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温度・応答・緩和時間

ある温度で一定のとき、ある値はxであり 温度を変化させると、xはx*に変化するとします。 その偏差 Y=x-x* が 初期値の初期値(Y=x)の37%になる時間を 『緩和時間』と言うとあるのですが、 この37%という値はどこから来るのでしょうか? 緩和時間 τ=1/e=0.368 という式が載っていて、これを計算すれば 37%は出てきますが、この式の出所が判りません。 温度ジャンプ法、システム制御に関することかと。

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  • Umada
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回答No.1

物理学の世界でしばしばお目にかかる微分方程式で、  dz ----- = -z/τ  (1)  dt という形のもの(1次応答などという)があります。変量zが時間的に、-zに比例して変化するような現象を示しています。なお申し上げるまでもなくτはある定数です。 この方程式は以下のようにすぐに解かれます。 ln |z| = -(t/τ)+C  (2) lnは自然対数です。 あるいは z = C' exp(-t/τ)  (3) と書き換えることもできます。既にご存じと思いますがexp(x)はe^xのこと、またC'は新たな定数です。 C'の決定には初期条件が必要ですが、通常は「t=0のときz=z0」といったような与え方をしますので*1、これを適用するとC'=z0と求まります。すると(3)は z = z0{exp(-t/τ)}  (4) と改められます。 τは時定数などと呼ばれ、対象としている系の応答速度の目安となる量です。ちょうどt=τであれば(4)は z = z0 exp(-1)  ≒0.368 z0  (5) となります。1/eの出所はここです。 ご質問のケースについて考えてみます。 ご質問の文章ではxが変数と定数の二つの意味で使われているので混乱を招いていますので、以下ではxは変数の意味に限って用います。定数の意味ではx(0)を使うことにします。(温度を変化させた瞬間(t=0)の時のxの値をx(0)とします) また「初期値がY=x」というのも変で、Yは偏差ですから初期値はx(上記の記法に従うならx(0))ではなく、x(0)-x*が正しい表現です。 系の応答が1次応答であると仮定すれば偏差Yを変数、x*を定数と考えて、 Y = Y0 exp(-t/τ)  (6) と表せます。 ただし、Y0=x(0)-x*です。 ですからt=τでYは初期値Y0の約37%になります。 *1「z=z0となるような時点tをtの原点にとっている」と言った方が適当かも知れません。

rheart
質問者

お礼

とても丁寧に回答頂き、ありがとうございます。 おかげで疑問が解消できそうです。