• ベストアンサー

DNAプローブの作り方

初めてサザン法を行い、またそれに使うDNAプローブをPCR産物から作るのですが、疑問があります。 (1)DNAを一本鎖にするために、熱変性し、キットを用いて標識するのは分かるのですが、それを氷上において一本鎖に保ちます。それを、ブロッティングしたメンブランにアプライするわけですが、いくら一本鎖にしたといえ、プローブ同士が二本鎖になることはないのでしょうか? (2)上記のようにPCR産物から作成したプローブはセンス鎖もアンチセンス鎖も混ざっているというわけですよね? (3)泳動した二本鎖DNAのゲルをアルカリ変性させ一本鎖にしますが、これをメンブランに移したということは同程度のバンドの位置に解離した二本鎖があるわけで、そこにプローブ(アンチセンス鎖もセンス鎖も含む)をアプライしたらバンドは二本観察されるのではないのでしょうか? 初心者的な質問で恐縮ですがよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
noname#91223
noname#91223
回答No.2

(1) 標識時の反応溶液には濃厚なDNAが存在しますが、それをハイブリダイゼーションの溶液に投入した時点で希釈され、互いに2本鎖を形成する確率は激減します。とはいえ一部は互いに2本鎖を形成しますが、それ以外の一定量の分子が標的にハイブリダイズすれば問題は無いわけです。 (2) 標識のストラテジーによって片方の鎖だけが標識される場合もあり、両方の鎖が標識される場合もあります。 (3) アルカリ変性によって2本鎖DNAが2本の独立した1本鎖DNAになり、それに伴って物理的に両者が離れ得ることは確かですが、その離れ方に方向性はありません。バンドの分離というよりは分子の受動的な拡散と捉えるべきでしょう、どちらにせよゲルに各種処理を施すことによるバンドの拡散(ぼやけること)の程度と比べれば完全に無視できます。つまりバンドは2本になりません。

puchichi
質問者

お礼

ご丁寧にありがとうございます。とても参考になり、理解することができました。ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • otx
  • ベストアンサー率44% (256/576)
回答No.1

(1)あります。ですが、確率論として、目的のDNAとも二本鎖を作るはずなので、実験として成り立っています。 (2)はい。サザンなのでいいのではないでしょうか?ノーザンであれば、ゲノムDNAのコンタミを考慮しなくてはなりませんが。 (3)まず、想像してください。例えば、200bpのDNAを泳動したとします。 泳動後、バンドは1本です。その後アルカリ変性します。 そのとき、100bpの一本鎖に分離しますが、これは電気泳動で分離するとは「スケール」が違います。わかりますか? 電気泳動はセンチメートル単位、ミリメートル単位で分離してはじめて バンドが2本とかに観察されるのです。 200bpのバンドがアルカリで100bpの一本鎖に分離する現象は 何メートル単位だと思いますか? 想像できたら、バンドは二本観察されるということはあり得ないと導きだされるはずです。

puchichi
質問者

お礼

大変迅速かつご丁寧にありがとうございました。 おかげ様で理解できました。

関連するQ&A