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「宮に初めて参りたるころ」の一文に「暁にはとく下りなむといそがるる」と
「宮に初めて参りたるころ」の一文に「暁にはとく下りなむといそがるる」というものがあります。 この文の構造についてなのですが、教科書の脚注には「下りなむ」の訳は「私室に退出してしまおう」となっています。 授業では「なむ」の「な」は強意、「む」は意志の助動詞だと習いました。 しかし、文の最後は連体形となっており、「なむ」が係助詞の役割を担っているのだと思ったのですが、実際はどうなのでしょうか。
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授業で先生がおっしゃったとおりです。 ここの「なむ」は確定推量(確定意志)用法で、 な=強意の助動詞「ぬ」未然形 む=意志の助動詞「む」終止形 です。 「暁にはとく下りなむ」は、筆者が心の中で思ったことで、 現代の表記記号を用いるならば、( )とか「 」とかでくくられる部分です。 会話文ではありませんが、心中で独り言のように発言した言葉、と言うことになります。 ですから、現代流には、 「暁にはとく下りなむ」といそがるる と「 」つきで表記されると考えてください。 すると、「暁にはとく下りなむ」だけで一文が完結していて、 「なむ」が係助詞として「いそがるる」に係っているのではない ということが明確にわかります。 「いそがるる」が連体形なのは、単なる連体止めで、係り結びに関与するものではありません。
お礼
回答ありがとうございます。 連体止めなんてのがあるんですね。