• ベストアンサー

フェライトコアの利点を教えて下さい。

フェライトコアは高周波でのノイズ対策として使われるものですが、普通のローパスフィルタとはどう違うのでしょうか? 単に高周波をカットしたいのであればRC或いはLCのローパスをフィルタを使えば、より急峻で且つ既知のカットオフ周波数のフィルタを作製可能ですが、どういうときにフェライトコアが役に立つのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.4

> LPFではうんと高周波では伝送してしまうというのはなぜなのでしょうか? 部品の知識があればすぐわかります. 周波数上昇と共にインピーダンスが下降するのがコンデンサですが,ここのp.31「インピーダンス-周波数特性」を見ると,ある周波数以上ではインピーダンスが上昇してコイルになっています. http://www.murata.co.jp/products/catalog/pdf/c72.pdf 周波数上昇と共にインピーダンスが上昇するのがコイルですが,ここのp.91「インピーダンス-周波数特性」を見ると,ある周波数以上ではインピーダンスが下降してコンデンサになっています. http://www.murata.co.jp/products/catalog/pdf/o05.pdf つまり,うんと高周波ではコイルはコンデンサになり,コンデンサはコイルになります. その結果,LCローパスフィルタはLCハイパスフィルタになるからです. > 伝送先の入力インピーダンスが低い場合ということなのでしょうか? そうゆうことです.

その他の回答 (3)

回答No.3

コアの鉄損はご存じのように,ヒステリシス損は周波数に比例し,渦流損は周波数の2乗に比例します. これを信号線に噛ませると,特定の周波数以上で損失(=抵抗分)が急増します. この性質をノイズ対策に使っていてノイズ成分を熱に変えるわけです. フェライトコアとしては,Ni-Zn系の使用が多いです. http://www.nec-tokin.com/product/pdf_dl/emicore_j.pdf RCローパスフィルタでもエエと思いますが,伝送帯域でRに依る損失が無視できない場合が多いです. LCローパスフィルタはノイズを阻止すると言っても,阻止されたノイズは無くなるわけではなく入力側に戻されるだけです.それが空中に電磁波として出ていったら万事休すです. この手の問題の世界中で定評のある基本文献はこれです. http://www.amazon.co.jp/gp/product/0471755001/ 専門家と話すときにこの本の何ページと言えば,ゴチャゴチャ説明する必要はありません. 参考になるリンク集がここにあります. http://www.geocities.jp/emclink01/emclink.html

MOUIIKAO
質問者

お礼

ありがとうございます。 LPFではうんと高周波では伝送してしまうというのはなぜなのでしょうか? RCローパスフィルタでもエエと思いますが,伝送帯域でRに依る損失が無視できない場合というのは、どういう場合なのでしょうか? 伝送先の入力インピーダンスが低い場合ということなのでしょうか?

  • tadys
  • ベストアンサー率40% (856/2135)
回答No.2

フェライトコアはノイズ対策以外にも色々使われています。 スイッチング電源にはフェライトコアが使われていますし、 インバータエアコン、プリウスなどの電源回路にも使われています。 フェライトコアについての話は下記TDKの技術レポートでも参考にしてください。 http://www.tdk.co.jp/ferrite/index.htm ノイズ対策としてのフェライトコアとLPFとの違いを上げると フェライトコア:広い周波数範囲でノイズを抑えることが出来る。 LPF:カットオフよりうんと高い周波数ではノイズが通過することが多い。 フェライトコア:コア自身がノイズのエネルギーを吸収する。 LPF:エネルギーの吸収はしないで反射するだけ、反射したエネルギーはどこか別のところで影響することがある。 フェライトコア:通過できる電流が大きい LPF:通過できる電流を大きくするにはコイルが大きくなる。 等があります。 なお、ノイズ(現在はEMC問題と呼ぶことが多い)は対策するものでなく、設計時に盛り込むべき項目です。 いかにも対策しましたというのは恥ずかしいことです。 EMCに関する話題は下記のところが詳しいです。 http://homepage3.nifty.com/tsato/index-j.html

  • ESE_SE
  • ベストアンサー率34% (157/458)
回答No.1

学生時代に企業の研究所を見学した際に職員の方が発言されたのを引用します。 電気機器は電磁波の侵入・反響を出来る限り抑えたシールドルームにて 周囲への電磁波漏れをチェックします。 機器の設計修正に余裕がある段階では、過剰な電磁波漏れが確認されると内部設計を修正したりすることで漏れを防止しますが、 商品の設計期限が迫っていると基盤の設計変更を行う時間が無いため、 小手先の対応としてフェライトコアがケーブルに取り付けられます。 つまり、市販される製品のケーブルにフェライトコアが取り付けられているのは 設計担当者としては「設計が間に合わなかったことの証明であり、けっこう恥ずかしいこと」だそうです。

関連するQ&A