ピストン問題(明治)
図のように、円筒形の容器に2つのピストンがはめられ、鉛直に立てられている。容器内はピストンによってA室、B室に分けられていて、両室はコックの付いた細い管で結ばれている。ピストンは容器内を上下に滑らかに動けるようになっており、また、容器内の任意の位置で固定することもできる。容器の断面積はSであり、ピストンの質量はいずれもmである。容器の底近くにはヒーターが取り付けられてあり、A室内の期待を加熱できる。容器やピストンなどの装置は、すべて熱容量の無視できる材料で作られており、また、熱を通さない。気体の質量、管の体積、ヒーターの体積は無視でき、管の口をピストンがふさぐことはない。重力加速度の大きさをg、気体定数をRとする。単原子分子理想気体の定積モル比熱は3R/2である。
はじめ、コックを閉じ、ピストンが自由に動けるようにして、A室とB室のそれぞれに、絶対温度Taの単原子分子理想気体をnモルずつ閉じ込めた。容器の外側は真空にした。ピストンがつり合いの位置で静止しているときのA室の圧力Poは[ c ]であり、A室の体積は[ ア ]である。このとき、B室の体積はA室の[ イ ]倍になっている。
次に、つり合いの位置で両方のピストンを固定して、ヒーターに電流を流し、A室内の期待に熱量Qをゆっくりと加えてからヒーターを切った。その結果、A室内の気体の絶対温度はT1、圧力はP1 となった。T1=To+[ ウ ]であり、P1=Po+[ エ ]である。
続いて、コックを開いて、全体が一様になるまで十分に待った。この間に、[ オ ]。B室内の気体の絶対温度は[ カ ]となった。また、コックを開く直前に比べて、コックを開いた後のA室の圧力の変化がΔPaであり、B室の圧力の変化がΔPbであるとすると、ΔPa/ΔPb=[ キ ]である。
最後に、コックを閉じ、両方のピストンの固定を解除して、新たなつり合いの高さまでゆっくりと移動させた。その結果、下側のピストンは固定を解除する前と同じ位置で、上側のピストンは固定を解除する前よりも高い位置で静止した。この時の気体の内部エネルギーは、この操作を行う前と比べて[ ク ]。また、ヒーターで加えた熱量Qは[ ケ ]に等しいことが分かる。
それで、以上の答えが、
c:(Po=)2mg/S, ア:nRTo/Po, イ:2, ウ:2Q/3nR, エ:2QPo/3nRTo, オ:A室からB室へ、n/3モルの気体が移動した, カ:(To+T1)/2, キ:-1/2 ク:A室内では変わらず、B室内では減少している, ケ:3nRTo/2
とのことです。設問イと、オ~ケについて根拠がわかりません。解説よろしくお願いします。
お礼
か、考えてみれば当たり前ですね! ありがとうございます。