ですが偏微分方程式で表されるその物理系に、変数分離の仮定をできるだけの対称性か何か(ただの感覚で言ってます)があると思うんで考えてみたいと思います。