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知財部員から特許翻訳家になるには
今年文学部英文学科を卒業して電子部品・化学メーカーに新卒入社し、10月に知財部に配属された者です。 現在は先輩方に教えてもらいながら特許出願後の拒絶理由対応を行っていて、今年中には発明の掘り起こしから新規国内出願・外国出願も行うようになる予定です。 最近アメリカ出願の英語の明細書を読むようになり、日本語の明細書よりも数倍読みやすく感じたのと、 大学時代は英語論文を書くのが割と好きだったことと、 女性なので結婚後の事を考えると、しばらくは今の知財部で経験を積んで、英語の勉強もしつつ、将来的に特許翻訳を専門にして独立するか他の会社に転職しようかな、と考えています。 TOEICは800点ほど、英検は準1級です。 いろいろと調べてみたところ、特許翻訳は技術的な知識も必要で、英語力(今の時点では微妙ですが)だけでは難しいとのことだったので、文系の自分には難しいかな、と思います。 実際、私はもともと理数系の科目が大の苦手だったので、 当初は明細書の中の数式や技術用語を目にするだけで吐き気がしたり、技術の仕組みを何度説明してもらっても理解できず苦しみ、本を読んで勉強したり先輩や発明者に何度も質問して、どうにか自社の事業範囲の分野の明細書(半導体分野)はアレルギーを感じることなく読めるようになってきたところです。しかし、多分野の特許文献は読むのに未だかなりのストレスを感じます。 文系の人が特許翻訳家になるのは困難でしょうか? 特許翻訳家になるためにはどのような勉強をすればいいのでしょうか? また、特許翻訳の他に現在需要の高い産業翻訳(実務翻訳?)で、技術的な知識が深くなくてもこなせる翻訳はありますか?
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- hue2011
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文系の人間が特許翻訳家になるのは困難? いいえ問題ありません。 私の大学時代の友人で文学部の男は、ジョイスを研究していましたが、その後技術系の翻訳仕事をするようになり、現在実務の翻訳もしながら経営者をしています。 もっともジョイスを英語として読むのはまともなことでありませんよね。 ダブリナーならともかく、ユリシーズなんか。 あの、だじゃれなのか言い間違いなのかわからず、声に出して読んでみると別の意味が隠されているとか、のたうちまわるような悪夢の英語に平気なら、技術論文なんて簡単もいいところです。 こういうことを言っている私は理工学部大学院出身です。 でもジョイスはあまりに面白いのでいまも持っていて原文でめくりながら楽しんでます。 あれは人間の許容力を広げ、可能性への希望をもたせてくれる文学作品だと思っています。 ちなみにもうひとつ絶対の傑作だと思って離せない英語の小説は「アクロイドころし」です。英語で読まないとあの味はわからない。 (偉そうに言っていると聞こえないように念のためいいますけど、フィネガンスウェイクはさすがに手にあまります) ところで質問の回答です。 英語の力は単語の力、というところがあります。 技術論文は、語彙さえ押さえればたいしてむつかしくはありません。 ただし、日常用語と違う意味もあり、あとはその論文の中に書いてある事実というか思想を理解せずにうまく訳せないこともありえます。 解決できないかというと解決します。 慣れればよいのです。 その分野の友人をもつだけで大丈夫です。 技術的な知識がなくてもこなせる技術翻訳ありますか、というのは表現自体ばかげていますよ。 たとえば、エントロピーということばに出会ったとします。この周辺にエンタルピーということばがあったり混乱しそうです。 でも、知っているひとに訊くとそれは「乱雑さ」「温度のもと」「熱死」「時間はもとにもどらない」「熱力学第二法則」みたいな説明が返ってきます。 ここで混乱したらだめです。 それらは理解できなくても頭に入りました。決してエンタルピーのことではありません。 技術的な知識がない状態ではありません。なにか、なんか、知っていますね。 大体人間の知識というのはこんなものですよ。 英語がお得意なら、はじめての町にいったときのことを思ってごらんなさい。 相手はわからない単語をいくつもいれた会話をしてきます。 それがその土地の何かの固有名詞なのか、普通名詞なのかもわからない。 スラングなのか、どうかもわからない。意味わからない。 このとき、あなた、逃げますか? 逃げないでしょう。ふんふんとわかったようなふりをして聞きながらわかった範囲で返事をしたりするでしょう。 相手はこちらがわからないことなど想像もしないで会話を続けます。 そのうちある瞬間にわかる。その言葉が。いままでの会話にその意味が埋められて、ああこういう会話を自分はしていたのだと思う。 これが外国語ができるようになる仕組みですよね。 知識がなくてこなせる仕事はありません。 しかし知識はどんどん増え、たまるのです。 昨日しらなかった単語や表現を今日はおぼえてジョークを言っているのです。 だから、技術翻訳をはじめたら、技術的な知識がないなんていうことがあるわけないのです。