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オイラーの公式の導き方
オイラーの公式 e^(iθ)=cosθ+isinθ を導く方法で、マクローリン展開を使う方法は知っているんですけど、他にどのような方法があるでしょうか?
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Z=f(θ)=cosθ+isinθ とおいて、θで微分 dZ/dθ=f’(θ)=-sinθ+icosθ =i(isinθ+cosθ) =iZ つまり dZ/dθ=iZ dZ/Z=idθ log|Z|=iθ+C Z=e^C・e^iθ ところが、θがゼロのとき、すなわち Z(θ=0)=f(0)=cos0+isin0=1なので Z=e^iθ
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- ryn
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自信なしですが,昔考えたものです. ただし,exp[z] の定義が exp[z]=Σ((z^n)/n!) ということを使っているので 実質,マクローリンの方法などで 結果を知っている人の立場の証明です. exp[z] の定義から z(t) = e^(it) (tは実数) を t で微分すると dz/dt = iz(t) となり,z(t) を π/2 回転したものだとわかります. ここで z(t) が cost + isint と一致するためには |z(t)| = 1 ←単位円上にある arg[z(t)] = t ←両辺の偏角が一致する でなければいけません. したがって,これらを示します. |z(t)| が t によらず一定ということは (d/dt)|z(t)|^2 = (d/dt)(z(t)z*(t)) ←z*(t) は複素共役 = (dz/dt)z* + z(dz*/dt) = ie^(it)×e^(-it) + e^(it)×(-ie^(-it)) = 0 となり,実数 |z(t)|^2 が t によらないことからわかります. よって, |z(t)| = |z(0)| = 1 が導かれました. 一方で |dz/dt| = |iz(t)| = 1 も成立します.t を時刻のように思うと, 複素数 z(t) は単位円上を時間 t の間に t だけ動くことがわかります. ここで, arg[z(0)] = arg[1] = 0 から時刻 t での偏角は t となり arg[z(t)] = t も導かれました.
お礼
アドバイスありがとうございました。 複素数平面で図形的に考察するという方法ですか。いろんなアプローチの仕方がありますね。
- rangeru
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歴史的にはオイラーはド・モアブルの定理を使って証明したようです。 まず、ド・モアブルの定理から (cosθ+isinθ)^n = cos(nθ)+isin(nθ) (cosθ-isinθ)^n = cos(nθ)-isin(nθ) なので、 cos(nθ)=[(cosθ+isinθ)^n+(cosθ-isinθ)^n ]/2 となります。以下このような考え方に慣れていないと分かりづらいのですが、θ=x/n としnを非常に大きな数とすると、cosθ=cos(x/n)=cos0=1,sinθ=sin(x/n)=x/n となるので、 cosx=cos(nθ) =[(cosθ+isinθ)^n+(cosθ-isinθ)^n ]/2 =[(1+ix/n)^n+(1-ix/n)]/2 と変形できます。 先ほどのnは非常に大きいという特徴を使うとネイピア数eは定義から、 e^x=(1+x/n)^n なので,xをix、-ixに置き換えて先ほどの式に代入すると、 cosx=[e^(iθ)+e^(-iθ)]/2 を示せる。同様に計算すると、 sinx=[e^(iθ)-e^(-iθ)]/2i なので、 cosx+isinx =[e^(iθ)+e^(-iθ)]/2+i[e^(iθ)-e^(-iθ)]/2i =e^(iθ) で、導けました。 途中慣れていないとわかりづらい所があったと思いますが慣れると非常に便利で応用範囲の広い考え方です(なにせ、数多くの公式を作ってきたオイラーが使っていた方法ですから)。 他の方法としては積分を使った方法もあります。それと、微積分では変数を微分したり積分したりするので、定数であるi=√(-1)はそのまま外に出してかまいません。
お礼
回答ありがとうございます。ド・モアブルの定理からですか。ネイピア数の定義を理解する必要がありますね。応用範囲の広い導出方法をありがとうございました。積分を使う方法や、その他の方法をご存知の方宜しくお願いします。
- sanori
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>>>ということは、この場合|Z|=1ですよね?log|Z|=0になってC=-iθとなりました・・・ 混乱してきました!私の考えのどこか間違ってますか? いえ、ある意味、合ってますよ。 公式の導出過程で θ=0のとき、 Z(θ=0)=f(0)=cos0+isin0=1 という初期条件があることから Z=e^C・e^iθ という式の中の「e^C」の値が「1」と定まるということです。 つまり、θ=0の時の条件から公式の係数が求まったわけで、あなたの疑問は、考え方が逆です。 C=-iθ は、θ=0のときC=0ですから Z=e^C・e^iθ =1・e^iθ =e^iθ 言い換えますと、これは逆の計算、つまりは、貴方が考えたことは検算に相当します。 最初の回答の一部を再掲しますと log|Z|=iθ+C Z=e^C・e^iθ ところが、θがゼロのとき、すなわち Z(θ=0)=f(0)=cos0+isin0=1なので Z=e^iθ では、でーは。
お礼
回答ありがとうございました!! そうか、積分定数を決める過程でそうなるのか・・・ 自分で導けるようにガンバってみます! (マク展、微分以外に導出方法をご存知の方いらっしゃいましたら御一報願います。)
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
#1です。補足読みました。 なるほど。鋭い。 ・複素数の絶対値 ・複素関数論(特に、元来実数で使われていた関数が複素数についても同じ性質を持つことの証明) これら2つの理論的裏づけは必須で、大学の数学の教科書には必ず書いています。 例えば dZ/Z=idθ であれば log|Z|=iθ+C となる、ということについても、複素関数論の裏づけが必要です。 しかしlog|Z|ないしは|Z|については、わりと簡単に説明できまして、 Zの実数成分をX軸、純虚数部分をY軸に取れば、それは、原点を中心にした半径1の円の円周上にありますし、 高校ぐらいの数学で習う一次変換では、行列 cosθ sinθ -sinθ cosθ (だったけ? 忘れた) を何回掛け算しても、円周上をぐるぐる回るだけですし cosθ sinθ -sinθ cosθ に cosφ sinφ -sinφ cosφ を掛け算しても、やはり、円周上をぐるぐる回るということがわかってますから これら2つのことから、すなわち、 x座標を実数部分、y座標を純虚数部分と勝手に定義した数学を作ってしまえば、絶対値=原点からの距離=√(x座標の2乗+y座標の2乗) とすることが出来、たまたま非常に便利な数学になるんで、それが現在にまで伝承されているということになります。 説明が長くなりましたが z=x+iy に対して |Z|=x^2+y^2 というのは、「勝手に作った定義だけど、作ってみたら便利だったし、数学的に美しい」という概念という解釈でよいと思います。 指数関数が、整数だけでなく実数に対しても拡張した経緯と同じようなことです。 指数関数と対数関数が複素数についても同じ性質を持つことについては、教科書に証明とかあるいは演習問題が載ってると思います。 サイトを探してみましたが、よさそうなところが見つからなかったので、ご容赦を。
お礼
回答有難うございます。 ということは、この場合|Z|=1ですよね?log|Z|=0になってC=-iθとなりました・・・ 混乱してきました!私の考えのどこか間違ってますか?
お礼
こんな方法を探していたんです!ありがとうございました。
補足
なるほど!微分方程式と見なして解くんですね?思いつきませんでした。ちょっと気になった点があるので質問したいんですが、虚数iは微積の操作では定数として扱って良いのですか?また、log|Z|の絶対値は考慮しなくて良いのですか?わかる方いらっしゃったらご教授下さい。