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水素原子の波動関数
水素原子の波動関数 http://fujimac.t.u-tokyo.ac.jp/fujiwara/hydrogen.pdfの1ページ目の最後の三行 「しかし一方の解R ~ρ^-l-1は以下の点から許されない. (1) l ≠0 ではこの解は規格化できな い. (2) l = 0 では∇^2r^-1=4πδ(r) であるから, r = 0 でシュレディンガー方程式の解にならない. 以上によりR~ρ^lと振舞う解のみが, ここで必要なものである.」 についての質問です。 (1) 「l ≠0 ではこの解は規格化できない」とありますが、ここでいう規格化とは ∫[0~∞]r^2R^2dr=1 のことでしょうか?だとしたらなぜ規格化できないのですか?発散とかのことをいいたいなかなあ?とは思うのですが、いまいち良くわかりません。 (2)「l = 0 では∇^2r^-1=4πδ(r) であるから, r = 0 でシュレディンガー方程式の解にならない.」とあるのですが全く意味がわかりません。l=0ではR=1/ρとなり原点で発散してしまいますがそれと関係あるのですか? 以上解説お願いします。
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- grothendieck
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必ずしも原点で発散することが問題なのではありません。原点でシュレーディンガー方程式を満たさないことが問題なのです。ハミルトニアンをH、エネルギー固有値をEとすると任意の関数g(x)に対して ∫g(x)(H - E)φdV = 0 …(1) を満たすφを求めなければなりません。φ=1/r として原点を中心とする半径rの小さい球の内部で ∫g(x)ΔφdV を計算してみます。原点の近傍でg(x)は連続としてg(0)で置き換え、ガウスの定理を使うと、 ∫g(x)ΔφdV = g(0)∫∇(1/r)・dS = g(0)4πr^2(-1/r^2) = -4πg(0) なので半径r→0 の極限で0 とはならず(1)が成立しません。またこれから∇^2r^-1 = -4πδ(r) であること、1/r より緩やかな発散ではこのようなことは起こらないことが分かります。したがって1/r より緩やかな発散は「除去可能な特異点」と呼ばれることがあります。
- grothendieck
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(2)について そもそもラプラシアンの極座標表示はr>0の領域に適用されることを忘れてはなりません。しかしシュレーディンガー方程式はr=0まで含めて成立と要請するので、r>0の解がr=0まで接続できるかを考察しなければなりません。R ~ρ^-(l+1) の解は原点が除去できない特異点となるのでとりません。r=0に陽子があるとかは関係ない。R ~ρ^-(l+1) のとき電子は原点だけにあるわけではないし、逆にR ~ρ^lの解でもl=0のとき原点の確率振幅は0ではありません。
補足
回答ありがとうございます。 つまり、「l=0のときもl ≠0のときも原点で発散するからR ~ρ^-(l+1) は不適」ということでしょうか? あと確認したいのですが、この解はr~0での解だからr=0での振る舞いを考えるだけでよくて、r=∞は調べなくていいんですよね?r=∞も考えたらもう一方の解R ~ρ^lも発散してしまってアレ?となってしまったのでもので・・・
- masudaya
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簡単に, (1)仰るとおり,波動関数の積分が発散するためとなります. 波動関数から電子の確率分布を求めるので,発散は物理的に回を持たないことになります.そのためでないかと思います. (2)原点で発散と言うより,解としてr=0に電子がいて動かないという解になると言うことではないかと思います.r=0には陽子がいますから,電子がそこにいるのはあり得ないと言うことではないかと思います. 学生さんなら,先生に聞いた方がいい回答をもらえると思いますよ.
お礼
回答ありがとうございます。 >学生さんなら,先生に聞いた方がいい回答をもらえると思いますよ。 確かにそうかもですね。しかし研究室未配属ですし、いちいち先生のとこまで行くの憚られるんですよね^_^;ましてや授業関係ない質問ですし。チキンで申し訳ない(T_T)
お礼
申し訳ないですが補足つかってしまったのでこちらで代用させていただきます。 上記の補足において >∫g(x)ΔφdV = g(0)∫∇(1/r)・dS > = g(0)4πr^2(-1/r^2) = -4πg(0) この面積分は∇(1/r)=一定として解いてる??? このくだりは削除させてください。 その代わり、 ∫g(x)ΔφdV = g(0)∫∇(1/r)・dS = g(0)4πr^2(-1/r^2) = -4πg(0) だと(1)が成立しない理由を教えてください<m(__)m>
補足
>ハミルトニアンをH、エネルギー固有値をEとすると任意の関数g(x)に対して > ∫g(x)(H - E)φdV = 0 …(1) >を満たすφを求めなければなりません。 (H - E)φ = 0を満たすφを求めるのはわかりますが、なんでφは(1)をみたす必要があるのでしょうか?? 単純に(H - E)φ = 0だから自動的に(1)を満たすということなのでしょうか? >∫g(x)ΔφdV = g(0)∫∇(1/r)・dS > = g(0)4πr^2(-1/r^2) = -4πg(0) この面積分は∇(1/r)=一定として解いてる??? 以上の疑問に答えていただけるとありがたいですが、めんどくさい場合は、今回いただいた回答について書かれている専門書の名前を教えてくださるだけでもだいぶ助かります。 よろしくお願いします。