「ごとし」は漢文訓読系の助動詞なので、やや馴染みにくい面があります。ちなみに和文・和歌調では「やうなり」で、現代語では「ようだ」に当たります。
<比況>
その事柄(状況や事物など)を他のよく似た事柄(状況や事物など)と比べて類似もしくは同等だという意を表します。
例1) 類似・同類(ようなもの、似ている)
世の中にある人と栖(すみか)と、またかくのごとし。
人≒栖(無常である事柄で比して)
例2) 等価・同等(まるで同じ、その通りだ)
孔子は聖人の如し
孔子≒聖人(その人品・人柄を比して)
<例示>
中世の院政時代以降に加わった用法で、一つの事柄を例示してそれに類する他のものまでも含める、いわば部分集合的な表現。
例3) 例示(例えば~のようだ、などである)
往生要集ごときの抄物を入れたり
往生要集⊂抄物(抄物であって例えば往生要集のように)
我らのごときの者は参りませぬか
我ら⊂者(者であって例えば我らのような)
お礼
数学的に示していただきありがとうございました! とてもわかりやすかったです