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憲法改正と法律改正の難易度(?)が大幅に変わる理由を教えてください。
憲法改正と法律改正の難易度(?)が大幅に変わる理由を教えてください。 法律は都度改正されています。しかし憲法は改正されるときに大きな議論を呼びますよね? また、違法と違憲の重さの違いも知りたいです。 漠然としたしつもんで、大変申し訳ありませんが、どなかたお答えくださいますでしょうか。 よろしくお願いします。
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まず「法律の改正」と「憲法の改正」は、 必要とされる手続きのレベルで差があります。 憲法以外の法律は、国会で議決が為されれば変えられます。 参議院で否決されても衆議院の2/3があればゴリ押しできる、というのは ここ数年で何度も見たとおりです。 しかし憲法の条文に関しては特別の、より厳しい改正ルールがあります。 具体的には、 「衆議院の2/3の賛成」と「参議院の2/3の賛成」を得た上で (衆議院のゴリ押しルールはこの場合適用されません) 「国民投票にかけて1/2以上の賛成」を得なければなりません。 このように、普通の法律に比べて改正にかかる手間や条件がキツい憲法を 「硬性憲法」と呼び、日本国憲法はこのカテゴリに属します。 これが「難易度」についての説明になるかと思います。 さて「違法と違憲の違い」についてですが、 これは使われる場面がそもそも違ってきます。 「違法」とは、憲法によって定められた立法機関である国会が定めた 「法律」に違反していることです。 これは通常、「犯罪」という形で糾弾されることになります。 殺人や傷害はもちろん、詐欺や業務上横領もこの類です。 だから「違法」行為をするのはある個人であったり企業であったり、 ときどき政府機関であったり、です。 対して「違憲」というのは、 国民のルールを定める「法律」自体が国のルールである「憲法」に違背していることをいいます。 日本国憲法には98条1項に 「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、 詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」 という文言があります。 要するに、個別ルールはいろいろ作れるけれども、 天皇陛下といえども(詔勅もちゃんと列記されてます)憲法には逆らえない、 それが日本のルールだ、と書いてある。 にも関わらず、憲法にケンカ売るような法律が出来てしまったらどうするか。 国会を通ったなら法律の制定過程としては全く問題がない訳ですが、 その有効な法律に対して「その法律はそれ自体憲法に違背している!」と申し立てるのが いわゆる「違憲訴訟」です。 ただ日本の場合「実際の利害関係が生じない限り裁判所は関与しない」というルールがあるので 法律自体に対する異議を直接裁判所に持ち込むのは難しく、 事件にするために(裁判所で意見を述べるために)犯罪を犯した人がいる、という状態にもなっています。 長々と書きましたが、違法と違憲はそもそも戦っているリングが違う、という点、 ご理解いただけるでしょうか。
お礼
非常にためになりました!! そういや中学の公民の授業で習った気がします・・・ 詳しいところは、もう一度学習しなおしてみます!