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「味もしゃしゃらもない」について
標準語では「味も素っ気もない」という意味で、主として関西地方で使われる表現かと思われます。この「しゃしゃら」の語源はなんでしょうか?
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擬態語であることは確かだと思うのですが、辞書によって下記のように微妙に違いがあります。 ----------------------------- 『大阪ことば事典』(牧村史陽編、講談社学術文庫) シャシャリ(名) しゃりしゃりしたことの意。 [例] 味もシャシャリもない(味もなければ、しゃりしゃりしたこともない。味もそっけもない。即ち、無味無愛想のことをいう)。 ----------------------------- 『広辞苑』(慣用句) ○〓膠もしゃしゃりも無い (引用注:〓は魚偏に免;ニベ) (粘り気もなければしゃりしゃりしたところもない意から) 味もそっけもない。ひどく無愛想である。浄瑠璃、艶容女舞衣「にべもしやしやりも納戸口<なんどぐち>」 ----------------------------- 『日本国語大辞典』(小学館) しゃ‐しゃり〔名〕 さらりとして粘りけのないこと。さっぱりしていること。多く「味もしゃしゃりもない」などの形で用いて、さっぱりしているどころか、少しの味わいもないの意に用いる。 <用例> *談義本・艶道通鑑(1715)「八の哥口ほとびあいてぬれのはじめの雛遊び味も差差利(シャシャリ)もなけれども」 *浄瑠璃・日本振袖始(1718)「いかな虫づよい腰本も此ぢいと寐たらば、やぶれ障子でほね斗味もしゃしゃりもおじゃるまい」 *洒落本・志羅川夜船(1789)武佐の初会「ふしゃうぶしゃう首きりばへだされるやふに、にべもしゃしゃりもなき顔つき」 ----------------------------- 大阪ことば辞典と広辞苑は「しゃりしゃり」説。 日本国語大辞典は「さらり」説で、これは「細水(ささらみず);さらさら流れる水」などの「ささら」→「しゃしゃり」「しゃしゃら」のどちらにも通じます。
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- shigure136
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☆味もしゃしゃらもない⇔強調言葉 『味もしゃしゃらもない』という意味は、『全く味がしない』ということで、味がないということを強調するために、【しゃしゃら】という関連性の全くない言葉を付けたのです。(幡多弁辞典より) ☆しゃしゃら→くっつき虫 『しゃしゃら』は、山に行くと、『着ている物にくっつく種子のようなもの』のことです。 この辺りでは、『ぬすっと』とも言います。
お礼
あとに関連性のないことばをつける・・というのは確かに他にも例がりありそうですね。くっつき虫のことをしゃしゃらというとはびっくりです。関西でもやはりくっつき虫といういいかたがあります。でもしゃしゃらとはいわないようです。ありがとうございました。 ところで、幡多弁とはどこの言葉でしょうか。
- AVENGER
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伊予弁ネットによると しゃしゃらなし=しまりがない http://www.iyoben.net/archives/cat19/index.html
お礼
ありがとうございました。伊予弁にあるんですね。伊予は愛媛県ですね。愛媛は関西アクセント地域では無かったように思いますが、しゃしゃらはつかうのですね。
お礼
歴史的な用法があるのですね。勉強になりました。ありがとうございました。