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新・旧定額法の違い
減価償却費の定額法の計算方式が、昔(H18年以前)と最近(H24以後)に取得したものとは方法が異なっていると聞いています。 最近のは、例えば耐用年数が10年の場合、取得価額に毎年「償却率0.1」を掛けるらしいのですが、結局昔の計算結果と同じになるのではないでしょうか。 なぜ、わざわざ「償却率」という紛らわしい名称の係数を導入する必要があったのでしょうか。
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旧定額法 当時は、取得価額×90%×旧定額法の償却率 で計算し、 95%に達するまで償却していた。 現在は、さらに残った5%を5年で均等償却する 新定額法(現定額法) 取得価額×定額法の償却率で計算する。 なお、それぞれ、備忘価格(多くは1円)を残す。 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2105.htm https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2106.htm にそれぞれ説明があります。 つまり、厳密には同じ計算ではありません。 なぜ償却限度額を対応年数で割り算せずに、償却率をかけるのか? いろいろ考えられると思いますが、思いつくままに挙げれば ・定率法と同じように 償却の基礎金額に償却率をかける方法にすることで両者の整合性を図る ・決算期の変更によって、1事業年度が12か月と異なる場合があり 規定がより複雑になるのを避ける ・10年で0.1という場合はシンプルですが、これが13年、19年となると 年数で割って切り捨てると、10年満了後に端数が残る ・中間申告や四半期決算を考慮すると、 償却限度額を対応年数で割り算する方法では規定が複雑になる ・税制しだいでは、この償却率を変更することで、 設備投資を促進たり、税収をコントロールしたりできる。 といったところでしょうか。
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- HohoPapa
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>>厳密には同じ計算ではありません。 >「同じではない」は、何と何が同じではないのでしょうか。 >まさか「新と旧が同じではない」という意味ではないですよね。 先に紹介しましたように、減価償却限度額を求める計算式が違いますから 必然的に、事業年度ごとの減価償却限度額が異なります。 >もう一つ質問させてください。 >H18までの定率法の償却率は、 >数学的な計算で年度ごとの償却率を決めていたと理解しているのですが、 >H19,H24の改正では、単純に定額法の償却率の250%とか200%としているのは、 >なにか安易に感じるのですが、なにかもっともらしい論理はあるのでしょうか。 定率法の話になるのであれば、スレッドを新たにしてほしいところです。 定率法の償却率を 定額法の償却率の250%から200%に変えた意味を質問されているのであれば、 ・・・ 定率法の場合、償却開始直後は金額が大きく、徐々に少なくなっていくわけですが これをより緩やかにする改正を行ったものと思います。 国の財政上の戦略が介在したのかどうかは知りません。
お礼
「定率法」は別スレッドにしました。
補足
「厳密には同じではない」という意味は、例えば取得価額が100万円、耐用年数が10年の場合、例えば1年目の償却額は、旧の場合18万円、新の場合は20万円、ということでしたら仰るとおり理解しました。(「厳密に」という字句が気になったものですので・・・) 定率法の件は別スレッドとします。 (「安易」というのは、250から200%への変更のことではありません。)
- f272
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旧定額法では残存価額を差し引いた額に対して償却率を掛けることになりますが、定額法では取得価額に対して償却率を掛けることになります。また残存可能限度額の取り扱いも変更されています。 償却率は旧定額法の時代からありますよ。
お礼
数十年前の復習ができました。
補足
早速のご回答ありがとうございます。 ご回答にヒントを得て早速勉強しました。 以下にまとめましたので、間違いがあればご指摘をお願いします。 ①令和4度現在において、所謂定額法には「旧定額法」と「定額法」の2種類がある。 ②いずれも使用開始後の各年目の償却額の計算における乗数は「償却率」である。償却率は耐用年数の逆数であり、耐用年数が同じであれば両方式とも同率である。 ③年目ごとの償却額の計算における被乗数は、両方式で異なる。 ・旧定額法:(取得価額-残存価額)×(償却率) ・定額法:(取得価額)×(償却率) ④備忘価額(1円)までの収束の仕方は、両方式で異なる。 ・旧定額法:95%償却で一旦打切り、残余を5年間で等分償却(但し最終年は1円を残す)。 ・定額法:最終年目は1円を残す形で償却。 (まとめ) 旧定額法より定額法の方が償却速度が速く、早期に備忘価額まで到達する。 例えば耐用年数が5年の場合、旧定額法では備忘価額に到達するのは11年目であるが、定額法では5年目である(下記に例示)。 取得価額:100万円、残存価額:10万円、耐用年数:5年 (単位 円) 旧定額法 定額法 償却額 償却割合 償却却額 償却割合 1年目 180,000 18% 200,000 20% 2年目 180,000 36% 200,000 40% 3年目 180,000 54% 200,000 60% 4年目 180,000 72% 200,000 80% 5年目 180,000 90% 199,999 99% 6年目 50,000 95% 7年目 10,000 96% 8年目 10,000 97% 9年目 10,000 98% 10年目 10,000 99% 11年目 9,999 99% 以上
お礼
数十年来の復習ができました。
補足
早速のご回答ありがとうございます。 >厳密には同じ計算ではありません。 「同じではない」は、何と何が同じではないのでしょうか。まさか「新と旧が同じではない」という意味ではないですよね。 それとも、旧定額法について、H18年度とH19年度を境に、95%のタガが外れたことを指しておられるのでしょうか。 もう一つ質問させてください。 H18までの定率法の償却率は、数学的な計算で年度ごとの償却率を決めていたと理解しているのですが、H19,H24の改正では、単純に定額法の償却率の250%とか200%としているのは、なにか安易に感じるのですが、なにかもっともらしい論理はあるのでしょうか。