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将棋の「○世名人」という言い方について

将棋は、「大山15世名人」というように、「○世名人」という言い方をしますが、日本では、特定の位に「世」をつけて呼ぶことはあまりなく、大体は「代」をつけて呼ぶように思います。 例えば、江戸時代の将軍も「代」ですし、歌舞伎などの伝統芸能でも、「○代尾上○○」といいます。相撲の横綱も、「第○代横綱」といいます。 どうして名人は「世」で呼ぶのでしょうか?? 分かる方がいらっしゃいましたら解説をおねがいします。

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回答No.6

 世も代目も江戸時代からありますが、使用される位相が違います。世は文章語、漢語のイメージがつよく、元来仏教語であったために、主に僧侶などが用い、それ以外の場面ではめったに使われることはありませんでした。現在のようにひろく用いられるようになったのは、明治期に漢語的なかたいひびきが好まれたこと、および諸外国の君主名などを世で訳す(ルイ十六世など)のが定着したことによるものです。  江戸時代の浮世絵云々の話が出ていますが、世を使っているのは浮世絵そのものではなく、浮世絵に現在の研究者が加えた解説文の部分で、歌舞伎役者に世を用いるようになったのは明治末から大正ごろにかけてのことです。(そもそも歌舞伎役者というのは存命中はあまり代数を冠して呼ぶことがありません。何代目何右衛門というのは、主に死後に行われるものです。)  世の特徴は、(1)その人が当主として活躍した期間というニュアンスがつよい(何人目の何右衛門というのではなく)、(2)もともとお寺で用いていたことをみてもわかるように前代と後代の関係が世襲ではない、という二点で、これが(3)漢語的=高級なひびきがある(歌舞伎役者や将軍のような古臭いものと同じ用語を使うのは耐えられない)、という理由とあいまって、将棋では主にこの名が使われているようです。  現在ではほぼ各分野の慣習というほかはないと思います。歌舞伎や能のように併用している分野もあれば、碁、将棋のように世だけを使う分野、総理大臣のように代で勘定する分野、さまざまです。天皇は代のほうが多いようですが、外国の君主は世ですし。

deketahito1
質問者

お礼

「世」という言葉の歴史的背景を解説してくださってありがとうございました。もともとは僧侶にくらいしか使われてなかったのですね。 現在はやはり各分野の「慣習」だと思われるのですね。 非常に興味深いです。 回答ありがとうございました。

その他の回答 (5)

  • pyon1956
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回答No.5

世という字は元は十十十から発生したもので三十の意だそうな。つまりその人の人生そのものを表す。 一方代というのは本来は血統による統治者の連続の中で、一人一人の統治者の統治そのものを指すのが本来らしい。 ということで語源的には違うものなのだが混用されている。例えば14世の代になって、という使い方もある一方、14代目の世になって、といういいかたもあるわけで。(少々ニュアンスが違うのはもともとの意味の差) というわけで伝統的にそう呼んでいる、という以外にないんじゃないだろうか。

deketahito1
質問者

お礼

なるほど。語源の説明ありがとうございます。 たしかに、要は「○番目の名人」ということですし、名人を「世」で呼んでいるのは「伝統」というだけかもしれないですね。

  • m-tahara
  • ベストアンサー率38% (383/983)
回答No.4

 「世」という呼び方も以前からありました。  歌舞伎においても今は「代」「代目」がほとんどながら、浮世絵に描かれている役者を呼ぶ際に「世」も普通に使われています。  江戸時代にそう呼ばれていたかどうかについては、ちょっと確認してみたところあまり○代というのを書かないのが普通だったようで見つけられませんでした。  しかし「世」と書かれるケースが相当に上るため、おそらくは呼ばれていたのではないかと思います。

deketahito1
質問者

お礼

回答ありがとうございました。

  • cubics
  • ベストアンサー率41% (1748/4171)
回答No.3

棋界すなわち、将棋ではなく囲碁を含む世界では、ともに「世」ですね。 おそらく、囲碁の本因坊、こと僧・日海から、いわれがあると推察されます。 僧侶の場合、何世と数えますね。 日本棋院に尋ねてみては?^^;)

参考URL:
http://www.nihonkiin.or.jp/lesson/knowledge/index.htm
deketahito1
質問者

お礼

なるほど。僕は囲碁の世界はあまりしりませんでした。 >囲碁の本因坊、こと僧・日海から、いわれがあると推察されます。 これはそうかもしれないと思いました。 やはり日本棋院に突撃~して尋ねてみましょうか^^; 回答ありがとうございました。

  • QES
  • ベストアンサー率29% (758/2561)
回答No.2

将棋の名人は13世(関根金次郎)までが世襲で、14世からが実力制となっています。 名人を通算5期以上保持した人が、引退後名乗ることを許される称号が永世名人で 実力制初代名人の木村義雄は14世名人、実力制3代名人の大山康晴は15世名人であり、通算5期に達しない塚田正夫は実力制2代名人、升田幸三は実力制4代名人となります。 なおこの他に永世名人を(引退後)名乗ることができるのは現在のところ16世名人が中原誠、17世名人が谷川浩二の2人だけです。

deketahito1
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 確かに事実は回答者さまのおっしゃるとおりでした。 今は永世名人にはなれなかった人を実力制第○「代」名人と言っていますね。 ただ、質問の趣旨は、平たく言うと、「『世』っていう言い方、日本のほかの分野ではあんまり見かけなくない??ほかの分野ではみんな『代』っていうやん!?なんで三『代』名人伊藤宗看とはいわないの??」ということでした。 回答ありがとうございました。

  • 6dou_rinne
  • ベストアンサー率25% (1361/5264)
回答No.1

将棋の名人は昔は世襲でしたが、いまは現名人とトーナメント戦で勝った挑戦者が争い勝ったほうがなります。 それが第○代名人だと思います。 それに対して第○世名人というのは永世名人といって名人位を何回か(回数は忘れましたが)獲得した人に与えられる名誉称号です。

deketahito1
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 一応現在の将棋の名人のシステムについては調べました。 概要は回答者さまのおっしゃるとおりなのですが、その、名人位が実力制になる以前から、「世」を使っていたのはなぜなのかなあ、と思いました。世襲時代から「第○『代』名人」といわなかったのはなぜなのかなあ?と思いました。 相撲とかですと、「第○代横綱 ○代若乃花」っていうじゃないですか(^-^;

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