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福祉心理学の事なのですが…
つい先日、福祉心理学の授業で、『人間要因』という言葉を知ったのですが、いまいち言葉の意味が理解できませんでした…。 ネットで調べてみても、『交通安全の人間要因』や『テレビの音声の人間要因』と表示ばかりされ、心理学的な人間要因の意味は一つもヒットしませんでした。 レポートに必要な知識なので、どうしても知りたいのです…。 どなたか、心理学での人間要因の意味を知ってる方がおらっしゃったら、是非教えてください! お待ちしております。
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- vzb04330
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大学の教員です。 福祉心理学の授業において、具体的にどのようなテーマ、文脈で「人間要因」という概念が出て来たのかわかりませんが、おそらく、human factorの訳語として使われたものと思います。 ヒューマンファクターとすれば、それは、心理学も関わりの深い「人間工学(human engineering)」でよく用いられている概念でしょう。 人間工学は、「人間の諸特性を理解し,生活・労働の安全性,効率性,利便性,快適性を実現するための学際的研究領域である。心理学,生理学,神経科学,解剖学,公衆衛生学,電子工学,システム工学,コンピュータ科学,生産工学等が関係する」と、有斐閣の心理学事典に説明されています。 人間工学の現在の研究領域は広範囲にわたっていいます。あるテキストでは、信号検出理論、注意とディスプレイ、空間認知、言語とコミュニケーション、記憶・学習・訓練、意思決定、行動の選択、作業負荷、ストレスとヒューマン・エラー、プロセス・コントロールが扱われています。 また,サルヴェンディのハンドブック(Salvendy, G.1987)には,ヒューマン・ファクターズの基礎(感覚・知覚、意思決定・認知、動機づけ、技能の学習と忘却、人体計測、人間のエラーと信頼性、フィードバック制御機構)、職務および組織設計、作業装置と空間の設計、環境設計、健康と安全のための設計(産業ストレス等)、選抜と訓練システムの設計、パフォーマンスのモデル化(人工知能、エキスパート・システム等)、コンピュータ化システムの設計(VDTワークステーションの設計、OAのヒューマン・ファクターズ等)が扱われている。 さらに、産業疲労、労働時間、作業条件の最適化も重要な研究分野であることはいうまでもありません。 このように、人間工学では、心理学に関連する分野として、認知心理学の基礎から、ヒューマン・エラー、組織心理学、健康心理学、そしてヒューマン・インターフェイスまでが扱われていますので、人間の心理と行動について研究している心理学としては、かなり寄与している部分があることになります。 したがって、人間要因(ヒューマンファクター)として、人間工学において考慮に入れるべき内容も多岐にわたることになります。 それから、ネットでの検索結果は、たとえ目的の用語や概念に行き当たったとしても、その説明は、玉石混淆で正しいものもあれば、間違いや偏ったものもあります。 きちんとした、心理学事典などで調べることをお勧めします。 また、今回のようなキーワードであれば、授業のテキストの巻末にある索引を調べても、テキストに説明が載っている箇所がわかるはずです。
お礼
回答ありがとうございます、とても参考になりました。 福祉心理学の授業では、人と人とのかかわり合いについて学んでいたときに、出てきた用語でしたので、回答はありがたかったのですが、私が知りたかった事とは少し違っていました…。 人と人とのかかわり合いにおける人間要因の意味は分かりませんでしょうか? 失礼ながら、またのご回答お待ちしています。