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有理化 証明
整数および整数の平方根だけからなる任意の分数は有理化可能か? ここで、有理化とは分母を整数で表すこととする。 証明方法をお願いします。
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すいません!重大な間違いをしていました。ご指摘ありがとうございます。 以下、説明は長くなりましたが仕組みは比較的単純です。 今度は論理的な穴はないと思うので、確認してください。 (証明) まず根号のなかに入る数は相異なる素数の積に限って一般性を失いません。 なぜかと言えば、Nを素因数分解したとき、偶数冪の部分は根号の外に出るからです。 例 √(2^10×3^7×5^11×7^2×11^3) =√{(2^5×3^3×5^5×7^1×11^1)^2 × (3×5×11)} =(2^5×3^3×5^5×7^1×11^1)√(3×5×11) さて、まず「整数および整数の平方根だけからなる分数」を任意に与えたとき、その分母をBとします。 以下では、Bに適当な「整数および整数の平方根だけからなる整式」を書けて整数にすることを目指します(有理化)。 いまBに含まれる平方根の中に現れる素因子の全てを p1,..,pm としましょう。 すると、Bはa,b1,b2,..,c12,c13,..,d123,...を整数として B =a + (b1√p1 +b2√p2 + ・・+bm√pm) +(c12√(p1p2) +c13√(p1p3) +c23√(p2p3) +・・) +(d123√(p1p2p3) +d124√(p1p2p4) +・・) +・・・ の形に書けています。 ここでBの代わりに B(x1,x2,x3,..,xm) =a + (b1 x1 +b2 x2 + ・・+bm xm) +(c12 x1x2) +c13 x1x3) +c23 x2x3) +・・) +(d123 x1x2x3) +d124 x1x2x4) +・・) +・・・ という(当然整数係数の)多項式を考えます。 もちろん B=B(√p1, √p2, √p3, ...)となっています。 さて、B(±x1, ±x2, ±x3,.., ±xm)のように変数に任意に符号を付けた多項式は全部で2^mパターン考えられます。 いまこれらの2^m個を全て掛け合わせた多項式を F(x1,x2,x3,..,xm) とおきましょう。 すなわち F(x1,x2,x3,..,xm) =B(x1,x2,x3,..,xm)×B(-x1,x2,x3,..,xm)×B(x1,-x2,x3,..,xm)×B(-x1,-x2,x3,..,xm)×・・×B(-x1,-x2,-x3,..,-xm) とするわけです。 このときFの作り方から (1) F(-x1, x2, x3,.., xm)=F(x1, x2, x3,.., xm) (2) F(x1, -x2, x3,.., xm)=F(x1, x2, x3,.., xm) (3) F(x1, x2, -x3,.., xm)=F(x1, x2, x3,.., xm) ・・・ (m) F(x1, x2, x3,.., -xm)=F(x1, x2, x3,.., xm) が成り立ちますが、 F(x1, x2, x3, ..)をx1だけの多項式と見て F(x1, x2, x3, ..) = f0 +f1 x1+f2 x1^2+・・ ただし f0, f1, f2, ...は x2,x3,..のみの多項式 と整理すると、性質(1)から、F(x1, x2, x3, ...)にはx1の偶数冪の項しかないことが分かります。 同様にx2についてFを整理して(2)を用いると、F(x1, x2, x3, ...)にはx2の偶数冪の項しかないことが分かります。 同じ議論から、F(x1,x2,..)はx1, x2, ..,xm 全てについて偶数冪の項しか持たないことが分かります。 つまりある整数係数の多項式Gによって F(x1, x2, .., xm)=G(x1^2, x2^2, ..., xm^2) と書けるということです。 さて、F'(x1,x2,x3,..,xm)をF(x1,x2,x3,..,xm)の定義の式から、B(x1,x2,x3,..,xm)だけを除いて掛けたもの、すなわち F'(x1,x2,x3,..,xm) =B(-x1,x2,x3,..,xm)×B(x1,-x2,x3,..,xm)×B(-x1,-x2,x3,..,xm)×・・×B(-x1,-x2,-x3,..,-xm) としましょう。 このとき F(x1,x2,..) = B(x1,x2,,..,xm)×F'(x1,x2,x3,..,xm) なので F(√p1, √p1,..) = B(√p1,√p2,..,√pm)×F'(√p1,√p2,..,√pm) = B×F'(√p1,√p2,..,√pm) 一方、 F(√p1, √p1,..,√pm)=G(p1, p2, ..., pm)は整数でしたから、B×F'(√p1,√p2,..,√pm) は整数、すなわち分母 B は「整数および整数の平方根だけからなる整式」F'(√p1,√p2,..,√pm)をかけることで整数になり、有理化できました!
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- sunflower-san
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その有理式Qに出てくる平方根を√(N_1),...,√(N_m)とします まず、分母を√(N_m)について整理して、 Q=A/(B+C√(N_m)), ただしB,Cは√(N_1),...,√(N_(m-1))しか含まない。 と表すと、 Q={A×(B-C√(N_m))}/{(B+C√(N_m))×(B-C√(N_m))} ={A×(B-C√(N_m))}/{B^2-(N_m)C^2} と、分母に√(N_m)の平方根を含まない形に変形出来ます。 次に、この分母を√(N_(m-1))について整理して同様の操作をしましょう。 こうして一段階ずつ分母から√(N_k)を消去していけば、最終的に分母に平方根を一切含まない形に(有理化)できることが分かります。
補足
ありがとうございます。 でもこれだと例えば√(N_m)=√15でBに√3と√5を含んでいたら B^2に√15がでてきてしまい、成り立つのか分からなくなってしまいました。
お礼
なるほど、ご丁寧にありがとうございました。 Bに対し、2^m個の符号の相異なる多項式の積を考えればよかったのですね。気づきませんでした。