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LCのローパスフィルタを並列にした時の合成インピーダンスについて
基準電圧が0VでVp-p=2V、周波数が500kHzの信号に直流電圧15Vを重畳させた信号があります(14V~16Vの周波数500kHz)。この信号から直流成分だけを取り出し、スイッチングレギュレータに通して、15V→3.3Vに変換したいと考えております。そのためにLCのローパスフィルタを使おうと思っています。ただ、今回スイッチングレギュレータが同じ経路上に二つありますので、LCのローパスフィルタも二つ並列につなぐ形となります。一つだけであれば、適切なカットオフ周波数を設定すればよいと思いますが、二つになったときに合成されたLCの値がどのようになるのかが分かりません。 もし分かる方がいらっしゃいましたら、教えていただけると幸いです。
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信号の周波数特性を決めるためのLPFと電源のノイズ(レギュレータにとってっは500KHzの信号はノイズ)をとるためのフィルターは考え方がまったく違います。 信号用のLPFは入出力が決められたインピーダンスで終端されていなければその特性は保証されません。 電源回路では事情がまったく異なります。 レギュレータの入力電流は負荷が変化すると変化するのでインピーダンスを規定する事が困難です。 スイッチングレギュレータでは入力電圧が増加すると電流が減るのでインピーダンスは負の値となります。 電源の出力は電流が変化しても大きくは変化しないのでインピーダンスは小さい値となります。 このような条件でインピーダンスマッチングを前提に作られたLPFは意味がありません。 まずは考慮するのはコイルによる直流電圧のドロップです。 レギュレータの入力電流と許容する電圧ドロップからコイルの直流抵抗が決まります。 1A流して0.1Vのドロップならば直流抵抗が0.1Ω以下のコイルを選択します。 次は、レギュレータの入力で500kHzをどれだけ減衰させればよいかです。 例えば1/100にしたいのであれば500kHzにおけるコイルとコンデンサのインピーダンス比を100:1以上に選びます。 (正確にはjωLと1/jωCで計算するのですが正確である必要は無いのでωLと1/ωCで十分です) 最後は500kHzでの電源のインピーダンスとコイルのインピーダンスによる500kHzの減衰量をどれだけにするかを考慮します。 電源ラインには500kHzの成分が残っていなければなりませんからね。 90%は残したいと思えばコイルのインピーダンスを電源のインピーダンスの9倍以上にする必要があります。 並列性に対する考慮はこのときだけ考えれば良いのです。 全てのコイルを並列にした時のインピーダンスが上記の条件を満足すればOKです。 コイルのインピーダンスをそれより大きくする分には問題がありません。
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電源からみたインピーダンスで合わせるのがふつうだと思います。 二つのスイッチングレギュレータが同品種なら、二つ並列の LC ローパスフィルタのカットオフ周波数は同じ、インピーダンスは一つの場合の 2倍 (L 値を 2 倍、C 値を 1/2 倍)、という設計でよさそうですが。
お礼
お早い返答ありがとうございます。 並列になるので、しっかりと考えて設計を行いたいと思います。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。 スイッチングレギュレータなどを使うのは初めてで、分からないことがたさんあるのですが、 >まずは考慮するのはコイルによる直流電圧のドロップです。 >レギュレータの入力電流と許容する電圧ドロップからコイルの直流抵抗が決まります。 >1A流して0.1Vのドロップならば直流抵抗が0.1Ω以下のコイルを選択します。 コイルによる直流電圧のドロップとはどのような現象なのでしょうか? >例えば1/100にしたいのであれば500kHzにおけるコイルとコンデンサのインピーダンス比を100:1以上に選びます。 >(正確にはjωLと1/jωCで計算するのですが正確である必要は無いのでωLと1/ωCで十分です) LCのローパスフィルタの共振周波数はL×Cによって決まると思っているのですが、なぜ1/100にしたいときにコイルとコンデンサのインピーダンス比が100:1となるのでしょうか? 分からないことが多くて申し訳ないのですが、詳しく説明していただいてもよろしいでしょうか?