- ベストアンサー
経済成長論について教えてください
具体的な例を教えてください 新古典派の経済成長理論で次のような文章があります。 資本の増加が人口増加を上回った際に、資本1単位あたりの生産効率が低減するために、資本の増加量が鈍化し、人口増加率に追いつき、逆に人口増加率が資本の増加を上回った場合には資本1単位当たりの生産効率が上昇するため、資本増加率は人口増加率に追いつく。 言っていることはなんとなくわかるのですが、今ひとつ腑に落ちません。どうか具体的な例で教えてください。 よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ご質問の「資本の増加が人口増加を上回った」だの「逆に人口増加率が資本の増加を上回った」だのは、単位が違うものを比べて「上回った」とか言ってるナンセンス。「身長が体重を上回った」と言っているのと同様の、小学校レベルの誤謬です。 生産者ひとり当たりの資本をcとします。新古典主義の話らしいから、生産者ひとりが単位時間当たりに作り出す余剰生産(資本)c' = dc/dt がいつも誰でも一定量kだと仮定するんでしょう。 c'=k 資本の総量をC、生産者の人口をPとすれば C = cP なので、資本の単位時間当たりの増加C' = dC/dt は、この式を微分して C' = c'P + cP' = kP + CP'/P ただし、P' = dP/dt は、生産者の人口の単位時間当たりの増加です。 ご質問に出て来る「資本の増加率」とはおそらく「資本が、単位時間当たり現在の資本の何倍になったか」を意味し、すなわち C’/C のことだろうと思われます。またこれは資本1単位当たり単位時間当たりの生産量ですので、ご質問で言う「資本1単位あたりの生産効率」が指しているのもこれじゃないでしょうか。C'/Cをrと書く事にしますと、上記の式から、 r = kP/C + P'/P である。 一方、ご質問で言う「人口増加率」をjとすると、ま、常識的に考えて j = P'/P でしょう。ご質問では、cやPがjに与える影響はどうも無視されているらしい。jを使って書き直すと、 r - j = kP/C である。k>0なら右辺は常に正であり、rがjを下回ることはないのは明らかです。 ですから、rをご質問で言う「資本増加率」とか「資本の増加」とか「資本1単位あたりの生産効率」だと思い、jを「人口増加率」とか「人口増加」に当たるものだと思った場合には、ご質問の「追いつく」という話にはまるで繋がらない、ってことが分かりました。だから、この解釈はご質問の趣旨には合っていないのでしょう。 というわけで、用語の正確な定義をはっきりさせた上で、勝手に省略したりせずにきちんとお使いになるのが、一番重要なポイントです。