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イデアルであることの証明
T=ΣC[x1,x2,...,xn]ei (←i=1からnまでの和) ={Σfi(x)ei |fi(x)∈C[x1,...,xn]} Tをこのようにおきます。 (後半は集合として表しています。) 【注意点】 C[x1,x2,...,xn]はn変数複素係数多項式 eiは基本対称式を表しています。 (※xnのnは添え字です。) (※ei、fi(x)のiは添え字です。) このTがイデアルであることを示したいと考えています。 イデアルであることを示すためには (1)ベクトル空間である(和とスカラー倍に関して閉じている。) (2)Tの任意の元と勝手な多項式の積もまた閉じている。 この2つを示せばいいと思うのですが、 どのように示せば良いのでしょうか? 教えて下さい。
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- stomachman
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「基本対称式」が何であるか、ってことは、この問題では全然関係ないみたいですね。多項式環を扱うような高等数学をやっている方が、どうにも手がつけられないなんて筈がないように思いますが… (1) 「スカラ倍について閉じている」という命題の意味は、「Tのどんな元pについても、それにスカラαを掛けたものはまたTの元になってる」ということであって、さらに言い換えれば、「Tのどんな元pについても、 αp(x)= Σgi(x)ei となるgi(gi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n)が存在する」ってことです。ここが飲み込めれば、後は簡単この上ない。 p∈Tなんだから、 p(x) = Σfi(x)ei となるfi(fi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n)が存在しています。ですから gi(x) = αfi(x) とすれば、gi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n になってるのは自明、で証明終わりです。 「和について閉じている」という命題は、「Tのどんな元p, qについても、 p(x)+q(x) = Σhi(x)ei と表せるようなhi(hi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n)が存在する」ってことを意味しています。 これもp∈T, q∈Tなんだから、 p = Σfi(x)ei q = Σgi(x)ei とできて、従って、hiをどう作れば良いかは明らかでしょう。 (2)「Tの任意の元と勝手な多項式の積が閉じている」ってのは、「任意のg(x)∈C[x1,x2,...,xn]と任意のp∈Tについて、 g(x)p(x) = Σhi(x)ei となるhi(hi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n)が存在する」ってことと同じ意味ですね。 これまた、p∈Tなんだから、 p(x) = Σfi(x)ei となるfi(fi∈C[x1,...,xn], i=1,2,....,n)が存在しています。 そして、C[x1,...,xn]は積について環になってる。(つまりC[x1,...,xn]の任意の元u,vについて、それらの積uvもまたC[x1,...,xn]の元になる、って意味です。) だから、後はもうお分かりでしょう。