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マウス尻尾から得られたゲノムを用いたPCRで
特定の遺伝子領域を増幅して、ヘテロ体かホモ体かどうかを判定したいんですが、増幅した場合に片方の遺伝子領域しか増幅されておらず、どうやったら増幅できるか分からなかったので質問させていただきました。 回答よろしくお願いします。 今回コンディショナルノックアウトマウスを作製しているのですが、 作製方法として、cre-loxpシステムを採用しています。 現在、ノックアウトしたい遺伝子領域の前後間をloxpサイトで挟み込んだ状態のloxpマウスが作製できておりサザンハイブリダイゼーションでも出来ているかどうかの判定はついております。 今回質問させていただきたい点に関してもサザンハイブリで確認すればいいじゃないかとの意見もあるかもしれませんが、私がノックアウトしようと考えている遺伝子が完全に欠損した場合に、胎生致死になることが分かっており、胚からではサザンに必要なゲノム量が得られない為、遺伝子解析をする上でPCR法を用いた解析が必要になります。 このことを理解してからの回答よろしくお願い致します。 実験に用いているマウスの種類として C57BL6/Jをもちいており近交系なので野生型(市販){以下+/+と示します}をコントロールとすると、 +/+では約2.3kbpの遺伝子領域の増幅が ノックアウトして特定の遺伝子領域が欠損した場合に得られる変異型(ヘテロ体)を+/△とすると +/△では約2.3kbpと0.4kbpのバンドが検出されます。 さらに完全にノックアウトした場合に得られる変異型(ヌル体)を△/△とすると△/△では0.4kbpのバンドしか出ないことになります。 現在、野生型から得られたゲノムを用いた場合には約2.3kbpのバンドが得られるのですが、+/△から得られたゲノムをPCRにかけますと、△由来の遺伝子領域は増幅が可能なんですが、野生型由来のバンドが検出できない状況にあります。 どのようにしたら野生型由来のバンドと変異型由来のバンドを出せるようになるでしょうか? 経験のある方ご教示いただけますとたすかります。 回答よろしくお願いします。
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2.3 kbと0.4 kbのようにサイズが大きく異なるもので競合PCRになれば、増幅効率が圧倒的に高い短いほうだけしか増えてこないというのは当たり前で、同時に増やすのは難しいです。 ・欠失が出来てるかどうかの証明なはずなので、欠失由来のバンドが出るのをみればよくて、野生型のバンドを出す必要はないのでは? ホモ接合体とへテロ接合体の区別がつかないではないか、といわれるかもしれませんが、 >私がノックアウトしようと考えている遺伝子が完全に欠損した場合に、胎生致死になることが分かっており、 ということを前提としているんだから、ヘテロ接合だというのは自明なんでは? ・両者の差が1.9 kbなら、プライマーをもっと離して、たとえば5.3 kbと3.4 kbの産物が出来るようにしたら、増幅効率の差が縮まり、両方同時に検出できる可能性があります。また、増幅効率が悪い産物がEtBr染色で見えなくても、さらに高感度のCybrGreenなどで染色してレーザーイメージャーで検出するとか、サザンハイブリすれば検出できる可能性があります。 ・野生型アリルを検出するPCRと欠失型アリルを検出するPCRの二つの反応を別々に行うという方法もあるでしょう。具体的には、少なくともどちらか一方のプライマーを欠失によって失われる領域に設定すれば野生型アリルの存在が証明できます(欠失型アリルの存在は現在の方法で足りていますね)。
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- Dr_Hyper
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同じprimerをもちいて2.3と0.4を出そうとしているのですか? それであれば、0.4がメインにふえてそれにprimerが取られるから2.3はふえてもうっすらしかふえないじゃないでしょうか。one reactionで二本のバンドを出している場合多くは増幅効率がある程度一定になるように工夫しているか、または別々のprimerを同一チューブに入れている場合が多いと思いますよ。
お礼
回答ありがとうございました。 それぞれのアリルに特異的に反応するプライマーを注文しようとしたところ、お金がないので注文できないとのこと。 しょうがないので増幅はあきらめることにします。 回答ありがとうございました。