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俳句の盗作と類推句について!
俳句を作成した後に、類推する句が発見される事がありますが、以下の句は、盗作になるのでしょうか。 寒気する彼岸の入りの一夜二夜 彼岸まで寒さも一夜二夜哉 八十村路通
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まず、お手本の路通の句は、正しくは次の通り、だんだん暖かさの増す「(春の)彼岸前」の、一時的な寒さを対象としていることがはっきりしています。 彼岸まへさむさも一夜二夜哉 八十村路通 一方の句の場合は初5「寒気する」がまず分かりません。 順当なら「カンキする」でしょうが、それでは「寒さ」が見えてきません。「さむけする」と読むとしたら、和語のサ変動詞遣いには些か抵抗を覚えます。和語の場合は統語にした「さむけ<が>する」が一般的な縁語関係となるからです。 また、「彼岸の入り」のその第一日目については「彼岸太郎/入り彼岸/さき彼岸/土用太郎/寒四郎」と呼んで特別に扱われ、春の彼岸の初日が晴天であるとその年は豊作であるとされています。そして第二日がそうであるのは「八専」で、第三日なら「夏の土用」と、一日ごとに意味合いが付けられているものです。そこにきて、彼岸の入りの初夜だけでなく、単純に続けて「一夜二夜」とされるのにはどこか一緒くたの曖昧さを感じます。 ともあれ、既に前回答の方がご指摘の通り、路通は「春の彼岸前」の「ひとよふたよ」ですが、こちらはもしかするとヒンヤリが始まる秋の彼岸に入った「いちやにや」とということかもしれませんので、まったく別興の句として類推には及ばないでしょう。
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- OKAT
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No.1です。もし、ご本人の句であれば、大変失礼な言い方をしたと思い、再度回答します。 中村草田男氏に「降る雪や明治は遠くなりにけり」という句がありますが、その草田男氏が選を勤められる雑誌に「○○○○や明治は遠くなりにけり」という句を投稿した人がいました。ご本人は何もおっしゃらなかったそうですが、周囲の人が問題にしたそうです。短歌などは上の句、下の句に分かれているので、かつて宮中の「歌会始め」で選ばれた作品が、ある雑誌の別々の人の作品から上の句下の句をそれぞれ取り出してくっつけたものであることが発覚しました。桑原武夫の「第二芸術論」まで持ち出されて一時話題になりました。 さて当の句ですが、「彼岸」と「一夜二夜」の二つも使われていますが、読み方は「いち夜に夜」・「ひと夜ふた夜」のように違っていると思うので、あまり問題ではなく、「彼岸」も季語ですから使えるのは当然です。初五にインパクトの有る語をおけばいい句にもなると思いますよ。
お礼
御回答、有難うございます。
補足
そうですか。この句は、ある俳句のコミに投句されて、次席を獲得した俳句です。しかし、調べてみると、類句があることが判り 問題ではと質問させていただきました。
- OKAT
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盗作という前に俳句になっていません。
お礼
成る程。詳しい解説、有難うございました。