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ネアンデルタール人の起源はアフリカではないの
でしょうか。現生人類の起源はアフリカと聞いていますが、ネアンデルタール人の起源はアフリカではないのでしょうか。
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以下のとおりお答えします。 >(11249/11758)でしょうか。現生人類の起源はアフリカと聞いていますが、ネアンデルタール人の起源はアフリカではないのでしょうか。 ⇒確かに、ネアンデルタール人をアフリカ起源とする説もありますね。ただし、どちらかと言えば、そうではないとする説の方が有力のようですが。 ヨーロッパとその周辺の地域には今から20万年~3万年前頃までの間、旧人類と呼ばれるネアンデルタール人が住み着いていた。文献によれば、彼らは大きな頭蓋、よく発達した眼窩上隆起、突き出た顔面と大きな歯、筋肉などの発達した頑丈な体を備えていた。彼らは精巧な剥片石器を使い、死者を埋葬するなどの「ムスティエ文化」を築き上げた担い手であった。一方、アフリカでは19万年前のものと思われる現生人類(ホモ・サピエンス)の頭骨の化石が発見されたが、この人たちは頭蓋や口や歯が小さく、ネアンデルタール的な特徴は見られない。この発見によって、ネアンデルタール人がユーラシア大陸から消える3万年前よりも遥か以前からホモ・サピエンスはいち早く新人への進化をアフリカで遂げつつあったことが裏付けられている。通説では、3万年前頃になるとヨーロッパの東方あるいは中近東から高度の文化をもった新人のクロマニオン人がやって来て、ネアンデルタール人を絶滅に追いやったとされる。ネアンデルタール人が「古代型サピエンス」と言われるのに対し、クロマニオン人は「現代型サピエンス」と言われる。 最近の化石の発見から分かったことですが、少なくとも中近東では新人のクロマニオン人が旧人のネアンデルタール人と数万年にわたって隣り合わせに暮らしていたことが分かってきました(ただし、接触・混血は起こらなかった、いやそもそも混血は起こり得ないのかも知れませんが、起こっていたら彼らは別の運命をたどったに違いありません)。西アジア地域には10万年前頃の古い時代にすでにクロマニオン人が出現していた証拠がある(イスラエルのカフゼー遺跡やスフール遺跡)。彼らの石器文化はネアンデルタール人と同じ中期旧石器文化でした。現代型サピエンスは後期旧石器時代の開始よりもずっと以前にアフリカから拡散し始め、中近東ではネアンデルタール人の隣人として数万年にわたって古い生活用具を使い続けたことになろます。しかし、8万年前以降になるとネアンデルタール人にこの地を明け渡し、どこかへ消えてしまってこの地にいなくなります。続く8万~5万年前の間、中近東ではネアンデルタール人の化石だけしか発見されないそうです。しかし、少なくても4万2千年前頃には、クロマニオン人と関係があると思われる後期旧石器時代の文化が西アジアに再び出現してきます。ネアンデルタール人が滅ぼされるのは、この後ということになります。 ところで、新人が、旧人からどのように進化してきたかについては大きく2つの意見があるそうです。アメリカの人類学者ブレイスらは、ネアンデルタール人とクロマニオン人との間にみられる大きな形態的ギャップも石器文化の急激な進歩とそれに伴い生活が急変していった影響を考慮すれば説明可能だとして、ネアンデルタール人を原人と新人の間をつなぐ進化途上の人々と位置づけています。一方、ストリンガーらの《アフリカ起源説》によれば、現代人の祖先は各地に分布した原人や旧人たちから進化してきたのではなく、アフリカでいち早く進化した新人が新たに十数万年前に中近東を経て世界中に広がり、原人の子孫である土着の人々と入れ替わったと考えているようです。また、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人の系統は、おそらく60万年前かそれ以前に分岐していただろうと考えているようです。 ブレイスらは、原人から旧人のネアンデルタール人へ、さらに新人へと連続的に人類は進化したと考え、その根拠の1つとして歯の大きさを挙げています。歯の重要な役割は食物を噛み砕くことで、更新世のヒトの祖先は堅い食物を噛み砕くために必要な大きな歯を保持していたが、後期旧石器時代に道具や食物の調理法が急速に発達したことにより、こうしたテクノロジーが歯の代わりの役割を担うようになると、すぐにヒトの歯のサイズは減少し始めていったと言うのです。中期旧石器時代に活躍したネアンデルタール人の歯の特徴を見ると、上顎切歯にはシャベル型がよく発達し、歯の大きさも現代人よりはかなり大きい。他方、クロマニオン人は比較的小さな歯をしていて、現代白人とあまり違わなかったようですね。現代人のヨーロッパ白人やアメリカ白人と大差は見られないとのことです。 ということで、ブレイス説その他上述したことによれば、《ネアンデルタール人はアフリカ起源とは別だとする説が幾分有力》ということになりそうですね。ただし、あくまでも私の個人的印象ですので、証拠・証明の手立てはおろか、自前の仮説もありません。文献だけを頼りに推測するのがせいぜいです。まあ、今後の、その道の専門家による、さらなる真相の究明を期待したいところです。
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- takochann2
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関西人と関東人よりはずっと離れていると思います。 ロバと馬くらいの差じゃないでしょうか。
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生まれた子供はどちらで育てられたのかなと思いますが、現生人類へ遺伝子が伝わっているのですから案外柔軟な関係があったのかなと思います。言葉などは通じなかったかなと思いますが、略奪婚のようなものもあったのかもしれませんね。
- eroero4649
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たぶんアフリカだと思われますが、証拠がないのでなんともいえません。 ジャワ原人や北京原人のようなアジアの人類は現生人類とは別種のものだと考えられていますが、その証拠もありません。彼らのDNAでも出てくれば色々と分かることがあるのでしょうけれど。 人類に関しては出てきている骨が非常に少ないので、分からないことだらけなのです。
お礼
起源をたどれば同一になるのかなと思いますが、種の違いはあいだに子供ができないことが条件かなと思います。交雑が可能だったら種が違うと言えないのではとも思います。
- takochann2
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全てのホモ属はアフリカ起源だと思います。ネアンデルタリスはサピエンスより少し早くアフリカを出たものかと思っていますが。
お礼
始めは同じなのかなと思います。関西人と関東人のようなものとは言えないのでしょうか。
お礼
詳しく教えていただきました。類似性が高いほどいがみあうというのは現今見られる現象ですが、隣り合わせで互いに血縁関係を持つという事が実際どのように行われていたのか興味があります。戦争直後の日本における混血児の問題も連想されます。