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別の慣性系から見た電流が電荷に見えますか?

静止している電荷も別の慣性系から見ると電流に見える、という説明はよく見ますが、逆に導線を流れる電流が電荷に見える慣性系はあるのでしょうか。 導線を電流が流れている様子を想像したとき、例えば導線の一端から毎秒1クーロンが流れ込み、他端から毎秒1クーロンが流れ出せば1Aが流れていることになりますが、このとき導線の中の電荷は+にも-にも寄っていないと思います。このような導線をどこかの慣性系から見て電荷に見えることがあるのでしょうか?

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  • eatern27
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回答No.15

>。実は教えて頂いた結論とローレンツ短縮の式を使って観測する慣性系が変わっても電荷の合計に変化がないことを確認しようと式をいじり回して悪戦苦闘中です。 導線の静止系で、電子の密度がn、行きの導線の電子の平均速度がv(帰りの導線は-v)とした時、 導線に対して速度uで運動する系で見た時に 行きの電子の速度V=(v-u)/(1-uv/c^2) 行きの電子の密度=nγ(V)/γ(v) =nγ(u)(1-uv/c^2) 帰りの電子の速度=V'=(-v-u)/(1+uv/c^2) 帰りの電子の密度=nγ(V')/γ(v)=nγ(u)(1+uv/c^2) となれば正解(のはず)です。 電子の密度に導線の長さをかけたのが電子の総数なのですが、電子の総数はuの値に依存しない事が分かるはずです。 >これとは全く別の観点で、ふと気づいて観測者の速度によって行きと帰りの電線の電荷密度が違って見えることを妙に納得してしまいましたのでご報告したいと思います。 導線の静止系での磁場をローレンツ変換してやると、導線から放射状に出る(or入る)電場が得られる。 電場の発散が電荷密度であるから、導線は電荷を帯びているはずである。 という議論なのだと思いますが話としては間違ってはいません。 しかし、こうやって密度が変化する事に関して電子が電荷を持っていなくても同じですので、電子の密度が変化する事の説明は中性粒子にも適用できる説明であるべきだと思います。

el156
質問者

お礼

お礼が遅くなってしまいましたが、γ(V)/γ(v)の計算が合わなくて何日か悩んでおりました。 落ち着いてやったらうまく行きました。 γ(V)/γ(v) = Sqrt{(c^2-v^2) / (c^2-V^2)} = Sqrt{(c^2-v^2) / (c^2-(v-u)^2/(1-vu/c^2)^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2(1-vu/c^2)^2-(v-u)^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-2vu+v^2*u^2/c^2-v^2+2vu-u^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-v^2-u^2+v^2*u^2/c^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-v^2)(1-u^2/c^2)} = Sqrt{(1-vu/c^2)^2 / (1-u^2/c^2)} = Sqrt{1/(1-u^2/c^2)} * (1-vu/c^2) = γ(u) * (1-vu/c^2) となって、頂いた回答と同じ結果になり、確かにuが変化しても電荷の総量が変わらないことが確認できました。 7行目で c^2-v^2-u^2+v^2*u^2/c^2=(c^2-v^2)(1-u^2/c^2) とする所に気づかず悩んでおりましたが、今回頂いた解答がヒントになりました。 長い間大変有難うございました。

その他の回答 (14)

  • eatern27
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回答No.14

>観察者が移動すると行きと帰りの電子数比が変化する、というのは何となくまだ不思議な感じがして深い理解には達しておりませんが、 ローレンツ収縮とかからの議論で納得できないのなら、例えば同時刻の相対性からも説明できますよ。 例えば導線の静止系でそれぞれの導線にN個の導線があるとしましょう。 そして、例えば図のBの上側の導線の左側の電子から1番、2番、・・・、N番 下側の導線の右側の電子からN+1番、・・・、2N番と便宜上番号を付けたとしましょう。 次の時刻瞬間には、N番の電子が下側の導線に、2N番の電子が上側の導線に「同時」に移動する事になります。 でも、離れた2地点の同時は観測者によって変わってしまうので、観測者が動けばこれは同時ではなくなっています。代わりにN番の電子が下側の導線に移動するのと同時に上側の導線に移動している電子は2N-10番とかに変わっている事になります。 そうすると、この観測者から見れば(この移動が起こる直前は)N+1番から2N-10番の合計N-10個が下側に、残りのN+10個が上側にある事になります。

el156
質問者

お礼

有難うございます。お礼が遅くなって申し訳ありません。実は教えて頂いた結論とローレンツ短縮の式を使って観測する慣性系が変わっても電荷の合計に変化がないことを確認しようと式をいじり回して悪戦苦闘中です。まだ解決に至っておりません。 これとは全く別の観点で、ふと気づいて観測者の速度によって行きと帰りの電線の電荷密度が違って見えることを妙に納得してしまいましたのでご報告したいと思います。図の電流はループになっているのでループのある面に直交する磁場があるはずです。電流は反時計回りですから、磁場の方向は画面からこちら時へ向かう向きです。これをフレミングの右手の法則の人差し指の向きとして、観測者が画面左向きの行きの電子の向きに進むとしてこれを右手親指に割り当てればば、この観測者は右手中指の向きの電場を感じる筈です。これはこの観測者から見て行きの電子の密度が低くなって帰りの電子の密度が高くなる、ということと整合すると思いました。

  • eatern27
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回答No.13

導線の静止系では模式的にはBの図のような理解でいいでしょう。 (一方の導線の)電子の静止系で考えた場合には、 電子の経路(と導線)に関してはBの図をそのまま並進運動させたと考えればいいでしょう。(厳密にはローレンツ収縮もありますが) しかし、それぞれの導線内の電子数に関しては変更が必要で 行きの電子の静止系で考えるのであれば、 行きの導線内の電子数<帰りの導線内の電子数 となるように書き換えなければいけません。

el156
質問者

お礼

観察者が移動すると行きと帰りの電子数比が変化する、というのは何となくまだ不思議な感じがして深い理解には達しておりませんが、一応、何が正しいのかははっきりわかったと思います。長い間有難うございました。

  • eatern27
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回答No.12

その考えで矛盾を感じないのがとても不思議なのですが。。。 Cの図の左端にある導線(実線)と電子の経路(破線)の隙間に電子を置いたとしましょう。 この電子の左側には正の電荷、右側には負の電荷がありますから、時間が経過すればこの電子は左に移動していくはずです。 ではこの電子はDの観測者からすればどこに存在し、どちらに動いていくとお考えなのでしょうか。 ※というか、そもそも例えばCの図の左側で電子は大気中を流れる(放電する)と言っているのですか? 電流の方でも電車の方でも同じ事が言えるのですが、 一般にある人にとって「同時刻に同一地点」に起こった2つの現象(もの)は、誰が見ても同時刻・同一地点に起こります。 従って、Cの位置の観測者から見て、(図の右側で)折り返す瞬間に「電子とスイッチが同じ場所にいる」のであれば、誰が見ても(特にDが見ても)電子が折り返す瞬間には電子とスイッチは同じ場所に存在しなければいけません。 Cの観測者から見て右端で(Dの観測者から見て左端で)導線の中を電子が通っているのならD(C)の観測者から見ても電子は導線の中を通っていなければいけません。 >マイナス電荷は速度を持っているのでローレンツ短縮している筈なのにこの図では+電荷と同じ長さに見えているからです。 例えば、実験室系に長さLの棒があったとします。 この棒を実験室系に対して速度v(棒の長さの方向)で動かすと同時に、棒の長さをL/√(1-v^2/c^2)に伸ばしたとしましょう。この時、この棒の長さは実験室系ではいくらになりますか? さて、棒の速度に応じて"棒の長さ"が変化すれば、実験室系で見た棒の長さは(棒の速度に依らずに)Lのままになり得る、という事は納得できるでしょうか。 納得できるのでえあれば、逆に実験室系での棒の長さが変わっていないのであれば、棒の静止系から見た棒の長さは変化しているという事になります。Bの図で「マイナス電荷は速度を持っている」のに「+電荷と同じ長さ」である事がおかしい、というの事ですが、もしもそれが正しいとすれば、電子の静止系での電子の長さはどうなっているという事でしょうか。また、そのように考えた時に何か矛盾はありますか?

el156
質問者

お礼

有難うございます。Cの図の左側に電子を置いた時は、確かにおかしいと思います。疑問はまだまだ沢山残ってしまっていますが、結論はBの図が正しいということで良いのでしょうか。同じものを往きの電子の静止系で見た場合も、帰りの電子の静止系で見た場合も、やはり正電荷と負電荷の軌道との関係はBの図の関係になるのでしょうか。

  • eatern27
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回答No.11

>帯電していなくて、電流も流れていない銅線があったとして、この銅線に電流を流すと電子は速度を持つから密度が上がるので、電流を流すと銅線は負に帯電する、と思うのですが、これは正しいのでしょうか。 導線の静止系で導線が負に帯電する、という話なら前にも書いたように正しくありません。 前にも書いたように導線の静止系で導線が負に帯電するのなら、閉回路中の導線のいたるところで負に帯電する事になるので、回路全体の電荷が変化してしまいます。 仰るような結論になってしまう理由は 電流の有無とは関係なく、電子の静止系では電子の密度は一定 と仮定しているからだろうと思いますが、電子たちは剛体ではありませんので、そうならなければいけない理由は何もありません。 まぁ、導線の静止系でみた場合にローレンツ収縮した結果原子の密度にに等しくなるように、電子の静止系での電子の密度が変化しているのだ、と考える事もできるでしょう。 お礼に関しては全体的に理解できませんでした。 導線(回路)の静止系で議論しているという理解でいいですか。 「観測場所」とは具体的にはどこですか。 「折り返し点」とは何ですか。往路・復路の導線の接合部の事ならば「正/負の電荷の折り返し点」などと区別する理由は何でしょうか?

el156
質問者

お礼

ありがとうございました。

el156
質問者

補足

ありがとうございます。 No.10のお礼欄に書かせて頂いた補足の内容を図にして元の質問に添付させて頂きました。図には説明を書いてありませんのでここで補足させて頂きます。長文お許しください。図は全てプラス電荷の静止系で見た図になっています。 一番上、AはNo.10の補足の3番目の回路の初期状態を図にしたものです。銅線が2本あって左端で接続されており、ここを折り返し点と呼ぶことにします。右端には電池、スイッチが接続されていて回路は切れています。この状態で銅線も電池も帯電していないものと仮定します。 この回路のスイッチを入れて電流を流します。銅線はプラス電荷が固定されていてマイナス電荷が可動であるものとします。Bの点線がマイナス電荷の向き、電流はその反対向きです。マイナス電荷は電池の-側から下の電線を通って左へ進み、折り返し点で上の電線へ移って右へ。スイッチを通過して電池の+側から電池内部を通って電池の-側に戻ります。この時電線が帯電していないのだとすると、+電荷の密度は-電荷の密度が同じに見えているはずなので、図中+、-の電荷の位置はAと変わりません。でもこれは何か変だと思いました。マイナス電荷は速度を持っているのでローレンツ短縮している筈なのにこの図では+電荷と同じ長さに見えているからです。 そこでローレンツ短縮の意味を確認する為に一番下のE,F,Gの図を考えてみました。これらの図は電磁気とは直接関係ありません。Eは円環状の線路の上に線路と同じ長さの電車が乗っている様子を表します。わかり難い図ですみません。この円環線路の上で電車を高速に走らせます。円運動なので加速度が発生してしまいますし、ローレンツ変換は複雑なものになりそうですが、少なくとも電車の速度が、向きはどうあれ、光速に比べて無視できない程度に速ければ、電車は短く見えるはずだと思います。もし観測場所が円環の中心なら短くなった電車は線路より内側に見える筈です。これがFです。観測者が「電車が脱線しているのではないか?」と心配して線路に近づいた様子がGです。観測者の近くでは電車はきちんと線路上を走っているように見える筈ですが、観測場所から離れた所では依然として電車と線路がズレていると思います。 電磁気に話を戻して、Bのマイナス電荷の軌道がローレンツ短縮しているのだとすると、例えば観測場所が右端ならCのように見える筈だと思います。この時銅線上の殆どの場所で銅線はマイナスに帯電していますが、左端のマイナス電荷の軌道から外れた場所がプラスに帯電していると考えました。観測場所を例えば左端の折り返し点に移せばDのようになって電池側がプラスに帯電しているように見えると思います。

  • eatern27
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回答No.10

#9への補足に関して。 >+電荷が固定された場合の電界の有無は「初期条件」のようなもので、+電荷が固定された慣性系から電流を見た場合に、電界が無いと「仮定」している、 原子核の静止系で正電荷と負電荷の密度が等しいというのは、導線全体の電荷はゼロであるという点から結論されるものですので、そういう意味では正負電荷の密度が等しい(⇔電界がない)という事そのものを仮定しているのとは違うかと思います。もしも最終的に電界がないという結論が得られるのであれば「電界が無いと仮定した」と言うのなら仰るようにそのような仮定を置いた事になるのでしょう。 単にとてもありふれた系を考えているだけですので、別の系を考える事自体は構いません。現実にその系が存在するかどうかとは別問題ですが。 >その両方の効果で正の電荷を持つと考えて良いのでしょうか? 電荷密度を計算するのなら仰るようにその両方の寄与を計算する必要があります。

el156
質問者

お礼

上の補足の3つめ、往復する銅線と電池とスイッチの疑問の誤りに自分で気づきました。申し訳ありませんがお礼のコメント欄を使わせて頂いて訂正させていただきます。この例で、観測場所では負電荷の密度が高くなっていて負に帯電していますが、負電荷の折り返し点は正電荷のある銅線の折り返し点よりも観測場所に近く見える為、観測場所から見た負電荷の折り返し点よりも遠くの部分にある銅線が正に帯電しているように見え、回路全体では帯電が無い、ということになっているのだと思います。

el156
質問者

補足

有難うございます。電流が流れている導線が(線電荷のように)全体として正負どちらかに帯電しているという状態は普通にあり得ると思いましたので、電流はあるが電界が無い状態を「仮定」と考えました。 帯電していなくて、電流も流れていない銅線があったとして、この銅線に電流を流すと電子は速度を持つから密度が上がるので、電流を流すと銅線は負に帯電する、と思うのですが、これは正しいのでしょうか。 もう少し現実的な例で考えると往復する銅線と電池とスイッチが直列に接続されていて、スイッチが開いている時に全体が帯電していないとすると、スイッチオンして電流を流せば一巡する負の電荷が速度を持つ為に密度が上がって回路全体が負に帯電することになる。ちょっと変な気がしてNo.6で頂いた回答を読み直して考えてみたのですが、これで正しいような気がします。

  • eatern27
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回答No.9

>- 電荷が有限の大きさを持っているなら、電流は電荷の内部にあって電荷と一緒にv(m/s)で移動している。 >- 電流は電荷内で発生し電荷内で消滅する。電荷の外には電流は無い。 基本的な理解としては 質量を持つ物体の運動←→運動量 電荷を持つ物体の運動←→電流(密度) のようなイメージが分かりやすいのではないかと思います。(運動量の方は相対論の効果を無視していいる事になってしまっていますが) 「電流が電荷の内部にある」とか「消滅する」とかは個人的にはおかしな気がしていますが、運動量についても同様の解釈をされているのなら、そのような解釈でも良いのではないかと思います。 >- 電流を作る電荷が点電荷とみなせるスケールで考えれば、・・・短かければ無限大に向かって増大する。 点電荷1個しかない系でこのような空間・時間平均をとる事を考えていらっしゃるようにも見えますが、この近似は基本的にはマクロな数の電荷がある事が前提です。 空間平均をとるという近似が正しい場合(Lが点電荷同士の間隔より十分に大きく、点電荷が分布している範囲よりも十分小さい)に限れば、 Lが小さいほど電荷1個辺りの電流密度を大きく見るという事自体は正しいと言っていいと思いますが、Lが小さくなれば長さLの範囲内にいる電荷の数も少なくなっていくので、Lが変化しても(全)電流密度はほとんど変化しません。 >c)に関して、 そのように考えていいと思います。 >d)はまだよくわかりません。 ん~、これは計算するだけだと思うのですが。導線(原子核)の静止系と電子の静止系に限った話にすれば、 導線の静止系では原子核と電子の密度は等しく、電子の静止系ではローレンツ収縮によって原子核の密度は大きくなっています。この密度の差の分だけ電流密度は大きくなるという話なのですけども。

el156
質問者

お礼

一個の電荷の作る電流に拘ったのは、電荷が動くと電流が見える、とか、電荷を別の慣性系から見ると電流に見える、とか言う時の、電流の意味をきちんと把握したかったからです。たぶん把握できたと思います。ありがとうございました。 今回いただいたd)の回答で、自分の疑問の源がはっきりした気がします。電線に電流が流れているとき、+電荷と-電荷は相対的に速度を持っていて、-電荷から見れば+電荷は速度を持っている分密度が高くなっていますが、同様に+電荷から見れば-電荷は速度を持っている分密度が高くなっているはずだと思います。どちらを固定するかは相対的である筈なのに何故+電荷が固定された慣性系から見た場合には静電気力が働かず-電荷が固定されると静電気力が働くのかが理解できませんでした。今回いただいた回答を読ませていただいて、+電荷が固定された場合の電界の有無は「初期条件」のようなもので、+電荷が固定された慣性系から電流を見た場合に、電界が無いと「仮定」している、と理解すれば良いのではないかと思いました。導線中の電子の静止系から見た場合、+電荷が速度を持つことで密度が上がるだけでなく、-電荷の方は速度が無くなることによって密度が下がってその両方の効果で正の電荷を持つと考えて良いのでしょうか?

  • eatern27
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回答No.8

a) そういう意味では一般的な意味の電流・電流密度は有限の広さ・有限の時間で平均をとったものを考えている事になります。(マクロな数の電荷があるのならこの近似で十分正しい) 時間・空間平均をとりたくないのであれば、 i番目の電荷q_iが位置x_iで速度v_iで運動しているような場合、各電荷を質点とみなす近似で電流密度は j(x,t)=∑ q_i v_i δ(x-x_i) と表せます。δはディラックのデルタ関数,∑はiについての和です。 b) 単位体積辺りの電荷の数をρ,電荷の平均速度をvとすれば、j=eρvと書けます。 ρは単位体積当たりの電荷の数なので長さの次元を含んでいます。さらに何らかの面積(例えば導線の断面積)をかければ長さの次元が消えて電流の次元になります。 c) 電荷の有無の違いは、正の電荷が(同じ位置に同じ数だけ)存在するか否かの違いです。 つまり、導線の静止系で電子は電界を作っていないのではなく、正の電荷を持つ原子核が作る電界と打ち消しあっているに過ぎません。 >かつその電界は動く電荷の位置に伴って変化する。 電子の静止系などで電界が変化しないのは、電荷分布が変化していないからです。有限の長さの導線を考えたり、導線に対して垂直に運動すれば導線の作る電界は変化します。 d) >導線を流れる電流の大きさは電流の向きに移動する慣性系から見ても変わらないのに、 電流の大きさ自体は変わりますよ。 導線を流れる電流がゼロにならないこと自体は正しいですが、これは(多数の)正と負の電荷がある事に由来します。

el156
質問者

お礼

ありがとうございます。度々すみません。回答を読ませて頂いて一部理解が進んだ気がするので、 再チャレンジさせていただけないでしょうか。 a)b)に関して、e(クーロン)の電荷がv(m/s)で移動しているとき、 - 電荷が有限の大きさを持っているなら、電流は電荷の内部にあって電荷と一緒にv(m/s)で移動している。 - 電流は電荷内で発生し電荷内で消滅する。電荷の外には電流は無い。 - 電流を作る電荷が点電荷とみなせるスケールで考えれば、電流は電荷のある点で無限大となるデルタ関数となる。この点電荷がある点を原点として電荷と一緒に移動するx軸を考えて、x軸方向でゼロを挟む積分範囲をLとして平均電流Iを求めることができ、I=(1/L)∫evδ(x)dx=ev/Lとなる。即ち点電荷が移動する時に生じる電流の値はev/Lで、平均する範囲Lが長ければ平均電流は小さく、短かければ無限大に向かって増大する。 c)に関して、 電流や電流密度があると言ったとき、そこには正の電荷が流れているかもしれないし、負の電荷が流れているかもしれない。もしそこに流れている電荷だけがあるのなら、電流とともに電界があって、電界の向きは正負どちらの電荷が流れているかに依存する。もしそこに電流か電流密度だけがあって電界が無いのだとすれば、流れている電荷は正負どちらでも構わないがこれと反対極性の電荷が同じ場所にあって電界を打ち消しているはずである。 d)はまだよくわかりません。これを含めてちゃんと理解するには4元電流密度というものを理解する必要がありそうなので、勉強してみようとしています。

  • eatern27
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回答No.7

1) その2つは何が違うとお考えなのでしょうか。 電流(電流密度)とはある面積(単位面積)を単位時間に通過する電荷の量の事です。 例えば電子の静止系では原子(核)の方が動いているため、考えている面積を原子の方が通過する事になり、従って原子の運動に由来する電流を考える事が必要になってくるんですね。 2) 無限に長い導線に電流を流していること自体は問題ではありません。「全電荷がゼロ」という事と、電子の静止系で導線が電荷を帯びているという事が矛盾しているように感じるかもしれないと思ったので、この場合には「導線の外」にあるものの存在も考える必要があると言いたかっただけです。 行きと帰りの導線が全体で電荷を帯びているという話に関してはきちんと計算をしてください。きちんと計算すれば電子の静止系でも行きと帰りの電子の密度の和と原子の密度の和は等しくなります。 もしも計算した上でそういっているのならその計算を書いてくれないと私にはどこで間違ったのかは分かりません。 ちなみに、今は相対論の補正を考えているので、 >帰りの電線内の負電荷の速度は・・・大きさが2倍となって 相対論の速度の合成則を使わないといけません。 3) ん~、∂A/∂tがゼロではないというだけでゲージが変化しているとは言いません。 また、ゲージ変換とは、適当な関数χ=χを選んで φ→φ-∂χ/∂t A→A+∇χ と変換する事です。 >このときB=rot Aが変化しないのだからAはゲージ変換されていると考えました。 時々刻々とAが変化しているだけで、上記のような関数χがどこにも登場しないのでゲージ変換ではありません。

el156
質問者

お礼

ご回答有難うございます。 電荷が(光より十分遅い)ある速度で移動する時の電流と、導線を流れる電流の物理的意味が違うと考えた理由はいくつかあります。 a) 導線の断面を毎秒e(クーロン)の電荷が通過すれば電流はe(アンペア)だが、e(クーロン)の電荷がv(m/s)で移動していたとしても単位時間に何処かを通過する電荷の量は一定にならないので電流が何アンペアか決められない。 b) 導線を流れる電流は長さの次元を持っていないのに対し、電荷が移動する速度は長さの次元を持っていて、この長さの次元を消してアンペアにする方法が見当たらない。 c) 導線に電流が流れても導線の周囲に電界は生じないのに、電荷が動く時は周囲に電界があって、かつその電界は動く電荷の位置に伴って変化する。 d) 導線を流れる電流の大きさは電流の向きに移動する慣性系から見ても変わらないのに、電荷がある速度で移動する時の電流は、電荷と同じ慣性系から見るとゼロに見える。 他の項目に関してご指摘いただいた点については、わからない点を繰り返すようになってしまうと申し訳ないので、よく考えて分からない点を整理させていただいてから補足させて頂こうと思います。

  • eatern27
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回答No.6

補足ありがとうございます。 1) 我々が一般に電流と言えば、金属を初めとする物質中を電子のようなキャリアが移動している状況を指すのが普通であるというだけの話でそうでなければいけない理由はありません。 例えば電子顕微鏡などの電子線も電流として扱う事はできますが、電子が走っている場所に正の電荷は存在しません。 また電流密度や力のような(4元)ベクトルの空間成分はローレンツ不変ではありませんので、任意の慣性系で電流密度や力の大きさが変わらないという事はあり得ません。 2) >対になる原子核の静止系からみれば電子は原子核より電子の速度分だけ密度が高くなっているように見えるので導線には負の電荷が生じ 生じません。 導線の静止系では回路中の導線全体が静止しているので、ある部分で負の電荷が帯びているのなら回路の至る所で負の電荷を帯びている事になります。従って導線全体の電荷も負である事になります。しかし、導線全体の電荷は原子核の数・種類と電子の数で決まるもので、電子が移動した(電流を流した)というだけで変化するようなものではありません。 ※電子の静止系の時には注目している同線の部分では正に帯電しているのですが、閉回路の別の場所では電子は静止などしておらず負に帯電している部分があります。その結果電子の静止系でも導線全体の電荷はゼロになっています。 3) まぁ、だいたいその理解で良いでしょう。 4) 違う慣性系に乗り換える事(ローレンツ変換する事)はゲージ変換とは違うものですし、磁場に垂直に運動する系から見て磁場が一緒であるという事実もありません。 後半はdA/dt,dB/dtをどのような意味で用いているのか分かりませんので答えようがありませんが、∂A/∂t,∂B/∂tの意味ならば∂A/∂tがゼロか否かはゲージの選び方に依ります。しかし、静電磁場考えるような時には∂A/∂t=0と選ぶのが普通でしょう。

el156
質問者

お礼

ありがとうございました。

el156
質問者

補足

ありがとうございます。まだまだよくわかっていないことがよくわかりました。補足の再質問をお許しください。 1) 皆さんから頂いた回答を読ませて頂いて、電荷が自分の周囲の電界を引き連れてある速度で移動する場合の電流と、導線の中を流れる電流とでは物理的な意味が随分違うように思いました。そうするとアンペールやビオサバールの法則に出て来る電流や電流密度が何を意味しているのか、どちらを指しているのかが疑問になり、自分としては後者だろうと結論した訳ですが、必ずしもそうとは言えないということになるのでしょうか。 2) に関しては、無限に伸びる導線に電流が流れているという仮定に無理があるということになるのでしょうか? 自由電子が一様にあるとして、導線の静止系で閉回路全体を考えた場合、往きと帰りの負電荷の速度は向きが反対で大きさが同じだと思います。同じ閉回路全体を往きの電子の静止系で考えた場合、帰りの電線内の負電荷の速度は往きの電線内の正電荷の速度と同じ向きで大きさが2倍となって帰りの電線の負電荷が勝り、結局閉回路全体を考えると電子の静止系でも導線全体の電荷は負になるように思えてしまいます。 4) は、∂/∂tの意味でした。パソコンで"∂"の文字を使って良いものかどうか分からなかったので深く考えずにd/dtで代用してしまいました。紛らわしくてすみませんでした。ここではスカラーポテンシャルの例から類推して、(電位の変化を議論する場合に変化の前後で「0V」の選び方を変えてはいけないのと同様な理由で)∂A/∂tのように変化を議論する場合には変化の前後でゲージの選び方を変えてはいけないのではないかと考えました。「磁場に垂直」という言い方も適切でなかったかもしれません。No.3の方の例のように一様な磁場の中を「磁場が変わらない向き」に移動している時、移動している人から見て、Bはどのような意味でも変化しないが、Aは微小時間前のAに対しては変化しているとみるべきだということにはならないでしょうか。このときB=rot Aが変化しないのだからAはゲージ変換されていると考えました。

  • eatern27
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回答No.5

#2さんへの補足に関して。 既に回答があるように電子の静止系でみると、原子核が動いているのでこれに由来する電流があり、この電流間には引力が働きます。導線に働く力はこの引力と導線が正の電荷を帯びている事による斥力の合力になります。実際に計算してみると前者の方が強いので電子の静止系でも導線間には引力が働きます。 #3さんへの補足に関して。 例えばA=B×r/2とすれば、イメージされているような(原点を中心とする)同心円状の分布になります。 ※一般にベクトルポテンシャルにはゲージ変換の分の自由度がありますが、適当にゲージ変換をすれば原点以外の点を中心とする同心円状の分布にする事もできますし、同心円ではないようにする事もできます。 また、実験室系で磁場中を運動する粒子があった時、この粒子の静止系では一般には電場が存在します。 単に電磁場をローレンツ変換するだけのように思うのでわざわざベクトルポテンシャルを介して考える理由がよく分からないので回答になっているか分かりませんが。

el156
質問者

お礼

簡潔で大変分かり易い回答を有難うございます。どちらの回答も目の前が晴れた気がします。自分の理解で良いのか確認させて頂きたいところもあるので、少し考えさせて頂いてから補足させて下さい。宜しくお願いします。

el156
質問者

補足

みなさんから頂いた回答は全て勉強になりました。おかげさまである程度理解できたと思います。いただいた回答を元に自分でも調べた上で理解したことを以下に自分のことばでまとめてみます。もし間違いがあれば、何方からでも、ご指摘いただけると助かります。 1) 導線に電流が流れているとき、例えば負の電荷が流れているならばそこには対となる正の電荷がある。その負の電荷の流れと同じ慣性系から電流を見れば代わりに正の電荷が逆方向に流れるように見えるだけなので、慣性系を変えても電流は変化しない。慣性系を変えても、同方向に電流が流れる2本の導線が引き合う原理は変わらないし、その力の大きさも変わらない。 電磁気学に出てくる「電流」は導線の中を流れる電流のようなものであって、正や負の電荷が単独に流れているようなものではない。 2) 2本の導線の中を自由電子が流れることによって電流が流れているとき、対になる原子核の静止系からみれば電子は原子核より電子の速度分だけ密度が高くなっているように見えるので導線には負の電荷が生じ、2本の導線には斥力が働く。逆に流れる自由電子の静止系から見れば先程と同じだけ対になる原子核の密度が高くなっているように見えるので導線には正の電荷が生じ、2本の導線にはやはり斥力が働く。どちらも働く力は同じである。但し、この時の自由電子の速度は、同じ電流なら導線中の自由電子が多い程遅くなるので、電流が決まるだけでは決まらない。普通の条件なら大変遅い速度になるので斥力は1)の電流による引力と比べてごく僅かである。 3) 一様な磁場の中のベクトルポテンシャルは、例えば磁場に直交する面を断面とする同心円柱状になる。ただしベクトルポテンシャルにはゲージ変換分の自由度があるので一つに定まらない。磁場に直交する一様なベクトルを重ね合わせれば同心円の中心は何処にでも移動できるし、又たとえば点電荷から発生する電束のような形の放射状のベクトルを重ね合わせたものをベクトルポテンシャルとすることも可能である。これは静電場の電位が0Vを何処にするかという基準次第でどうにでもオフセットされ得ることと似ている。 4) 一様な磁場の中で、基準とする所定の慣性系に対して磁場に直交して定速で移動する慣性系を考える。基準とする慣性系で定めたベクトルポテンシャルAは定速で移動する慣性系から見るとゲージ変換されて見えるので、2つの慣性系のB=rot Aは等しく、どちらの慣性系から見てもdB/dt=0である。しかしこの時定速で移動する慣性系から見たdA/dtはゼロではなく、これが静電場に見える。 長文ですみません。宜しくお願いします。

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