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一夫一妻制の要因

今、ウェスターマーク著の人類婚姻史を読んでいるんですが、 彼は一夫一妻制が誕生した要因について、 ○数人の妻を持つためには巨額の資産が必要だから ○妻間の嫉妬 と述べていますが、これは現在でも有力な説として用いられているのでしょうか? かなり前の本なので、わからなくて・・・ こういう場合、普通はどういう風に判断すべきなのでしょうか。やはり本を読むことでしょうか?

みんなの回答

回答No.5

近代の一夫一妻制は単に医学の発展と戸籍制度の単純化が要因ではないでしょうか。 キリスト教は一夫一妻制ですが、実際には愛人の存在を公に認めています。実質的には一夫多妻制です。 男は自分のDNAを残したいものです。よって子供の死亡率が高い時代だと多数の女に子供を産ませて後継ぎを確保する必要がありました。19世紀後半に大きく医学が発展した結果、子供の死亡率が低くなったため多数の女に子供を産ませるは非効率になったのです。また戸籍制度(海外では市民権制度)を整備するにおいて一夫多妻制は面倒なのです。日本は大正年間に重婚が民法及び刑法で禁止になりました。その時期は第1回国勢調査と一致しています。 近代国家で実質的な一夫多妻制を行った国もあります。パラグアイとフランスです。何れも戦争で多くの男性を失い(パラグアイは90%、フランスは70%)、国勢回復には一人の男性が多数の女性に種付けをするしか手段が無くなったためです。パラグアイの男は働きませんし、フランスは愛人に関して寛容(スキャンダル報道はタブー)です。 一夫一妻制は、単に男性に有利な制度(誰にでも結婚の機会がある)で、女性からすれば好きになった男が既婚者であったならば結婚を諦めるか好きではない人と結婚するかしか手段がありません。現在の日本はその弊害に陥っている気がします。 一夫多妻制は、女性に有利な制度です。女性が好きになった男性に求愛し、OKならばその人の妻になれます。昔ならば女性は働かないので経済的負担は男性に重くのしかかりましたが、現在は女性も働きますので負担は低くなります。甲斐性なしの男は一生結婚できませんけど…

noname#212854
noname#212854
回答No.4

 人の営みの理解の仕方には様々な方法があろうかとは思いますが、ウェスターマークのような、社会学的な理解では、彼が所属していた地域社会の特徴や事情に左右されざるを得ません。  社会学的な見解よりも、3番の方の回答のような文化人類学的に説明する方が、西洋ばかりでなく東洋やその他の地域にも当てはまるように思われます。  ただ、文化人類学的な記述の結論は、そういった見方も出来ます程度になりやすく、今一歩正答のような気がしません。  でも、それだからこそ正しいと言えるのではないでしょうか。

回答No.3

動物の世界では一夫多妻の場合オスは子供の面倒を見ません。 一夫一妻制の動物はオスが子育てに協力するようです。 人間の場合ですが、人間の子供は他の動物と比べ非常に未熟な状態で生まれてきます。 これは脳が進化し大きくなったため未熟なうちに出産しないと頭が産道を通らなくなるからだそうです。 身動きもままならぬ子供を外敵から守り、確実に子孫を残すためにオスも子育てに参加する必要があり一夫一妻制が生まれたのではないでしょうか。 つまり子育ての間は男も他の女にちょっかいを出す余裕はなかったということです。 文明が生まれ社会構造が複雑化すると貧富の差ができてきます。 また大規模な戦争が起きると男の人口が激減するため、やがて一夫一妻制から一夫多妻制に変化していったのでないでしょうか。 古代社会では一夫多妻制の地域の方が圧倒的に多いですね。 現代社会で一夫一妻制の国が多くなったのは、これはキリスト教の影響でしょう。 キリスト教国である欧州地域が世界を支配したためだと思われます。 日本も明治時代に諸外国の圧力により一夫一妻制を導入しました。 余談ですが一夫多妻制のマウスの遺伝子を操作することで一夫一妻制の行動を取るようになったという話しもありますので、遺伝的要素も関係するのかもしれませんね。

noname#194289
noname#194289
回答No.2

全くの素人ですが、現在の日本で一夫多妻とか一妻多夫制が可能かどうかなど現実と仮想を重ねて考えてみたらどうかと思いました。生物学からの見かたでは、ほかの動物と違って人間はいわゆる体力以外に頭の力、知力が無視できません。さらに精神活動においては法律的な夫婦であっても、ほかの異性と夫婦以上の交際をしているものです。いわゆる不倫ではなく、趣味娯楽を考えてみれば納得できます。

回答No.1

 一夫多妻制で損をするのは、もてない男と、もてない女だろうと思います。もてない男は一生女を知らず、もてない女は多妻のうちの一人にしかなれず、やはり淋しい夜を過ごすことかせ多くなります。これを解消し、さらにモラルとか権利・義務のレベルにまで発展させたのが現代の社会なのでしょう。「妻間の嫉妬」とありますが「もてない男の嫉妬」も大きな理由だと思います。  「資産が必要だから」という意見は、資産を持つ側が言う理由になるでしょうか?資産が必要なら、大勢の妻のうち何人かを手放せばいいだけのことです。資産のない男が、資産のある男のことを心配して、一夫一婦制を唱えるでしょうか?理由としては弱いように思いますが…。