(1) P^(-1)およびBを求めよ。
P^(-1)=(Pの逆行列)=(1/(2√3))(1,√3,-1,√3)
P^(-1)A=(1/(2√3))(2+√3,3+2√3,-2+√3,-3+2√3)
B=(1/(2√3))(6+4√3,0,0,-6+4√3)=(2+√3,0,0,2-√3)
(2) an,bnを求めよ。
Aの固有値α、βを計算する。単位ベクトルをE(1,0,0,1)とする。
α=(1/2)(2+2+√((2+2)^2-4(2*2-3*1)))=(1/2)(4+√(16-4))
=2+√3
β=2-√3
よってA^n=(((2+√3)^n-(2-√3)^n)/(2√3))A
+(((2+√3)(2-√3)^n-(2-√3)(2+√3)^n)/(2√3))E
((2+√3)^n-(2-√3)^n)/(2√3)=K
((2+√3)(2-√3)^n-(2-√3)(2+√3)^n)/(2√3)=Hとして
A^n=KA+HE=(2K,3K,1K,2K)+(H,0,0,H)=(2K+H,3K,K,2K+H)
A^n(2,0)=(4K+2H,2K)よって
an=4K+2H=(1/√3)(2(2+√3)^n-2(2-√3)^n)
+(1/√3)((2+√3)(2-√3)^n-(2-√3)(2+√3)^n)
=(1/√3)((2+√3-2)(2-√3)^n+(2-2+√3)(2+√3)^n)
=(2-√3)^n+(2+√3)^n
bn=2K=(1/√3)((2+√3)^n-(2-√3)^n)
(3) 実数xを超えない最大の整数を[x]で表す。このとき
[(2+√3)^n]=an-1 (n=1,2,3,・・・)を示せ。
0<(2-√3)^n<1
(2+√3)^n<(2+√3)^n+(2-√3)^n<1+(2+√3)^n
-1+(2+√3)^n<-1+(2+√3)^n+(2-√3)^n<(2+√3)^n
-1+(2+√3)^n<an-1<(2+√3)^n
anを二項展開すると
an=(2-√3)^n+(2+√3)^n
=∑[k=0→n]nCk((2^k)(-√3)^(n-k)+(2^k)(√3)^(n-k))
=∑[k=0→n]nCk(2^k)((-√3)^(n-k)+(√3)^(n-k))
ここで(-√3)^(n-k)+(√3)^(n-k)は(n-k)が奇数の時は0、
(n-k)が偶数の時は2*3^((n-k)/2)すなわち整数となるので、
anそしてanー1も整数となり、-1+(2+√3)^n<an-1<(2+√3)^n
から[(2+√3)^n]=an-1が成立する。
また cn=(2+√3)^n-[(2+√3)^n] とするとき、
lim(n→∞)cn の値を求めよ。
cn=(2+√3)^n-(an-1)=(2+√3)^n-(2-√3)^n-(2+√3)^n+1
=1-(2-√3)^n
ここで0<2-√3<1であるからlim(n→∞)(2-√3)^n=0
よってlim(n→∞)cn =lim(n→∞)(1-(2-√3)^n)=1
お礼
細かい部分まで分かりやすく説明して頂きありがとうございました。 どうにか理解することが出来ました。