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日本語教師の方にお尋ねします
こんばんは。 海外在住者です。 外国人学習者に動詞を教える際に「勉強します」「結婚します」「散歩します」というのがあるかと思いますが、 これは「勉強をします」「結婚をします」「散歩をします」とはどう違うのでしょうか。 後者でも文法的に誤りではないですよね? 前者に「を」をつける必要がないことをどう説明すべきか分かりません。 ご存じでしたら、平易にご教示くださいますと大変助かります。 よろしくお願いします。
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手許の吉川武時「日本語文法入門」(アルク)では次のように解説されています。 1.ヲ格の有無 ○私は/勉強します。 ○私は/勉強を/します。 2.目的・対象の付加でのヲ格の混乱 ○私は/コンピュータを/勉強します。 ×私は/コンピュータを/勉強を/します。 ○私は/コンピュータの/勉強を/します。 日本語学習者の多い間違いは統語的に「勉強をします」の場合には目的・対象が加わった「コンピュータ<を>」との「を」の重なりに対する処理(「の」の導入など)に混乱が生じやすいのでサ変動詞の丁寧形「勉強します」の用法が便利になるようです。 「なお、初級では提示しないほうがよい」として次の例文が上げられています。 3.「の」と「を」の混乱 A.動詞複合化の場合 私は/コンピュータの/勉強を/しに/来ました。 私は/コンピュータを/勉強しに/来ました。 B.動作名詞「勉強」の用法 私は/コンピュータの/勉強に/来ました。 私は/コンピュータを/勉強に/来ました。
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- TANUKIA
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>「を」をつけたほうが、学習者にはわかりやすいように思うのですが、 > 教科書があえて「を」がないほうを使用するには何か深い意味があると思われますか。 > もしお気づきの点がありましたら、ご意見を伺えますか。度々申し訳ありません。 すみません、今気づきました。 と言うかさきほどのレスでなぜか接続詞と書いていました。これは助詞です。 私は以前、英語圏の人と暮らしていましたが、 日本語特有の省略形は日本人には気づきにくいし、省略したほうが使いやすいのです。 ですので、教科書はあえて「を」書かなかったのではなく、 日本人特有の感覚で見落としていただけでしょう。 実際には助詞は付けたほうが文法的には良いです。 正しい文法がそのまま使いやすい文法と言うわけではないのです。 逆に日本語をあまり知らない人に対しては、きっちり全ての助詞を付けるのが良いかと思います。
お礼
度々ありがとうございました。
- TANUKIA
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いちゃもんつけるわけではないですが・・・ ○私は/コンピュータの/勉強を/しに/来ました。 ×私は/コンピュータを/勉強しに/来ました。 です。これは「コンピュータをする」と言う文が正しくないからです。 コンピューターは道具の名称で、動詞としては使えません。 よく「パソコンをする」と言うPC初心者が居ますが、そのせいだと思います。 たとえば、テニスとかだと、競技の名称であり、動詞でもあるので、 ○私は/テニスの/勉強を/しに/来ました。 ○私は/テニスを/勉強しに/来ました。 となります。 前者は文法的には「勉強をする」であり、 後者は文法的には「テニスをする」です。(例え実際の行動は「勉強する」ことだとしても、文法的としてはテニスをするです。) すなわち、この場合は動詞以外には「を」を使えません。 (なにをするの?って聞かれたとき、文中に「○○を」と直接表現されているので分かりやすいです)。 ------------------------ で、本題の 「勉強します」「結婚します」「散歩します」 ですが、単純に接続詞である「を」を省略しているだけです。 動詞として使用できる単語の接続詞を省略した場合「を」が入ります。 「運転する」などもそうです。 直接動詞として使用する場合以外は、接続詞が入ります。 「散歩にする」「散歩でする」「散歩はする」「散歩もする」 もう少し言うと「散歩をする」と言うのが正しい文法で、 「散歩する」と言う表現はやや乱暴性を伴う使い方と言うか、だらけた使い方と言うか、ルーズな表現です。 例えば天皇陛下が公式の場で「散歩をする」と言うことはあるかもしれませんが 「散歩する」とは普通言いません。もし言えばただのいい間違いでしょう。 ただし、外人に言葉を教える場合、日常語を教えると言うことだと思うので、 どうでもいいことなんだろうと思います。 同時に「を」省略されたケースがすでにそれ自体が一般的になるケースもあります。 「私はテニスを勉強します」 「私はテニスを勉強をします」 「○○を」と言うのは文法上一つに特定しなければならないので 本当に厳密に言えばどちらも間違いなのですが、 「を」省略した形が一般的になってるので、 「何を?」と聞かれた時、あたかも「テニスを」と言っている文に見える文にされています。 (正式には「テニスの勉強を・・・」と書かねばならない。これは現実上「する」のは「勉強を」なので、「テニスの勉強を」と表記するのが正しい)。
お礼
こんばんは。 どうもありがとうございます。 ふと思いましたが、英語ですと「I am computing」と言う言い方があり(コンピューターで何かをしている状態。compute という動詞で「計算する」という意味です。もともとコンピューターは計算のための道具だったらしいです)、その感覚で「パソコンをする」と言う人がいるのかもしれませんね。でもパソコンはパーソナル・コンピューターの略ですから、それは道具の名称なのでやはり間違いですよね(笑)。 本題に戻りますが、「を」を抜いた言い方が通じる日常語の「どうでもいい」レベルで採用されたとは私には思えません(日本語教授法の流れからして)。 でもその他の件についてはとても分かりやすく納得できました。 どうもありがとうございました。
- f272
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これは,どちらも区別しないで使ってよいと教えてください。実際に,日本人でも同じように使用している人が多いのです。 あえて言えば「を」をつけるほうが丁寧で書き言葉的な感じがあります。 http://nhg.pro.tok2.com/reserch-2/reserch1-78.htm 文法的には 「勉強する」はひとつの動詞で, 「勉強をする」は「する」という動詞のまえに目的語として「勉強を」がついた形です。
お礼
こんばんは。 早速のご回答をどうもありがとうございます。 そうですよね、やはり両方使いますよね。 いうなれば「を」をつけたほうが、学習者にはわかりやすいように思うのですが、私が使用している「みんなの日本語」では「を」がないかたちで出ていまして、その点で少々教えづらさを感じていました。 教科書があえて「を」がないほうを使用するには何か深い意味があると思われますか。もしお気づきの点がありましたら、ご意見を伺えますか。度々申し訳ありません。
お礼
こんばんは。 ご丁寧なご回答をどうもありがとうございます。 やはりそのような懸念があってのことなのですね。 大変参考になりました。 ありがとうございました。