- ベストアンサー
変異体
ある緑色植物の変異体において、体の色が黄色を示す個体が生じました。 その原因遺伝子Xにおける今回の変異は劣性のものでした。しかし、その変異体を自家受精して子孫を解析したところ、10%の確率で野生型と同じ緑色の表現型がみられました。が、Xについてはホモで変異していたままでした。 この野生型の表現型にもどった個体について、何が起こったのでしょうか。 まったくわかりません。回答よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
それだけの情報だと、可能性が多すぎて絞り込めないと思いますが、 >10%の確率で野生型と同じ緑色の表現型がみられました。が、Xについてはホモで変異していたままでした。 その子孫をさらに自家受精した時、この分離比はどうなるかがまず第一のポイントだと思います。緑色の親から生じる子が緑色の100%緑色なら何か遺伝性の変化が起こったということになりますし、緑色の親からも黄色の親からもやはり緑:黄が1:9の分離が見られるなら、あらたに遺伝性の変化が起こったのではなくその突然変異の浸透度(penetrance)90%程度であるというだけでしょう。浸透度が100%にならない理由となると、また一口には言えないですが、とにかく珍しいことではありません。論文等でもこの突然変異表現型の浸透度は90%であると言いえば、理由を深くは追求されないのではないでしょうか。 遺伝性の変化であった場合、まず考えられるのはサプレッサー突然変異が起こったということです。ただし、一代で10%も復帰するというのは頻度が高すぎます。 もうひとつは、遺伝性のepigeneticな変化が起こったという可能性です。 たとえばその突然変異がトランスポゾンの挿入によって起こっているような場合、トランスポゾンがメチル化などで不活性化されると復帰が起こる可能性があります。メチル化のパターンはインプリンティングされて子孫に伝わったり、継代するにつれメチル化の度合いが上がって行くような例もあったように思います(植物の遺伝はあまりよく知りませんが)。