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ベルヌーイ関数とか母関数の問題。
5つの壷に紅白の玉が次のような割合で入っている。 [紅:白]=[1:2],[1:1],[3:2],[1:4],[2:5] この5つの各壷からでたらめに玉を1個ずつ取るとき得られた紅球の玉の数をXとする。 このとき、Xの期待値、分散、母関数を求めよ。 また、求めた母関数を利用して、P(X=2) を求めよ。 仲間内でもわからない人間続出なんです。ベルヌーイを使って期待値は求められるんですが、それ以降のことがどうもうまくいきません。 回答よろしくお願いします。
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一般に数列{a_n}(n=0,1,2,…}が与えられたとき、 G(x)=a_0+a_1x+a_2x^2+… で定まるxの形式ベキ級数を{a_n}の母関数と呼びます。 またXが非負の整数に値を取る確率変数のとき、a_n=P(X=n)とおくと、数列{a_n}が得られるので、この母関数G(x)を考えることができます。これを確率変数Xの確率母関数と言います。母関数という言葉はいろいろなところで使われるので、誤解を招きたくないときは、「確率」母関数ときちんと呼ぶ方が望ましいです。 さて、その定義から G(1)=P(X=0)+P(X=1)+…+P(X=n)+…=1 という性質があります。他に有名な性質として、 G'(x)=P(X=1)+2P(X=2)x+3P(X=3)x^2+… に注意して、 G'(1)=P(X=1)+2P(X=2)+3P(X=3)+…=E[X] があります。また、 G''(x)=2P(X=2)+6P(X=3)x+12P(x=4)x^2+… に注意すれば、 G''(1)=E[X(X-1)] です。したがってV[X]=E[X^2]-E[X]^2に注意すれば、 V[X]=G''(1)+G'(1)-G'(1)^2 ということが分かります。他にも P(X=k)=G^(k)(0)/k! などという性質もあります。 母関数というのは、X=kとなる確率をx^kの係数とするべき級数(あるいは多項式)だから、要するに確率変数の分布に関する情報はすべて含んでいるわけです。したがって、この母関数をいじってやれば、平均や分散、あるいはX=kとなる確率を求めることが出来るわけです。名前の付く有名な確率分布なら母関数が簡単な関数になることが多く、したがって平均や分散の計算に有益ですが、母関数を求める操作自体は常に易しいわけではなく、この問題の場合は母関数を使ったからといって易しくなるわけではないことに留意しておいてください。 さて、二つの独立な確率変数X,Yがあったとして、その母関数をそれぞれF(x)とG(x)とします。このときX+Yの母関数はF(x)G(x)と単純に積になります。このことの証明は大変易しいです。そこで、各壷から紅球を得たとき1、白球を得たとき0を取る確率変数X_iを考えてやると、 X=X_1+X_2+…+X_5 となることがわかります。したがってXの母関数はX_iの母関数の積であることがわかります。X_iの母関数をG_i(x)としましょう。そうすると、たとえば、 G_1(x)=2/3+x/3=(2+x)/3 G_2(x)=1/2+x/2=(1+x)/2 … G_5(x)=5/7+2x/7=(5+2x)/7 などとなります。他も計算してみてください。あとは母関数を利用しての計算です。5次式をいじるだけですので、展開の計算が面倒なことをのぞけばあとはすぐに終わると思います。
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- adinat
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G^(k)(0)=(dG^k/dx^k)(0)であって、k階微分の原点での値。 普通、1階~3階微分ぐらいまでは、G'、G''、G'''と書くが、これ以上になるとダッシュだらけでややこしい。こういうときは、Gの肩に(k)を乗せてk階微分を表すのです。ただし(・)は忘れてはいけなくて、これがないとGのk乗なのか判断が付かなくなります。わりとよく使われる記号だから覚えておいてください。 それからk階微分しなくても、母関数求めているんだから、x^2の係数みるだけでよいですよね。x^kの係数出したかったら、k階微分してx=0を入れて、k!で割ってやるというそういうトリックです。(cf.マクローリン展開)
お礼
わかりやすい説明ありがとうございます。 大変参考になりました。
補足
わかりやすい回答ありがとうございます。 一つだけ質問があるのですが、 [G^(k)(0)/k!] とは G(0)のk乗/kの階乗 ということでよろしいのですか?