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日銀の会計処理について
第131回事業年度上半期財務諸表等 http://www.boj.or.jp/about/account/data/zai1511a.pdf このPDFの5P目の財産目録の負債の部に発行銀行券の記載があります。 これは私達が普段使っているお金ことなんですが、別に誰とも債務契約してませんよね? なぜ負債の部に記載されているのでしょうか?
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比較のため、昭和期にあった長期信用系の銀行等(日本興行銀行、日本長期信用銀行、日本開発銀行等)と比べてみるとわかりやすい。これらの銀行は普通銀行とちがって市民から預金を受け入れて、それを企業に貸し出すのではなく、興銀債、長期債といった債券(債務)を発行し、それらを資金源として企業に貸付けを行っていた。(詳しくは、銀行のウィキペディアを参照されたい。)日銀の場合は、日本銀行券(紙幣)と呼ばれる特殊の債券(無利子の永久債)を発行し、それを市中銀行への貸出しや国債の購入に充てている。したがって、長期信用銀行系の発行する債券がこれらの銀行の負債であるように、日銀券は日銀の「負債」なのです。なお、こうして発行された日銀券はマネタリーベース(正確には日銀が市中銀行からの預金も含まれる)と呼ばれますが、日経新聞ではマネタリーベースのことを日銀の「資金供給量」と呼んでいます。これは日銀では正式の名称として採用していませんが、このほうがわかりやすいかもしれません。
補足
回答ありがとうございます。おー、なるほど!非常に分かりやすいです。これは民間企業が社債を発行した場合に負債に計上されるのと同じですね。 日銀は日銀法で定められた認可法人ですから、民間企業とは違いますが、日本銀行券がそこが発行した債券だと考えれば、負債の部に計上されるのは当然だと言うことですね。