• ベストアンサー

ポール・コリアー著、最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になす

ポール・コリアー著、最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か?の日本語訳本を今読んでいます。しかしながら、内容のわりに大変読みづらい感じがしており、理解しながら読み進めているのですがだいぶ時間がかかっています。 日本語訳の問題という声も聞きますので、これからは原著も読もうかと思っているのですが、著者の意見の根本の理論や裏づけとなる知識が細かくですが、ところどころ理解出来ない事を考えれば私の下知識の無さも問題であるように感じます。 この本を理解するにあたり、先に読んでおいたほうがよい本や学ぶべき分野などアドバイスがありましたら、よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.1

ご質問にある本は、読んだ事がないのですが、10億と言うタイトルから、この本の対象が、アフリカの貧困とグローバル経済に関する問題を扱っていると想像できます。 調べてみましたが、細かな点までは不明で、どのような点で理解に苦しまれるのか、もう一つ判断ができません。取り敢えず、数式とかではないことは、質問文から理解できます。 例えば、ご質問者様は、パターナリズムとかフリーライダーと言った言葉はご存知ですか。こうした言葉は、経済学というより、正義論の関連で良く出てきますが、元々、ハイエクとセンの議論あたりから関連しているような気がします。 その後、リバタリアン(新自由主義とも言うらしいです)とリベラル派の議論で上記のキーワードが頻繁に使われます。またこうした議論では、バスケットのスーパースターの高額の報酬の正当性とか、例え話を使って細かい議論をするようです。 『正しい手順を踏んで正しい状態から生起することは、何であれそれ自体が正しい』  ※一見、正しそうですが、なかなか難しいです。 『もし、ある財の値段が101ドルで、あなたが100ドルもち、私が1ドルだけもっており、われわれが合理的かつ利己的であるとするならば、この財を一緒に買う際に、それを得るために必要なものをより多く提供するからといって、あなたがその財の分け前をより多く得ることはないだろう。』 ※一見、間違っていそうですが、ロビンソン・クルーソー的孤島の設定だと、成る程。 こうした、ややこしい議論に、例の『世界システム論』の宗主国と属国じゃなくて、周辺でしたか、グローバル世界が、未開発国から搾取(古い言葉ですが取り敢えず他の言葉が思い浮かばないので)で先進国の繁栄が成り立っている、と言うような説が出てきます。 そこで、貧困は、グローバル経済が原因なのか、グローバル経済の不徹底が原因なのか、といった議論になり、又しても、主としてリバタリアンとリベラル派の対立となっているようです。 ご質問者様の取り上げた、今回の本が、どのような立場なのか、私には分かりませんが、取り敢えず、参考になりそうな、経済学以外の本を上げておきます。 1グローバル化と奈落の夢 西谷修編 2自由と保障ベーシックインカム論争 トニー・フィッツパトリック 3自己所有権・自由・平等 GAコーエン 4現代社会の理論 見田宗介 2はグローバル経済と貧困の関連は薄いですが、教科書的にいろいろな立場の解説が得られます。 3は、難しい議論に慣れるために、読んで見られるのもよいかも。 1が一番簡単ですが、経済学の関連からは、少し物足りないかも。 本質問に関係なく一冊読むだけでしたら、4ですね。 もう少し、疑問点を具体的に書かれた方が、もっとましな回答が、得られるような気がします。

参考URL:
http://barbare.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/10_6440.html
awnt
質問者

お礼

大変詳しく質問に答えていただきありがとうございました。 ご指摘の通り、自分が何を知らず、何が理解出来ていないのかわからなかったために質問が大雑把になっていました。失礼しました。 私自身はアフリカの天然資源の平和的有効活用と、資源を保有する国々が資源から得られる利益を国の発展にうまく活用できないばかりか、逆に成長出来ずにいる現実の謎を知るためにこの本を読み始めました。 今現在は経済学、開発経済学の基礎やセンを少しずつ読み始めました。 回答の中で言われる用語を知らないことからして、アドバイスされる通り、経済学以外の関連する思想や理論も必要なんだと教えていただきました。 もしまた何かアドバイスや参考文献をご存知でしたら、ぜひよろしくお願いします。 本当にありがとうございました。

関連するQ&A