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存在の空無性とは?
- 太田久紀先生の書かれた仏教の『唯識論』を読んでいます。結局、『人間の認識のしくみ』、『存在の空無性』、『私達の深層に潜在する利己性』などへの省察と自覚を深めていくことが大事だと書かれています。
- 『存在の空無性』については、全ての存在がやがて消滅して行くことは分かりますが、でも、存在している間は決して空無ではなく現に存在しているのですから、「依他起性」であるにしても、一応、それなりの存在形態で存在しているのだから、それを空無だと言われても、なんだかピント来ません。
- 「存在の空無性」とは「依他起性」のことを言っているのか、それとももっと別のことを指しているのかについては曖昧です。存在自体が空であり無であると言えるかどうかについては、詳しい解説が必要です。他の書物や教えを参考にすることをおすすめします。
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空無性というのは「存在には実体が無い」と言う意味であって「実際には何も存在していない」という意味ではありません。帰結するべき実体が無いからこそ、万物は生じては変化し滅するというのが、無常という概念の根本です。 裏があるから表があり、裏生ずるが故に表が生ずる。裏無ければ表も無し、裏が滅せば表も滅する。何故なら、裏も表も固有の実体として存在しているものではなく、依他起性によって成り立つ概念だからです。 仏教は物体が存在しないと説いているのではなくて、概念は実在するものではないと説いているんです。無常も縁起も、我々が様々な概念という迷妄を抱いているから相対的に生じる真理なのであって、迷いの無い所に真理が生じる事はありません。これを「無」の一言で表している訳です。実際には仏教すら相対的・依他起的なものなんですよ。 あらゆる存在には実体が無く、空であり無です。でも、この事を正確に解説している書物など有り得ません。何故なら、空や無を概念として捉える事も、正確に表現する事も出来ないからです。もし本当に知りたいなら、書物によって知識を得るのではなく、自分自身で真実を見極めなければならないのです。
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こんにちは.浅学ながら回答にのぞみます. >本当に「存在自体が空であり無である」と 言っているのでしょうか? ◇いや,そうではないと思います. 生と滅を繰り返すがゆえに,無常である. ということではないでしょうか. 参考になるかどうか保障はできませんが, 読んでみてください. ――――――――――――――――― ◇◇バガヴァッドギータより引用◇◇ この宇宙に二種の存在がある それは必滅のものと 不滅のもの 物質界の万物は無常にして必滅であり 神霊界のものはすべて常住不滅である これら二つのものを超越して 至高の大霊が実在する それは至上我 不死不滅の主自身であり 宇宙三界に入って全てを支えている ◇◇引用おわり◇◇ ―――――――――――――――――――
お礼
丁寧なご回答、ありがとうございます。 >生と滅を繰り返すがゆえに,無常である. ということではないでしょうか. ↓ 「空」や「無」が、そういう事を指しているという事なら、納得できます。 「バガヴァッドギータ」は友人に勧められて買ってはあるのですが、少し読んであとは積読になっていました。 この際、もう一度、じっくりと読んでみようかと思います。 ありがとうございました。
- バグース(@bagus3)
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すべての存在は空であり無です。 あなたも存在し机も存在しています。 しかし、それは幻なんです。 幻として存在していて実体がないんです。 仏教で言う諸法無我です。 色は存在しますか。あなたには色が識別できますが 色は存在しません。光の波長の違いがあって それを目で捉えて脳に送って色だと判別しています。 つまり、脳が色というイメージを勝手に作っているだけなんです。 詳しくは「ものぐさ精神分析」を読むことを お勧めします。 http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1101316955/subno/1
補足
折角のご返事ですが、私には、仰っている内容が難しすぎて、良く分かりません。 存在が「幻」だと言うなら、その「根拠」を教えて戴きたかったのです。 なお、「色」のお話は、ネーミングの問題で、今私が問題にしている「存在論」ではなく、「認識論」のお話のように思います。 失礼致しました。
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お礼
丁寧なご回答、ありがとうございました。 >空無性というのは「存在には実体が無い」と言う意味であって「実際には何も存在していない」という意味ではありません。帰結するべき実体が無いからこそ、万物は生じては変化し滅するというのが、無常という概念の根本です。 ⇒なるほど。 >仏教は物体が存在しないと説いているのではなくて、概念は実在するものではないと説いているんです。 ⇒「概念は実在するものではない」というのは、分かります。 >迷いの無い所に真理が生じる事はありません。 ⇒? >あらゆる存在には実体が無く、空であり無です。 ⇒「実体」がないことを「空」とか「無」とかと表現しているのですね? >この事を正確に解説している書物など有り得ません。何故なら、空や無を概念として捉える事も、正確に表現する事も出来ないからです。もし本当に知りたいなら、書物によって知識を得るのではなく、自分自身で真実を見極めなければならないのです。 ⇒うーーーむ。 難しいですが、自分自身で真実を見極められるよう、さらに勉強していきます。 近いうちに、座禅に取り組もうかなと考えております。 ありがとうございました。