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長方形の領域境界値問題
長方形の領域0<=x<=a,0<=y<=bに関する境界値問題 d^2u/dx^2+d^2u/dy^2=0 x=0 du/dx=0 x=a, du/dx=sin(pi*y/b) y=0,u=0, y=b, u=0 変数分離法を用いてよい
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問題は、 ∂^2u/∂x^2+∂^2u/∂y^2=0, x=0 ⇒ ∂u/∂x=0, x=a ⇒ ∂u/∂x=sin(πy/b), y=0 ⇒ u=0, y=b ⇒ u=0. ですね? 変数分離法というのは、u(x,y)=f(x)g(y) と x, y それぞれの関数の積で書けるような u を 求める方法です。「使ってよい」というのは、 変数分離でない解については、求めなくてよいし、 その存在の有無を検討しなくてもよい…という 意味でしょうかね? 解の一意性を証明すれば、変数分離法の解だけで よいことが保証されるが、その手間を省いてよい という設問なら、計算だけで済みます。 そのへんの題意が、いまいち不明ですが。 u = fg を原式へ代入すると、 f''(x)g(y) + f(x)g''(y) = 0 から f''(x)/f(x) = -g''(y)/g(y). 両辺を一度 x で微分してから、再度積分すると、 f''(x)/f(x) が定数であることが判ります。 f''(x)/f(x) = k (kは定数) と置けば、 f''(x) = k f(x), g''(y) = -k g(y). f''(x) = k f(x) の解はよく知られていて、 f(x) = A sin((√-k)x+B) (A,Bは定数) です。 これを敢えて導くとすれば… 2 f'(x) f''(x) = 2k f(x) f'(x) の両辺を積分して、 {f'(x)}^2 = k {f(x)}^2 + E (Eは定数). f(x) = {√(-C/k)}w, x = {√(-k)}x で置換すれば dx/dw = 1/√(1 - w^2) と変形できて、 逆正弦関数の定義に帰着されます。 f(x) = A sin((√-k)x+B), g(y) = C sin((√k)y+D) を 境界条件へ代入すると、 AC(√-k)(cos B) sin((√k)y+D) = 0, AC(√-k) cos((√-k)a+B) sin((√k)y+D) = sin(πy/b), AC sin((√-k)x+B) (sin D) = 0, AC sin((√-k)x+B) sin((√k)b+D) = 0. となって、 B = π/2, D = 0, √k = π/b, AC = 1/{(√k) sinh((√k)a)}. すなわち、 u = {(b/π) / sinh(πa/b)} cosh(πx/b) sin(πy/b). と解ります。 途中、√-k と √k の一方が虚数であることについては、 境界条件から k が求まるまでは、どちらが虚だか判りませんから、 複素微分方程式として解き、最後に双曲線関数を使って整理 すればよいでしょう。早期に三角関数と双曲線関数を区別しよう とすると、係数について煩雑な場合分けが生じてしまいます。
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- ereserve67
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ANo.1です.タイプミスがあったので修正します.また少し丁寧にしました. 注意:三角関数sinx,cosxと同様に双曲線関数 cosh(x)=(e^x+e^{-x})/2 , sinh(x)=(e^x-e^{-x})/2 を使用します.重要な性質 dcosh(x)/dx=sinh(x) , dsinh(x)/dx=cosh(x) に注目しておいてください. Laplace方程式 (☆)∂^2u/∂x^2+∂^2u/∂y^2=0 を境界条件 (★)∂u(0,y)/∂x=0 ∂u(a,y)/∂x=sin(πy/b) ;u(x,0)=u(x,b)=0 で解くと言うことと解釈します.u≡0だと★の∂u(a,y)/∂x=sin(πy/b)を満たせませんので,そうではない解を見つけます. u(x,y)=f(x)g(y)と仮定するとf(x),g(x)も恒等的に0ではありません.☆は f''(x)g(y)+f(x)g''(y)=0 となります.fgでわると f''/f+g''/g=0 f''/f=-g''/g 左辺はxだけの関数,右辺はyだけの関数なので,この値はx,yによらない定数になるはずです.それをkとおくと, (1)f''=kf (2)g''=-kg まず★のu(x,0)=u(x,b)=0より f(x)g(0)=f(x)g(b)=0 f(x)は恒等的に0でないから g(0)=g(b)=0 さて(2)g''(y)=-kg(y)の一般解はk=0のときg(y)=Ay+B,k<0のときg(y)=Ce^{√(-k)y}+De^{-√(-k)y}となり上の条件を満たすためにはいずれもg(y)≡0,u≡0となってしまいます.したがってk>0であり, g(y)=Acos√ky+Bsin√ky となります.g(0)=A=0(∴g(y)=Bsin√ky)とg(b)=0より Bsin√kb=0 g(y)は恒等的に0でないから √kb=nπ k=n^2π^2/b^2 (n=1,2,・・) こうして g(y)∝sin(nπy/b) このとき(1)は f''(x)=(n^2π^2/b^2)f(x) となり, f(x)=C_ne^{nπx/b}+D_ne^{-nπx/b} よって重ね合わせの原理より u(x,y)=Σ_{n=1}^∞(A_ne^{nπx/b}+B_ne^{-nπx/b})sin(nπy/b) となります.これはyについてはFourier正弦級数展開になっています. ∂u(x,y)/∂x=Σ_{n=1}^∞(A_ne^{nπx/b}-B_ne^{-nπx/b})(nπ/b)sin(nπy/b) において★の∂u(0,y)/∂x=0より Σ_{n=1}^∞(A_n-B_n)(nπ/b)sin(nπy/b)=0 ∴A_n=B_n ∴u(x,y)=Σ_{n=1}^∞A_n(e^{nπx/b}+e^{-nπx/b})sin(nπy/b) =Σ_{n=1}^∞2A_ncosh(nπx/b)sin(nπy/b) ∴∂u(x,y)/∂x=Σ_{n=1}^∞2A_n(nπ/b)sinh(nπx/b)sin(nπy/b) ★の∂u(a,y)/∂x=sin(πy/b)より Σ_{n=1}^∞2A_n(nπ/b)sinh(nπa/b)sin(nπy/b)=sin(πy/b) 2A_1(π/b)sinh(πa/b)=1 A_n=0(n≧2) よって u(x,y)=2A_1cosh(πx/b)sin(πy/b) =(b/π)cosh(πx/b)sin(πy/b)/sinh(πa/b)(答)
- ereserve67
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u(x,y)=f(x)g(y)と仮定すると (☆)∂^2u/∂x^2+∂^2u/∂x^2=0 は f''(x)g(y)+f(x)g''(y)=0 となります.fgでわると f''/f+g''/g=0 f''/f=-g''/g 左辺はxだけの関数,右辺はyだけの関数なので,この値はx,yによらない定数になるはずです.それをkとおくと, (1)f''=kf (2)g''=-kg まずu(x,0)=u(x,b)=0より f(x)g(0)=f(x)g(b)=0 f(x)は恒等的に0でないから g(0)=g(b)=0 さて(2)g''(y)=-kg(y)の一般解はk=0のときg(y)=Ay+B,k<0のときg(y)=Ce^{-√(-k)y}+De^{√(-k)y}となり上の条件を満たすためにはいずれもg(y)≡0となります.したがってk>0であり, g(y)=Acos√ky+Bsin√ky となります.g(0)=A=0とg(b)=0より Bsin√kb=0 g(y)≡0でないから √kb=nπ k=n^2π^2/b^2(n=1,2,・・) こうして g(y)∝sin(nπy/b) このとき(1)は f''(x)=(n^2π^2/b^2)f(x) となり, f(x)=C_ne^{nπx/b}+D_ne^{-nπx/b} よって重ね合わせの原理より u(x,y)=Σ_{n=1}^∞(A_ne^{nπx/b}+B_ne^{-nπx/b})sin(nπy/b) となります. ∂u(x,y)/∂x=Σ_{n=1}^∞(A_ne^{nπx/b}-B_ne^{-nπx/b})(nπ/b)sin(nπy/b) において∂u(0,y)/∂x=0より Σ_{n=1}^∞(A_n-B_n)(nπ/b)sin(nπy/b)=0 ∴A_n=B_n ∴u(x,y)=Σ_{n=1}^∞A_n(e^{nπx/b}+e^{-nπx/b})sin(nπy/b) ∴∂u(x,y)/∂x=Σ_{n=1}^∞A_n(e^{nπx/b}-e^{-nπx/b})(nπ/b)sin(nπy/b) ∂u(a,y)/∂x=sin(πy/b)より Σ_{n=1}^∞A_n(e^{nπa/b}-e^{-nπa/b})(nπ/b)(nπ/b)sin(nπy/b)=sin(πy/b) 左辺はフーリエ正弦級数展開になっているので,展開の一意性により A_1(e^{πa/b}-e^{-πa/b})(π/b)=1 A_n=0(n≧2) よって u(x,y)=[(e^{πa/b}-e^{-πa/b})(π/b)]^{-1}(e^{πx/b}+e^{-πx/b})sin(πy/b) =(b/π)cosh(πx/b)sin(πy/b)/sinh(πa/b)(答) ※これが☆と境界条件を満たすことは容易に確かめられます.