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発熱反応とエントロピー

発熱反応は自発的であると高校生の時に習いました。しかし、発熱反応の場合ΔH<0であることよりΔS<0となり、エントロピーは減少します。 エントロピーが増大する方向に自発的な反応が起こるということと、発熱反応の場合に自発的な反応が起こるということは矛盾していないでしょうか? 回答をお願いいたします。

みんなの回答

  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.3

自発的に進むかどうかは孤立系としての系でエントロピーが生成するかどうかで決まります。 因みにエントロピーの流れではありません。ある温度Tで系が外界から可逆的にQの熱を受け取ったなら系のエントロピーはQ/Tだけ上昇しますが、熱を供給した外界は-Q/Tのエントロピー減少です。熱のやりとりがある外界も含めて全体で初めて孤立系ですから、系と外界を合わせればエントロピー変化ゼロで、これは自発的に進む変化ではないことになります。(等温の系と外界の間で熱のやりとりは無理で、無限小の温度差は考える必要があります。) さてClausiusの不等式によればdS≧dQ/Tです。等号は可逆変化の時に対応します。この式をdS=dQ/T+dQ'/Tと書けば、Clausiusの主張はdQ'/T≧0あるいはdQ'≧0であるとわかります。dQ'/Tはエントロピー生成、dQ'は非補正熱と呼ばれます。一方 dU=dQ+dW=dQ-PdV・・・(1) でありますからdQ=TdS-dQ'を使えば dU=TdS-dQ'-PdV・・・(2) となります。もしSとVが一定の条件ならdU=-dQ'です。dQ'>0ならエントロピー生成に対応するので自発変化が起こります。即ち、S、Vが一定ならdU<0つまりUが減少するのが自発的に変化する方向です。そしてUがそれ以上小さくなれないところが変化の終点となります。 エンタルピーをH=U+PVで定義すれば dH=dU+d(PV)=TdS-dQ'-PdV+PdV+VdP=TdS+VdP-dQ'・・・(3) となります。S、Pが一定ならばdH=-dQ'です。よってS, Pが一定ならばHが減少する(dH<0)のが自発変化の方向です。そしてHがそれ以上小さくなれないところが変化の終点となります。 次にGibbsの自由エネルギーGをG=H-TSで定義すると dG=dH-d(TS)=TdS+VdP-dQ'-TdS-SdT=-SdT+VdP-dQ'・・・(4) となります。温度と圧が一定の条件ならば(普通はこの条件が採用されています。)Gが減少することこそが自発変化の方向の目安です。そしてGがそれ以上小さくなれないところが変化の終点です。

  • phosphole
  • ベストアンサー率55% (467/834)
回答No.2

反応の有利な方向を決めているのは自由エネルギーです。 通常、我々は定圧下で反応を行うので、問題となるのはギブス自由エネルギーです。 DG=DH-TDS(Dはデルタのつもり) エンタルピーとエントロピーは別の物理量です。なぜDH<0ならDS<0となるのでしょうか? また、そもそもプラスマイナスの方向が逆ではないですか? 外部からの熱の取り込みがある場合がDH<0ですよ? DH<0(吸熱)でもDS>0(粒子数が増えるなど)なら、自発的な反応になりえます。 また、DH>0(発熱)でも、DS<0(粒子数が減るなど)なら、不利な反応になることはあります。

  • malaytrace
  • ベストアンサー率33% (349/1027)
回答No.1

何か根本的に間違っている気がします。「発熱反応は自発的である」とは必ずしも断言できませんし、「ΔH<0であることよりΔS<0となり」というのは何の話でしょうか。「エントロピーが増大する方向に自発的な反応が起こる」というのは断熱系の話では? 「ギプスの自由エネルギー」とかで Wikiを見て下さい。 ΔG=ΔH-TΔS これで自発変化がどうか判断することになるでしょう。

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