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日本中世における惣掟について

「守護不入自検断之所」は中世村落の自治を表徴する言葉として有名です。 村落の自治、特に検断について調べています。近江国菅浦文書に検断関係の史料があることはわかっていますが、近江国奥嶋荘・津田荘や今堀地下掟にはあるのでしょうか?またこれ以外に、村落の掟が古文書としてあるのかを教えてください。年代としては、1300年~1400年ぐらいのものがあれば、と思っています。

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  • TANUHACHI
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回答No.2

 丁寧な御礼ありがとうございます。 日本中世史それも村落に関する研究は相当数に上る研究史の蓄積があり、私もその一端に属しています。遙か昔の学部時代にお世話になった佐藤進一及び佐々木銀弥の両先生をはじめ非常勤講師として出講されていた永原慶二先生から繰り返しご指導いただいた言葉に「研究史を紐解くことの大切さ」がありました。  その後社会人となりましたが、勤務を続けるうちに学部時代にやり残した課題である「中世日本におけるオオヤケの意味」を求めて再び大学院の門をたたき、峰岸純夫先生と出会うこととなりました。  中世の村落史に関する研究を志されるのでしたら、坂田聡氏の論考たとえば『日本中世の氏・家・村』などに目を通されることをお奨めします。また古典的なところでは佐々木銀弥氏、永原慶二氏、脇田晴子氏、大山喬平氏、黒田日出男氏などの論考をお読みになられることを奨めます。

yubu12345
質問者

お礼

ありがとうございました。

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  • TANUHACHI
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回答No.1

 こんばんは。企業勤務と大学で中世史学研究に携わっている者です。 質問者様は学部の学生さんでしょうか?。でしたらご自身で調べる術をお持ちのはずですね?。そして自らの論文に適する材料のみを採り上げて論理構成を行うことは歴史学の基本的スタンスとして「やってはならないプロクルーステースの寝床」の例えとしても既知の事柄です。例えネットが普及しても自ら調べる事が学問にとっては大切ですので労を惜しむ姿勢だけは厳に慎みましょう。ネットには不確定な事項まで確定されているかのように記されている事柄も多々ありますので、原点としての「本を紐解く」事を忘れないようにしてください。  御指摘の近江国菅浦文書も自検断権を示す史料として著名ですが、他にも今堀の掟は「今堀日吉神社文書」、奥嶋荘に関しては「大島奥津島神社文書」、があります。これらは全て岩波書店刊の『日本思想体系-中世政治社会思想 下』に所収の刊本史料です。またこの時代の通史として古典的な中央公論社の『日本の歴史-9 南北朝の動乱』『日本の歴史-10 下剋上の時代』『日本の歴史-11 戦国大名』の新装版には巻末に丁寧な目録および解説が掲載されています。  なお今後も中世史を学ぶのでしたら、『中世史ハンドブック』程度は少々古くはありますが基本的な知識および史料に関しては必携の参考書ですので活用して下さい。

yubu12345
質問者

お礼

早速のご回答ありがとうございます。 歴史学の基本的スタンスとして「やってはならないプロクルーステースの寝床」に頭を打たれました。そう言えば、中央公論社のこのシリーズは「蒙古襲来」までは何冊か読みましたが、それ以降は止まっています。プレビューにも、「石井進氏著『鎌倉幕府』と並ぶ名著中の名著である。碩学とは、佐藤進一氏のような学者にこそふさわしい。」と絶賛されていました。やはり必読書のようです。 「日本思想体系-中世政治社会思想 下」「中世史ハンドブック」は早速手に入れたいと思います。

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