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別の慣性系から見た電流が電荷に見えますか?
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>。実は教えて頂いた結論とローレンツ短縮の式を使って観測する慣性系が変わっても電荷の合計に変化がないことを確認しようと式をいじり回して悪戦苦闘中です。 導線の静止系で、電子の密度がn、行きの導線の電子の平均速度がv(帰りの導線は-v)とした時、 導線に対して速度uで運動する系で見た時に 行きの電子の速度V=(v-u)/(1-uv/c^2) 行きの電子の密度=nγ(V)/γ(v) =nγ(u)(1-uv/c^2) 帰りの電子の速度=V'=(-v-u)/(1+uv/c^2) 帰りの電子の密度=nγ(V')/γ(v)=nγ(u)(1+uv/c^2) となれば正解(のはず)です。 電子の密度に導線の長さをかけたのが電子の総数なのですが、電子の総数はuの値に依存しない事が分かるはずです。 >これとは全く別の観点で、ふと気づいて観測者の速度によって行きと帰りの電線の電荷密度が違って見えることを妙に納得してしまいましたのでご報告したいと思います。 導線の静止系での磁場をローレンツ変換してやると、導線から放射状に出る(or入る)電場が得られる。 電場の発散が電荷密度であるから、導線は電荷を帯びているはずである。 という議論なのだと思いますが話としては間違ってはいません。 しかし、こうやって密度が変化する事に関して電子が電荷を持っていなくても同じですので、電子の密度が変化する事の説明は中性粒子にも適用できる説明であるべきだと思います。
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補足、承りました。#3です。 私の説明で疑問を抱かれて当然です。一様な磁場などないのですから。お考えのように非常に不自然なものではわるわけです。 これが、電場でも重力場でも同じに不自然です。 ただ、何かを一定とする、という考え方は、定性的には考えやすいわけです。それに少し数式を当てはめてみるのも。便宜的、といえばそうかもしれません。 ともかく、質問者様の考察には恐れ入りました。私なぞが、差し出口を利くべきでなかったかもしれません。申し訳ありません。
お礼
恐れ入ります。とんでもありません。 私の疑問は直接解決しませんでしたが、新たに興味深い疑問を持つことができました。本当に一様な平行磁場はあり得ないのかもしれませんが、局所的に一様な磁場に近い磁気ギャップを現実に利用している工業製品は沢山あると思います。そのような部分のベクトルポテンシャルがどうなっているのか、少し考えてみようと思います。疑問が増えることはそれが解決するのと同じくらい楽しいことです。丁寧なご回答をいただいて有難うございました。
問題を単純にしましょう。それなしに複合する事象を考えるのは自然科学ではないです。電流とは電荷の流れ。 しかし、電荷が一様な磁場にある、と複雑化します、ごめんなさい。条件を与えたほうが考えやすいというこもありますので。 その一様な磁場の中を移動したら、磁場に対する速度が分かるのか? 答えは否です。磁石に対して回転する金属円盤に電磁気的な力が働くけど(電圧が生じる)、磁石をまわしても、そういうことにはならない、という実験結果が得られています。 月も人工衛星も地球の周りを回っているけど、それらにとっては無重力(正確には無重量)、何もない空間を等速直線運動しているのと区別はつかない、そんな感じ。 電荷が磁場中を「一定の速さで」移動すれば「ローレンツ力」と呼ばれる力を受けます。力を受けるのですから、電荷は曲がろうとします。実際、曲がった軌道にないます。これが、電荷に初速を与えた観測者の言い分。実際その通りになる。 では、電荷とともに移動する観測者がいたら、どうなるか。まあ、初速が電荷と同じでいいんですけど。磁場は速度に関係ない。では、電荷は移動するはず。先の観測者の言い分通り。でも、静止した電荷が突然動き出すなら困ります。それこそ、永久機関ができるかもしれない。 これは、ニュートン力学のガリレイ変換をもとにすると、そうなるということです。これを補正を入れて精密にしたローレンツ変換を使うと解決します。
お礼
ありがとうございました。
補足
ありがとうございます。でも最初のところでつまづいています。一様な磁場の中では移動してもdB/dtがゼロなので、確かに磁場に対する速度は確認できそうにありません。でもベクトルポテンシャルを考えたらわからなくなってきました。磁場があったら必ずベクトルポテンシャルがあるはずです。一様な磁場の中のベクトルポテンシャルはどうなっているのかを想像してみようと思ったのですが、簡単には想像できません。結局私の頭の中では磁場に直交する同心円状に広がっているとしか思いつきませんでした。でもこの結論は、同心円の中心は何処なのかと考えると、何か変な気がします。しかしいずれにしても、磁場の中には必ずベクトルポテンシャルがあって、それは、同心円状なのかどうかはともかくとして、必ず何か決まった分布をしているはずです。その中をベクトルポテンシャルを横切るように移動したとしたら、電場が生じるように見えるのではないでしょうか?
- Quarks
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導線内では、自由電子が一定の速度vで流れていると、単純化して考えてみましょう。 導線に沿って、速度vで進んでいる観測者O(電子に乗って移動しているとしましょう)から見ると、導線内の自由電子は静止して見えますよね? 一方、陽イオン(導線の金属原子の原子核と束縛されている電子からなります)は、逆方向に流れているように観察されます。 さて、相対論によれば、動く物体はローレンツ短縮するのでした。つまり、陽イオンは間隔が詰まって見えることになります。自由電子は、静止していますから、導線に電流が流れていないときと同じですから、自由電子の間隔は短くはなっていません。このため 負電荷の密度<正電荷の密度 となりますので、観測者Oから見ると、導線は正に帯電しているように見えることになります。 観測者Oは電子に乗っていますから、導線に、静電気力で引き寄せられます。 ちなみに、Oが乗っている運動する電子も、電流と見なすと、導線と同じ方向に流れる電流ということになりますから、互いに引き合うはずです。 ご覧のように、静止している観測者が、2つの電流間に作用する力と見るものも、別の運動する観測者から見ると、正負の正電荷間の静電気力として見える場合があるということです。
お礼
ありがとうございました。
補足
ありがとうございます。ローレンツ短縮の説明で一旦は分かったような気になったのですが、よく考えてみるとやっぱりわかりません。 電子と電流の関係で考えるとご回答の通りのように思えます。でも2本の導体を流れる電流を考えてみたら、わからなくなりました。 2本の導体があって、夫々の導体内の自由電子が同じ速度、同じ方向に向かっているものとします。二つの導体には同じ向きに電流が流れているので互いに引き合う力が働いているはずです。これを、前述の自由電子と同じ慣性系から見た場合を考えます。この観測者から見ると頂いた回答と同じ理由で二つの導体は同じ正に帯電しているように見えるはずですから、二つの導体には反発する力が働いている筈です。どこで違ってしまったのでしょうか。
- foomufoomu
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電線内を流れる電子の速さは、歩くぐらい~カタツムリの速さ、なのでそれと同じ慣性系から見れば、電子は静止しているように見えるはずです。 しかし、ここで忘れてはいけないのは、電線内で固定されている陽子が、逆方向に動いて見えることです。 通常とは逆に+電荷が動いていて電流が流れているように見えることでしょう。
お礼
ありがとうございました。
補足
電線内ではプラスとマイナスの電荷が逆方向に同時に流れているから慣性系が変わっても電流は無くならない、ということになるのですね。他の方の回答を読んでから読み返してみて意味がわかりましたので補足させて頂きました。有難うございました。
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お礼
お礼が遅くなってしまいましたが、γ(V)/γ(v)の計算が合わなくて何日か悩んでおりました。 落ち着いてやったらうまく行きました。 γ(V)/γ(v) = Sqrt{(c^2-v^2) / (c^2-V^2)} = Sqrt{(c^2-v^2) / (c^2-(v-u)^2/(1-vu/c^2)^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2(1-vu/c^2)^2-(v-u)^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-2vu+v^2*u^2/c^2-v^2+2vu-u^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-v^2-u^2+v^2*u^2/c^2)} = Sqrt{(c^2-v^2)(1-vu/c^2)^2 / (c^2-v^2)(1-u^2/c^2)} = Sqrt{(1-vu/c^2)^2 / (1-u^2/c^2)} = Sqrt{1/(1-u^2/c^2)} * (1-vu/c^2) = γ(u) * (1-vu/c^2) となって、頂いた回答と同じ結果になり、確かにuが変化しても電荷の総量が変わらないことが確認できました。 7行目で c^2-v^2-u^2+v^2*u^2/c^2=(c^2-v^2)(1-u^2/c^2) とする所に気づかず悩んでおりましたが、今回頂いた解答がヒントになりました。 長い間大変有難うございました。