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グラフェン、Weyl方程式について
- グラフェンをtight bindingモデルで考え、K、K'点付近で有効質量近似を用いると包絡関数についてWeyl方程式が得られます。
- FK(r),FK'(r)という2つの包絡関数が質量0のニュートリノのDirac方程式に一致するということがわかりました。
- ただし、FK(r),FK'(r)は実際のスピンに直接対応するものではありません。
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方程式が同じ形になるので、対応する項に同じ様な名前をつけているだけです。 ただ、本当のスピンじゃないから『擬』(英語だとpseudo)をつけています。 これは、半導体中のキャリアが『有効』質量を持っていると言うのと同じ様なことです。 半導体中で有効質量m_eをもっているキャリア同士にG*(m_e)^2の重力相互作用が働く訳 でもなく、粒子ー反粒子対(半導体では自由電子ー正孔対)をつくるのに、m_eやm_hに 比例したエネルギーがいるわけでもありませんね。あくまで、有効質量近似をした時に たまたま包絡関数が自由空間の質量粒子のシュレーディンガー方程式と同じ形になるから 質量に対応する項に有効質量の名前を与えただけ。グラフェンでも、たまたま有効質量近似 をした時に、包絡関数が、スピンを持つ質量0の相対論的粒子の式と同じ形になるから スピン、でも本物じゃないから擬スピンって言うだけです。 グラフェンは本物のスピンでも面白い物性を示すので、あまり名称にこだわっていると 両者を混同しかねないのでご注意を。 グラフェンの和文の解説文としては、若林先生のものもわかりやすいですね。 http://web.me.com/k.wakaba/ あと、pseudo spin graphene で検索すれば、色々と面白そうなものが見つかりました。 ご参考まで。
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- nzw
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No.1です。中途半端な状態で投稿してしまいました。 偏りが生じますの前に、『エッジにおいて』、を追加してください。
- nzw
- ベストアンサー率72% (137/189)
いわゆる擬スピンですね。 質問中に書かれている通り、単位格子中に2つの原子が含まれていることにより現れる ものです。完全結晶の場合両者に偏りは現れませんが、たとえば有限サイズの結晶の場合、 A、Bに偏りが生じます。
お礼
ありがとうございます。 コメントや参考論文、とても参考になりました。 現在は擬スピンについてより一般的な性質等を調べています。 軌道自由度という縮退(?)が関係していることも分かったのですが・・・。 なぜ擬スピンというのかも気になります。 もし参考になりそうなページがありましたら是非教えてください。 よろしくお願いします。
お礼
助かりました! 参考にさせていただきます。 自分でももう少し粘り強く勉強しようと思います。 本当にありがとうございました☆