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「生理的早産」と「二次的就巣性」について

「生理的早産」という語句を学んだときに、「人間は離巣性であるが、自力で移動したり食べたり出来ない未熟な存在で生まれる。このことを生理的早産という」と覚えました。 しかし、「人間は感覚器は発達した状態で生まれてくるが、運動能力は未発達の状態で生まれてくる。これを『二次的就巣性』と言う」とも習いましたが、 私の理解不足からか、この「生理的早産」と「二次的就巣性」の違いが分かりません。 是非、もう少し分かりやすくこの2つの言葉の違いを教えていただければ……と思い、質問しました。 どうぞ、宜しくおねがいします。

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  • vzb04330
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回答No.1

スイスの動物学者,Portmanの「人間はどこまで動物か」(岩波新書)に出てきます. 生理的早産は,次のような意味です. ここでいう「生理的」とは,「病理的」に対したことばで,「正常な状態で」という程度の意味です. つまり,正常な状態で,早産として生まれてくるということです. これは,人間が,感覚器・運動器とも成熟した状態(運動期間について言えば,歩行可能な状態)で生まれるには,あと1年間母体内にいる必要がありますが,そうすると,成長しすぎて,非常に難産になってしまいます. そのため,それを防ぐよう,早産で生まれてくるのが,正常な状態になったというのが,「生理的早産」です. 就巣性は,「巣に就いている」と言うことで,感覚器官・運動器官とも未熟な状態で生まれる動物について,述べる概念です. 人間の場合,生理的早産として生まれてきますので,その結果,感覚器官はある程度成熟して生まれてきますが,運動器官は未熟な状態です(これは,上記の説明の通り). この状態から,本来,就巣性ではないものの,結果としてそうなっているため,「二次的就巣性」と言われるのです.

Haru_Sakura
質問者

お礼

大変分かりやすい説明ありがとうございました! 生理的早産は、理解できていたのですが、二次的就巣性がどうも生理的早産と矛盾している気がしていたんです。でも回答者さまの回答で、大変すっきりしました。 本当に有り難うございました。 最初に挙げて下さった本も、探して読んでみようと思います。 また、こちらに質問することがあると思いますので、 そのときは是非、宜しくおねがいします。

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