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なぜ戦時中は陸軍の方が権力があったのですか?
なぜ戦時中は陸軍の方が権力があったのですか?
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大きく分けて二つの理由がありました。 一つはNo.8さんや No.9さんが書かれている、「サイレント・ネイビー」 と呼ばれる思想により、海軍というものは政治と距離を置いて国防の実務に専念すべきだという風潮が根強くあったのに対して、陸軍の方はある意味えげつないくらいに政治的な分野で自分たちの要求や思惑をごり押ししようとする体質がありました。 もう一つは、戦争後半になって海軍の方が艦船や飛行機を(ベテラン搭乗員も含めて)ほとんど消耗してしまい、まともに戦争を継続できないような状態になってしまったのに対して、陸軍の方は、精鋭部隊を南方戦線に引き抜いたとはいえ、終戦まで中国大陸におよそ100万人もの兵力を(対ソ戦略が根本にあったため)温存しており、この超強力な温存兵力をバックに強い発言力をキープしていたという事情がありました。 より詳しくお知りになりたければ、下記の本をお読みになると良いと思います。 半藤一利ほか著 「昭和陸海軍の失敗 彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか」文春新書610 https://www.amazon.co.jp/%E6%98%AD%E5%92%8C%E9%99%B8%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E3%81%AE%E5%A4%B1%E6%95%97%E2%80%95%E5%BD%BC%E3%82%89%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E3%82%92%E7%A0%B4%E6%BB%85%E3%81%AE%E6%B7%B5%E3%81%AB%E8%BF%BD%E3%81%84%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%8D%8A%E8%97%A4-%E4%B8%80%E5%88%A9/dp/4166606107
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- mm058114
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明治以来色々ありましたが… 太平洋戦時中と区切ると、 現役陸軍大将の東条英機が首相の戦時内閣であって、 陸軍大臣や国務大臣を兼ねた。 つまり、陸軍の内閣ということ。 当然一人での事務処理能力には限界があるので、 次官、軍務局が権力を更に増大していった。 その後の小磯国昭予備役陸軍大将や退役海軍大将の鈴木貫太郎の時代には、 もう、防空、本土決戦に陥っており、 本土防衛に責任を持つ陸軍の所轄事項が増えた。 海軍は、サイレントネービーの伝統を守り、国政に進出しなかった。 また、防衛に関しても、海上と基地周辺にしか権限責任がなく、 機械を扱う海軍は、理詰めで、神がかり的な気合と根性論を行わなかった。
お礼
回答頂きありがとうございました。
- eroero4649
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日本海軍はイギリス海軍をお手本としまして、日本陸軍はドイツ陸軍をお手本としました。 それで、イギリス海軍は伝統的に政治に首を突っ込まない(これをサイレントネイビーといいます)伝統があります。もちろんイギリス陸軍もそんなに政治に首を突っ込むわけではないですけどね。 師匠がそういう伝統でございますので、弟子としてもそれを真似して伝統的に政治には首を突っ込まない(悪くいえば無関心)というのはありました。海上自衛隊もその伝統は引き継いでいまして、海自の自衛官に政治的な意見を求めると「僕らは昔(旧海軍のことを指します)から政治には関わらないスタンスですので」といってかわされます。これは上級将校から水兵に至るまでそうです。そういう教育が徹底しているんですね。 一方の陸軍ですが、陸軍も明治時代から「軍人が政治に関わるとロクなことにならん」ということで避ける傾向はあったのですが、やっぱり歩いて銃を持つ兵隊さんを持っていると直接干渉がしやすいので、大正時代あたりから「政治には関わるべきではない」「いや、関わらずにはいられない」というような議論が活発になりました。そういう意味では世間のイメージとは逆に、海軍より陸軍のほうが「思想の自由があった」といえるんですね。これも世間のイメージとはギャップがある話ですが、実は思考が柔軟な人は旧海軍より旧陸軍の軍人さんのほうが多いのです。ある元陸軍参謀のお爺ちゃんなんか、NHKのインタビューに「いくら私ら(陸軍が)ああだこうだといったところでね、アメリカとの戦争は島を巡る戦いなんだから、船で運んでもらわないとどうにもならないのですよ」と笑って答えていたのですね。
お礼
回答頂きありがとうございました。
- hekiyu
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敵地の占領は、空軍や海軍だけでは限界が あります。 最後は陸軍が出て治めなければ占領は できません。 また、戦争で犠牲者が多いのも陸軍です。 つまり、戦争に一番貢献しているのが陸軍だ、 という認識があるので、どこの国でも、 陸軍の発言権が一番強くなるのです。
お礼
回答頂きありがとうございました。
- staratras
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昭和の初めの田中義一以降昭和20年の終戦までの総理大臣を見ると、陸軍出身者が田中を含めて5人(田中・林・阿部・東條・小磯)、海軍出身者が終戦時の鈴木貫太郎まで4人(斎藤・岡田・米内・鈴木)で、陸軍の方が多くなっていますが、海軍出身者も一人少ないだけでほぼ拮抗しています。 ただ、当時の政治に対する影響力はこの総理大臣の比率(5:4)以上に、陸軍>海軍であったことは確かです。この背景には陸軍の将兵の数が海軍より大であったこともあるでしょうが、体質的に陸軍の方が政治指向を強く持っていたことが挙げられます。 その象徴的な一例として「陸軍パンフレット問題」があります。これは昭和9年10月に陸軍省新聞班が「国防の本義とその強化の提唱」という小冊子を印刷・配布したものです。「たたかいは創造の父、文化の母」というこの文書では軍国主義を賛美し、個人主義を排撃しており、統制経済を実施することによって国防国家が建設され国民生活が安定すると主張しています。これはさすがに、「軍部の政治関与」だとして政友会・民政党や言論界の反発を呼び、陸軍は釈明を余儀なくされました。 海軍にも政治指向の強い軍人がいなかったわけではなく、現に5・15事件は海軍の青年将校が中心となって起こしたものですが、この事件と2・26事件との規模の差からも明らかなように、陸軍と比較すればその広がりは小さかったと言えるでしょう。 太平洋戦争当時を見れば、開戦時の東條首相は陸軍出身で陸軍大臣を兼務しましたが、海軍大臣を兼ねることはなく、陸軍がいくら力を持っていても、海軍の分野に直接手を突っ込むことはできませんでした。陸軍の青年将校らが起こした2・26事件で、重傷を負ったものの一命を取り留めた海軍出身の鈴木貫太郎が、9年後に総理大臣として終戦に持ち込んだことには何か運命的なものを感じます。
お礼
回答頂きありがとうございました。
- 4237438
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どこの国でも陸軍のほうが力を持っています。 世界的な傾向です。 陸軍のほうが圧倒的に兵士の数が多いからです。 海軍は船乗りという特殊な任務ですから言わば技術者の扱いです。 飛行機乗りも同じです。空軍はもっと数が少ないです。 陸軍>海軍>空軍です。 海軍が陸軍に近い権力を持つ国として、 日本、アメリカ、イギリスが挙げられます。 日本は海洋国家ですから当然です。 イギリスはかつて七つの海を支配した帝国でしたから海軍が比較的力があった。 米国も広大な太平洋を自国の縄張りとしているので比較的海軍が権力を持っていますが、 いずれの国も 陸軍>海軍>空軍 の構図は変わりません。
お礼
回答頂きありがとうございました。
- whaihansei
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米国との戦争なら海軍がメインです。 ところが陸軍が指導した。 この逆ザヤの理由は何でしょうか。 英米を知る海軍が政権を握れば、戦争回避に向かいます。 しかし戦争は不可避です。 米国が開戦を求めています。 このため無知強硬な陸軍が指導とならざるを得ません。 そういうことです。 強いられた開戦、ということです。 英米にとってはナチスドイツが打倒のメインだったのです。 (むしろ英米は日本と近い国だったのです。 そのことを知るは海軍、知らずはうの中の蛙、陸軍。)
お礼
回答頂きありがとうございました。
- あずき なな(@azuki-7)
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日露戦争の頃は海軍の方が強かったんですが 当然陸軍はそれは気に入らない なので 満州事変とか盧溝橋事件で軍事的な工作をやったわけです(当時はそういう事をした方が強くて正義だとされていた) 陸軍大学校の出の方がエリートも多くて 政府の交渉とかもやって次第に総理大臣まで出すようになりました(海軍からは出せない法律まで作ってしまった) さらに 陸軍を大本営直属の指揮下に置いた(つまり天皇から直接命令を受ける位置に置いた) それに陸軍は「海軍が船を出しても陸軍が兵隊を出さなきゃ戦争はできないだろ?」って半ば脅してました 笑 そう言われると確かに筋が通ってるので 結局海軍の力は弱まっちゃうのです
お礼
回答頂きありがとうございました。
- jkpawapuro
- ベストアンサー率26% (816/3045)
軍部大臣現役武官制を盾にいつでも内閣を倒せるという合法的な権力と、気に要らないものを徴兵して封じることができる力と、その気になればいつでもクーデターで日本を実効支配する現有暴力の三つの力の合わせ技ですかね?
お礼
回答頂きありがとうございました。
- ithi
- ベストアンサー率20% (1972/9602)
MBKCDDLSIQF さん、こんばんは。 それは陸軍がいつも政府との交渉を盛んにやっていたからです。その当時のある陸軍省の勤務の佐官がこういっていました。自分たちが一生懸命政府に交渉して予算をとる。すると軍部というのは海軍も含まれる。だから、半分は海軍が予算もっていってしまうと。 また、日中戦争以後陸軍の規模は拡大の一途をたどり、500万人を超えていました。これは日本に比べるほどの規模のないほどの組織です。だから、陸軍の権力というのは想像以上だったと思います。
お礼
回答頂きありがとうございました。
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