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イデアルの被覆可能性
- あるイデアルに真に含まれる複数の素イデアルは、もとのイデアルを覆えないことを証明しなさい。
- あるイデアルに真に含まれる複数のイデアルが、もとのイデアルを覆う例は存在しますか。
- イデアルの被覆可能性について疑問があります。帰納法や素イデアルの性質を考慮しても解決できないため、答えを教えてください。
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質問者が選んだベストアンサー
ごめんなさい。ANo.1を撤回します。 ところで、次のようなのが、ご質問の(2)の例にならないでしょうか?Aがもとのイデアルで、B, C, D が部分イデアルです。また間違っていたらごめんなさい。 F 標数が2の素体(F = Z/2Z) F[X, Y] F を係数とする X, Y の2変数多項式全体から成る環 W F[X, Y]の元のうち、2次以上の項だけからなる多項式全体。イデアルである。 R 剰余環 F[X, Y]/W (R = {0, 1, X, Y, X+Y, X+1, Y+1, X+Y+1}) A Rの元のうち、定数項を持たないもの全体。Rのイデアルである。A = { 0, X, Y, X+Y } B {X}で生成されるRのイデアル(B = { 0, X }) C {Y}で生成されるRのイデアル(C = { 0, Y }) D {X+Y}で生成されるRのイデアル(D = { 0, X+Y })
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- ramayana
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「ANo.1 を撤回なさるのは, tmpnameさんの ANo.3 にかかれていることが理由ですか。」 tmpnameさんの指摘ももっともですし、Yが必ずしもイデアルにならないこともあります。ANo.1はめちゃくちゃでしたね。お騒がせしました。
お礼
ANo.1 を読んでいなければ, 素イデアルの性質を利用する手がかりを見出せず, 質問の (1) は自力では今でもきっと未解決でした。 役に立ったというのは本音です。
補足
いやいや, ANo.1 はとても参考になりました。 ANo.5 に関してですが, 多項式環に不慣れなため若干梃子摺りましたが, 以下を確認できました。 ・ W が多項式環 F[X, Y] のイデアルになっていること ・ 剰余環 R = F[X, Y]/W の元が, 0, 1, X, Y, X + Y, X + 1, Y + 1, X + Y + 1, の8つで, 重複や漏れがないこと ・ A, B, C, D, がどれも R のイデアルになっていること B, C, D, はそれぞれ A に真に含まれ, A = B ∪ C ∪ D, が成り立っているので, 質問(2)の例は存在することがわかりました。 良い例を作ってくださり, ありがとうございました。 明晩23時半頃までに新しい回答がなければ, そこで締め切る予定です。
- tmpname
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[ 森田康夫「代数概論」の第3章には、可換環Rの素イデアルI_1, I_2, ...., I_t(この書き方から「有限個」)の合併は、Rと等しくないことが章末問題にあって、解答には「帰納法を使え」とだけ書いてあります ]
お礼
参考情報をありがとうございました。
補足
森田康夫の「代数概論」では、可換環 R は 1 を持たないのですね。 I_j を I[j] とかきます。 以下の証明で足りているなら、質問の (1) は解決したに等しいでしょうか。 素イデアルの性質を使っているのは、「この x[j] は I[j] には含まれない」という部分だけですが。 A[j] = I[1] ∪ I[2] ∪ ・・・ ∪ I[j - 1] ∪ I[j + 1] ∪ ・・・ ∪ I[t] とおくと、帰納法の仮定より, R に含まれ A[j] に含まれない元が存在する。 それを, r[j] とおく。 r[j] が I[j] に含まれないような j がひとつでも存在すれば、そこで証明を終わりとしてよい。 そのような j がひとつも存在しないならば, x[j] = r[1]・r[2]・・・r[j - 1]・r[j + 1]・・・r[t] とおく。 この x[j] は I[j] には含まれないが、残りの(t - 1)個の素イデアルには含まれる。 ここで, r = x[1] + x[2] + ・・・ + x[t] とおくと、この r は, I[1], I[2], ..., I[t] のどれにも含まれない。
- tmpname
- ベストアンサー率67% (195/287)
A No.1さん 「仮に」環Zにイデアルの拡大列(R(n)) (n∈N, Nは自然数全体の集合)があって、R(n)⊊R(n+1), ∪[n∈N] R(n) = Zとなるような事があった場合、これら{R(n) | n∈N}は(iii), (iv)の条件を満たします。この時、A(n) = {m∈N | m≦n}とおくと、P(N)上の(v)(vi)による順序においてA(n) < A(n+1)であって((iv)も確かに満たす)、{A(n)}はP(N)の整列部分集合になっていますが、P(n)のなかに上界を持たず、よって(v)(vi)による順序はZornの補題の条件を満たしません。 考えているイデアルの数が有限個の場合は証明出来ますが、無限個の場合は(言えるかどうかを含め)別の検討が必要だと思います。
お礼
貴重な御意見、ありがとうございました。
補足
回答ありがとうございます。 この質問では、有限個のイデアルの合併のみを考えています。 ANo.1 を読むときも, Λ は有限集合だと自分に言い聞かせながら読みました。
「覆う」の定義は何ですか?
お礼
今後も縁があったら回答お願いします。 ありがとうございました。
補足
ありゃりゃ、ごめんなさい。 位相空間と混同して、変な表現を使ってしまいました。 ramayanaさんが推測してくださったとおり、あるイデアルに真に含まれる複数の(素)イデアルの和集合が、もとのイデアルに一致する、という意味です。
- ramayana
- ベストアンサー率75% (215/285)
「元のイデアルを覆う」というのは、和集合が元のイデアルに一致する、という意味でしょうか?もし、そうなら、(2)のような例も存在しないような気がします。以下の証明は、思い付きのでっち上げです。間違っていたら、ごめんない。 (2個の部分イデアルで覆えないこと) 環RのイデアルX、Y、Z が次を満たしていたとして、矛盾を導くことにする。 (i) X⊂Z, X≠Z, Y⊂Z, Y≠Z (ii) Z = X∪Y 上のような X と Y においては、X⊂Y でも Y⊂X でもない。よって、Yに含まれないXの元aと、Xに含まれないYの元bが存在する。 a も b も Z との元だから、a + b は、Z の元である。すると、(ii)により、 a + b は、X か Y のどちらかに含まれる。 もし、a + b ∈ X なら、b = (a + b) - a ∈ Xとなり、矛盾。もし、a + b ∈ Y なら、a = (a + b) - b ∈ Yとなり、矛盾。 (何個の部分イデアルでも覆えないこと) 環R において、イデアル Z と、イデアルの集合 {W[i] | i ∈ Λ } が次を満たしていたとする。ただし、W[]の[]の中は添え字を表すとし、Λは、添え字の集合とする。これから矛盾を導くことにする。 (iii) W[i]⊂Z, W[i]≠Z for i ∈ Λ (iv) Z =∪[i∈Λ]W[i] (∪の後の[] 内は、添え字が動く範囲を表す) Λのべき集合(Λの部分集合全体から成る集合)に、次のように順序関係を入れる。すなわち、Λの部分集合A と B が次の条件を満たすとき、A < B であるものとする。 (v) A ⊂ B (vi) ∪ [ i ∈ Λ and not i ∈ B ] W[i] = Z ツォルンの補題により、このような順序集合には極大元が存在する。それをCとする。さらに、Λの元のうちCに含まれないものを1つ選んでそれを j とする。 X = W[j] Y = ∪[ i ∈ Λ and not i ∈ C∪{ j } ] W[i] と置けば、このX と Y は、上の(i)と(ii)を満たす。よって、この場合も、矛盾となる。
お礼
回答ありがとうございます。 今読んでいます。 とても難しいのですが、頑張って完全理解を目指します。 疑問が生じたら質問するかもしれません。 そのときは、また宜しくお願いします。
補足
理解力不足で、とても幼稚な質問だと思うのですが、教えてもらえますか。 証明の最後のほうで, X と Y を定義していて, X がイデアルになるのは当然ですが, Y がイデアルといえる理由がよくわかりません。 Z から W[j] の一部を取り除いてしまっても、イデアルのままなのでしょうか。
お礼
初学者には思いつきそうもない例を示してくださり, ありがとうございました。 自分でも他の例を作ってみたいので, その際のヒントとして今後も参照したいと思います。
補足
何度もありがとうございます。 失礼ですが, ANo.1 を撤回なさるのは, tmpnameさんの ANo.3 にかかれていることが理由ですか。 ANo.1 の補足にかいた, Y がイデアルになる理由がどうしてもわからず気になって仕方ないので、そこだけ教えてもらえないでしょうか。 今回の ANo.5 にかいてくださった内容は、これからじっくりと読ませていただきます。