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この歌の掛詞を教えてください。高校古典です!
わがごとやはなのあたりにうぐひすのこえもなみだもしのびわびぬる という一文です。 夜の寝覚という作品の一文なのですが、私は 「しのび」の部分に「忍ぶ」と「偲ぶ」が掛けられていると思ったのですが 違いました。。。 歌の解釈も掛詞もイマイチよくわかりません。 どなたか回答よろしくお願いします!
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お待たせ致しました。件の部分を原典から調べ直してみた解釈です。原典の前後を拾ってみます。 【原文】 「宰相は『いとあやしくもあるかな。いみじきことを思すとも、いとかく色にいでて思すべき人にはあらず。世にとりて、我が御身は、つゆばかりも憂はしく思すべきこともなし。さかしき人、かしこき人なく、みだるゝことこそあらめ。それはなにばかりの人にてか、この御心をかく思ひなやまさん』と、うちかたぶきつゝ物をきこえやみて、『めでたの人の御さまや。われ女にて、かばかりうち覚えながめたらんを見ては、いみじからむ后の位をもすてて、なびきより、なむかし』と。つくゞくまもりいりたる花の木に、鶯のいとはなやかになきたるに、 『我ごとや花のあたりに鶯の聲もなみだもしのびわびぬる』 と、ひとりごつまゝ、なみだもこぼれぬるを、さりげなくまぎらはして立ち給ぬる氣色の、もの深くあはれげなるさまぞたぐひなき。『さればよ、えならずおぼすべき御心のうちなりかし』と耳とゞまれど、わがあたりに返ることとは、思ひよらずかし。」 【釈文】 「これは何とまあ、不思議なこともあるものか。大納言殿は、たとえひどく辛いことをお考えになっていても、全くこんなに表情に出して思い込まれるようなお方ではありますまい。世の中に、自身のことで、何一つ心配なさらねばならない方など居ますまい。とはいえ、大納言殿ほどのお方でも、恋の悩みはあるのかもしれません。品格に優れた人、身分の高貴な人といった隔たりのないのが、恋の悩みなのかもしれません。それにしても、どれほどの女性がこの方のお気持ちをここまでかき乱しているのでしょうか」と。首を傾げ、話し掛けるのをやめ、『なんとも御立派な方なのだろう。もし私が女性だったならば、この様に深く思いを寄せる人の姿を心に思い浮かべ恋の炎に身をやつす姿を目のあたりにしたならば、后の位などかなぐり捨てて、その人のことだけに身を捧げてしまうことでしょう』と、宰相は大納言のお姿を見守っていました。 すると大納言は桜の枝でしきりにさえずっている鶯に目を遣り 『ああ、私と同じなのだろうか。あの桜の枝に留まってあのようにさえずっている鶯のつらく切ない声や姿は』と独り言のように詠みながら、頬に伝う涙を人からは気付かれないようにして立ち上がったお姿が何とも悲しげであり他に比べようもないとはまさにこうしたことを言うのでしょう。『やはりそうなのだ。人知れず並々ならない恋に思い悩んでいるのでしょう』などと大納言の歌に耳が留まったが、それがまさか自分の身内に関係があるなどとは思いもよらぬことでした。」 ※作品全体を通して読まない限りでは何とも申し上げられません(ここに登場する人物は、宰相と大納言そして彼が思いを寄せる女性ですが、この三者の関係が今ひとつ読みとりにくい。もしかしたらトンデモナイ男女関係がシチュエーションが背後にある話なのかもしれません。ただ高校の古文で採り上げられているテクストですから、雅な平安王朝に生きた人々の恋心のあり方を表面期になぞる程度の感覚が働いていると推察するならば、「うぐいす」に「憂く」を掛けていると理解できる可能性もあります)。 ですので掛詞の可能性 (1)「うぐいす」と「憂ぐ」 (2)「ごと」と「言」 となります。殆ど自信はありませんが…。
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- kine-ore
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新春を艶やかに寿ぐように桜の衣を際立たせているあの人のそのそばで、紅梅の衣をまとって楚々となさっていらっしゃるあなたもまた、私がそうであるように、まるで鶯の忍び音のように愛しく切ない思いの丈も交わせず、ただ嘆きの涙を堪(こら)えて、やり場のない懊悩に苛(さいな)まれていらっしゃることでしょうか。 桜(の衣装で中心にいる大君)=はな。 紅梅(と萌葱をまとった中の君)=うぐいす。 参考:赤坂照子氏「夜の寝覚めにおける髪の表現」(P35) http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/metadb/up/kiyo/AN00090146/kokubungakukou_170_33.pdf
お礼
ありがとうございました!
- ysk26
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夜の寝覚は読んだことがなく前後のストーリーなどまったくわからないので,あくまでも推測です。 歌の解釈は, 「まるで自分のことのようだ。花のあたりに鶯の声も聞こえないので,私の涙もこらえることができない」 というような感じでしょうか。 昔から「花(梅)といえば鶯」というほど取り合わせのいい両者ですが,今は花が咲き誇っているというのに鶯の声も聞こえない。 そんな寂しい状況に,自分という花のもとに恋人が訪ねてきてくれない我が身のわびしさを重ね合わせ,涙にくれるという状況。 掛詞はNo.2さんのおっしゃるとおり,「声も無み(声も無いので)」と「涙も」の掛詞かと思われます。 竹取物語の中に出てくる有名な歌「あふこともなみだに浮かぶわが身には死なぬ薬も何にかはせむ」と同じ掛詞です。
- TANUHACHI
- ベストアンサー率31% (791/2549)
この和歌は「我がごとや 花の辺りに 鶯の 声も涙も 忍びわびぬる」ですよね?。であるならば「ごと」の部分に「事(身の上に起こった一大事=恋心)」と「言(和歌)」そして「琴」の三つを掛けている可能性があります。 訳に関しては、この和歌だけで意味をとることは困難ですので、いま少々のお時間をいただけますでしょうか?。可能な限りで調べてみますので申し訳ありません。
- marisuka
- ベストアンサー率38% (657/1685)
うぐひすのこえもなみ …鶯の声もなみ…鶯の声もないので ~を○○み の変形 なみだも この「なみ」でしょうか??? 「わがごとや」はなんのことやらさっぱりですが、 花の辺りに鶯の声もないので、涙も忍び、わびしく思っている かな??? わからん、だれか正解を!
- hakobulu
- ベストアンサー率46% (1655/3578)
鼻の辺り→涙 花の辺り→うぐいす という可能性もあるかもですね。 一素人の感覚ですが・・・。
お礼
本当に助かりました~!! ありがとうございました!