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客観性と主観性:意味の対比を通じて考える
- 客観性は、その多様な意味において、自身の特徴ではなく、除外する要素によって特徴付けられると主張されています。
- Lorraine DastonとPeter Galisonは、客観性と主観性の関係を封と蠟のような比喩で表現しています。
- 客観性は主観性のより確かな特徴に対して、虚ろな面影のような存在です。
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以下のとおりお答えします。 >It has been urged that objectivity, in its various meanings, is characterized rather by what it omits than by any positive characteristics of its own. Lorraine Daston and Peter Galison write: "Objectivity is related to subjectivity as wax to seal, as hollow imprint to the bolder and more solid features of subjectivity.” >「客観性はそれ自身の何らかの実証主義的特性による以上にそれが除外するものによってこそ,その多様な意味において,特徴付けられるということが力説されてきた。Lorraine Daston と Peter Galisonは述べている。「封に対する蠟のように,力強さに対する虚ろな面影のように,客観性は主観性に,そして主観性のより確かな特徴に対して関係している」。 ⇒ほとんどこのままでいいと思いますが、一応、恒例の語句と添削文を下記します。 語句: *It has been urged that ~:「~と主張されてきた」。 *objectivity, in its various meanings ~:「客観性には多様な意味があるが、その中で~」。 *is characterized rather by what it omits than by ~:「〔客観性は〕~によってよりはむしろ、それが捨象すものによって特徴づけられる」。 *any positive characteristics of its own:「それ自体を肯定するような特性よりも」。 *Objectivity is related to subjectivity as wax to seal:「客観性の主観性に対する関係は、封印に対する(封印の材料である)蠟の関係である」。 *as hollow imprint to the bolder and more solid features of subjectivity:「主観性の持つ力強くより確かな特徴に対する虚ろな刻印(中身のない面影)〔のような関係である〕」。 添削文: 《客観性とは、多様な意味がある中で、それ自体を肯定するような特性よりも、むしろ捨象されたもの(多様な意味から何が取り除かれたか)によって特徴づけられる、と主張されてきた。Lorraine Daston と Peter Galisonはこう書いている。曰く、「客観性の主観性に対する関係は、封印に対する(封印の材料である)蠟の関係であり、主観性の持つ力強くより確かな特徴に対する虚ろな刻印(中身のない面影)の関係である。」》 ※一言で言えば、「主観性に対して客観性は実に頼りないものである」という、いわばパラドックスですね。
お礼
期待通りの秀でたお訳しを頂戴し,助かりました。ポイティブは実証主義ではなく積極的な,程度の意味ですね。地道なしっかりしたお訳しを頂戴致しました。御指摘のパラドックスもまさに我が意をえたりの感があります。感謝申し上げます。